24◆◆◆場所:『某三十一・アイスクリーム』……語り手:【電波な管理者(ツインテール)】
◆◆◆場所:『某三十一・アイスクリーム』……語り手:【電波な管理者】
「そんな経験ってある? 『唇と唇が触れそうな距離』っての味わったことある……?」
いきなりそんなこと言われた。
もう、『不意打ち』で言われた!
私が『チョコレートサンデー』を食べてたら、『セミショート』がそんなこと言い出した。
――まぁ、この年頃の、『女子高生』にとっては、そういう話はよくあるかもしれない。
私は、つい最近、『女子高生始めたばかり』なんで、その辺は。『イマイチ』よくわからないけどね。
「まぁ、あることはある。いや、ないことはない! ――ちょっ、そんなこといきなり聞かないでよね! べ、別に私は【知ってはいけない事件(あの都市伝説)】でそんなことなんてなかったんだから!」
――あかん。
どっちつかずで、答えてしまった。
いや、かなり何か、私テンパってんだけど!
事件以前までは、『フツーの人』と会話なんて、ほとんどしなかったから慣れない慣れない、間違えるっていうか、何をどうしたらいいか、かなり難しい。
「……そうなんだ。やっぱりあるよね。そういうときって、どうしたらいいのかな?」
食いつかれた。
めっちゃ、食いつかれた!
な、な、な、なに、私はこういった会話は、ホントダメって言うか。【アレ】なヤツらを『管理する』のが、仕事なもので。『フツーなこと』はちょっとわからない。
いや、なんか、あのときの光景ががが、『繰り返し(リフレイン)』の『フラッシュバック』で、『目、目がぁっ!』って叫びそうなぐらいに、もう、テンパってるってレベルじゃないんですが!
「……ごめん。へんなこと聞いちゃって。いきなりこんなこと聞いておかしいよね。【電波な管理者】さんって、『大人びて』て、いろいろ詳しそうだったからどうしたらいいのか、聞いてみたかっただけで」
あぁ……。
そういうことか。そういうことね。
アイツを『恋愛対象』として意識してるってワケね。
「そんなの、別に『フツーに』してればいいのよ。取って食べるような【アレ】なヤツじゃないでしょ? だったら、いつも通りに接してればいいんだよ。――どうせ、男ってのは『下半身直結(単純バカ)』なんだから、好きに踊らせておけばいいの」
『セミショート』が、目を丸々と開けて、私の話を聞いている。
私の適当な『経験不足』な話を聞いている。
なんか、騙しているような気がするな……。
――よし、自分が『経験豊富』なところで、勝負しよう。意見しよう。
それが、『○○(恥ずかしくて、言えない)』ってヤツだよね。
「よし、アンタに、私が編み出した『究極の方法(必勝法)』を教えちゃおう」
《必勝法?》と聞き返してくる『セミショート』がやたらと、守りたく感じちゃう。
「そそ。こっちが『子猫だと思ってるところ(油断してるところ)』を、『既成事実で(ズドン)』と一発KOすればいい」
《既成事実……》と呟いて、何かに気づいて顔を真っ赤にさせる『セミショート』。
「まぁ、『時と場合』だけどね」
そんな言葉で〆(しめ)とく。
だって、これ以上は言ってる私が、恥ずかしいもん。




