11◆◆◆場所:『某ファミレス』……語り手:【都市伝説好き(ショートヘア)】
◆◆◆場所:『某ファミレス』……語り手:【都市伝説好き(ショートヘア)】
「最高じゃないですか! ロボットに乗って『バトル』といえば、王道中の王道。『SF』なんて洒落たもんじゃなくっても、『アニメ』や『漫画』に出まくりじゃないですかい。『鉄人二十八号』から始まって、『アトム』、『ガンダム』、『マジンガー』に『ゲッター』にその他もろもろの、『亜種』が出てきて、『スーパーロボット対戦』って『カテゴリ』が生まれて、それ専用の『オリジナル機体』なんか出ちゃったりして。――そういえば、知ってましたかい? ほとんどの『ロボット乗り』は、こういうんです。《機体が》、《あの機体は》、《いや、この機体の》って。『ロボット』じゃなくって、『機体』! 『マシーン』じゃなくって、『機体』って呼ぶんですよ、なぜか。――不思議なモノですが、『スパロボ』やってる人の多くがこう言っちゃうんですよ、不思議なモンです」
いやいや、【転載する天災(猫耳白衣)】さん。
……アンタのほうが『不思議』だよ?
『ロボット(機体?)』に対する、『大演説』ゴチになりました。
「……いや、でも、機体だよ。機体。いきなり、機体に乗って戦えって言われたらどうするの?」
「喜んで乗りますな。フツーは乗りたいもんですよ。『カッコイイ』巨大な機体を操縦したいって思うもんです」
「でも、死んじゃうかもしれないじゃない? それでも乗るの?」
「そりゃ、死ぬのは恐いです。『自殺志願者』じゃない限り、フツーは死にたくないですわ。――でも、『何かを守るために戦わなければならない』ときはどうします? 極論、『戦わなければ、地球が滅びる』ってなら、どうします?」
「……そりゃ、たぶん、悩んじゃうよ。もし、『キミにしかできない』って誰かに頼られたら。なんとかしたくなるのが人情ってモンだし」
「そうですわ。まさに、その通り。――だから、『機体作品』に出てくるキャラの多くが、『逃げちゃダメだ』って自問自答するもんです。『何で戦ってるんだろう?』って思うことも多いです。『ぼくらの』みたいに『戦った後に必ず死ぬ』って『ペナルティ』があったりすると、『生か死か』ってのを、ますます考えちゃうものです」
「ふーん、奥が深いんだね……」
「えぇ、だから、世の中には、『機体作品』がたくさんあるんでしょうな」
「ん、どういうこと? 奥が深いと、作品が増えるものなの?」
「えぇ、面白いから増えるんでしょうな。まぁ、アレですわ。――『世界を変えられる力』を『持ってしまった人』が必ず陥る、『力とは何か?』って『葛藤を表現しやすい』からかも」
なるほど、なるほど。
じゃあ、今回の『都市伝説』の人も、そんなことを考えながら、戦ったんだろうか?
――バカそうな人。
いや、ここまで話した限りだと、バカにしか見えないけど……。
あの人もやっぱり、悩みながら戦ってたんだろうか。
まぁ、『人生は戦争だ』ってぐらいに、機体に乗らなくても、戦争やってるワケだけど。
「さぁ、適当に話したところで、続きと行こうじゃないですか。約束(?)のために戦う『若造』の話の続きを」
【転載する天災(猫耳白衣)】に急かされた。
ここまで、引っ張っといて、実は、今回のウワサの本質は、『ロボットじゃないんだよ☆』って言ったら、どうなるんだろう?
たぶん、《へぇ、どんな『伏線』なんでしょう? 楽しみですわ》って、『プラス思考』で返してきそうだな。
……まぁ、それはホントのことで。
まだまだ、『膨大な骨組み(プロット)』の中の、ほんの一片に過ぎなくって。ここまで話したことは、どうでもいいような『伏線の準備』だったりするワケで。
『キャラ』と『世界観の準備』をしていく『地盤作り』ってワケで。
まだまだ、『物語がどう転ぶ』かわからない。
『ハッピーエンド』になるかもしれないし、『残念なエンド』になるかもしれない。
だけど、それを判断するのは私じゃなくって、聞き手のほう。
私も最後の最後まで、聞いて初めて、この話の本質ってのがわかったワケだけしね。
【客人の価値観によって、作品は完成する】
って、目の前の人が、言ってたような気もするけど。
この『都市伝説』を通じて、どのようなことを受け取るんだろうか。
それは、私には分からないし、【殺人容認主義者(白眼鏡)】や【敗戦主義(黒眼鏡)】に言わせれば、『分からないということが答えだ』って結論を出すんだろうけど。
さて、幕間が長くなりすぎても、いけないよねってことで。
「じゃ、そんなカンジの『雑談タイム(中休み)終了』てことで、話を続けようか」
――『起(機)』を終えて、次なる『承(章)』を始めよう。




