22◆◆◆場所:『某ファミレス』……語り手:【都市伝説好き(ショートヘア)】
◆◆◆場所:『某ファミレス』……語り手:【都市伝説好き(ショートヘア)】
「いや、人に運ばれるってイヤですな。信頼できる相手ならまだしも、いきなり、『見ず知らず』の人に囲まれたら、イヤですぜ」
……『まとも』なこと言われた。
珍しく、【転載する天災(猫耳白衣)】に『まとも』なこと言われた気がする!
――ちょっと、『親近感』を覚えたのは、気を許しすぎ?
「まぁ、やっと『解決の糸口(元の世界に帰る方法)』が見つかったってわけだけど。実際には、『世界と世界を繋ぐ』って可能なの?」
私は、『シーフードピザ』を食べながらに質問、飛ばしてみる。
「さぁ、どうでしょうね。『科学的』には、解明されてませんから。でも、『理論なら』ありますよ」
「『科学的じゃダメなのに、理論ではOK』って、『シリ/めつ』じゃない? もし、『理論がある』なら、『それは科学的』ってことじゃないの?」
『ミックスピザを食べながら』に、【転載する天災(猫耳白衣)】が『ピザでたとえるなら』とか言ってる。
……えっ、『ピザ』で、説明できる?
――『それは実に興味深い』とか、『ガリレオ(探偵)』の真似してみる。
「たとえば、『最高の食材があれば、最高のピザが出来る』って『理論』はあるでしょう。だけど、『最高の食材と最高のピザ』って何ですか? まず、それを『科学的に証明』しないといけない。そうしないと、『科学的に解明した』ことになりません」
「……つまり、どういうこと? 『最高は最高で最高なんだから、最高であるのは当たり前に最高だよね』ってことじゃないの?」
「『科学的』ってのは、『理論・実験・結果・考察』を繰り返し、『同じ条件でやれば、必ず同じ結果になる』っていう『実証』が取れたものが『本当の科学』で、『科学的思考』なんですわ。――一方、『理論』は独立して存在するもんです。つまり、『まだ、証明できてない』けど、『たぶん、そうなるんじゃないか』って『思考実験(予想と仮説)』はあってもいいんですわ」
【転載する天災(猫耳白衣)】が『自分の食べる分のピザ』に『タバスコ』をかけながら説明を続ける。
なんか、めっちゃ『赤く』なってない?
「で、『理論でいい』ってことならば、『ホワイトホール(white hole)とブラックホール(Black hole)が繋がっている』とか、『光の速度で物体をぶつけ合う』とか、『反物質を利用して、裏返す』とか、色々ありますな」
……ちょっと、『高度(理系)な話』になってきてない?
私は、『心理学部(文系)』だってのに、大々的な『専門用語(理系会話)』はキビシイYO!
――『牽制球』を投げて、『私のターン』にしてみる。
「でも、『質量保存の法則』が問題なんじゃない? たしか、高校で習った『うろ覚えの記憶』なんだけど、『物体の変化は、最初と最後で総量が一定』じゃなかったっけ?」
「ですです。その通り。『ゆとり世代』なのに感心ですわ。塾とかで、十分に、『理科の先生』できますよ。『教科書読解』できれば、大丈夫」
褒められた。
かなり褒められた気がする。
――でも、『ゆとり世代』って言われると、なんか負けた気がする!
あれ? 今、何気に、『本さえ読めれば』って、バカにされてなかった?
「で、どうやれば、『質量保存の法則』を超えられるの?」
《そんなの簡単です》と、【転載する天災(猫耳白衣)】が、『シーフードピザ』と『ミックスピザ』の皿を繋げた。
「こうやって、つながったときに、同じ分だけ入れ替えればいいんですよ」
《『ねっ、簡単でしょ?』》と、【転載する天災(猫耳白衣)】は言いながらの『ピザ交換』。
「……あぁ、なるほどな。たしかに、『同じ分だけ行き来』すれば、『釣り合いは取れる』ってワケで」
納得。
たしかにそうだ。すっきり解決してるてワケだね。
――後は、『世界を繋ぐ方法』を見つけるだけ。
「じゃあ、そんなところで、続きと行こうか。ウワサを深める話をしよう。――『承』が終わって、『転』を成す、『超展開から超展開』へのどんでん返し」
そう言ったところで、私は気づいてしまった。
……ものスゴく重要なことに気づいてしまった。
この話の落とし穴に気づいてしまった。
――これは、盛大に抗議するしかない。
「私のピザが、『真っ赤なタバスコ』で、燃えている!」
うん。全然、『等価交換』されてない。
つうか、『余計なモノ』まで、付いて来てるし!
――これなんて、『赤い悪魔』?