18◆◇◆場所:『言葉(野次)飛び交う戦場(アリーナ)』……語り手:『若造』
◆◇◆場所:『言葉(野次)飛び交う戦場』……語り手:『若造』
「これは、何という展開だーーーーーっ!」
『司会』が叫ぶ。
「い、いきなり『大声』出すなよ!」
あまりに、でかかったんで、オレも負けじと、叫んじまった。
でも、『マイク使い』には、勝てません。
「てめぇは、誰だッ! 『技皇』はどうしたっ! お前みたいな『馬の骨』なんか、俺は知らねぇぞ!」
「……痛ぇっ、何しやがる! 『ちょっと、やめてよね』、『オレが本気になったら、お前勝てないのに』、『下手に出てたら』、『付け上がりやがって』!」
いきなり『首を絞める』なんて死ぬから!
マジ死ぬから。『頚動脈』に決まって、『ドクドク』脈を感じちゃう!
そんなことなんてお構いなしで、『司会』が叫び続ける。
「おぉっと、バトル後の『乱闘』かぁぁぁあーーーーッ! 『隻眼』が、『技皇』に対して掴みかかってるぞーーーーっ! いやっ、『技皇』じゃない。コイツは誰だ? 誰なんだぁーーーーーっ!」
オレの顔がでっかく、モニターに映し出された。
うん、でかくしたら、ますます迫力あるな、さすがオレ!
――そりゃもう、アレだ。
『オレのカッコよさ』に『惚れちまった猫たち』も、騒ぎ出すほどだぜ?
《おい、マジかよ?》、《アイツ、『技皇』じゃなかったのかよ?》、《まさか、『代役』ってヤツか……?》、《おいおい、『代役』ってそりゃあ、『重罪』だろ》、《……あぁ、そうと分かってやるヤツなんていないだろ?》って具合に、『がやがや』どころか『わいわい』騒いでるぜ?
ちょっと、これってやばくないか?
――オレは、『付き合う相手』は『一人』って決めてるんだぜ?




