表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お金が世界を救います! ~大切なモノって何ですか?  作者: ・w・(テン・ダブリュー・ドット)
1/51

01▼場所:『某ファミレス』……語り手:【都市伝説好き(ショートヘア)】

  お金が世界を救います! ~大切なモノって何ですか?

     /ペンネーム:『・w・(テン・ダブリュー・ドット)』


 ◆◆◆場所:『某ファミレス』……語り手:【都市伝説好き(ショートヘア)】

「ねぇ、こんなウワサ知ってる? よくある『フツー』の『都市伝説』なんだけどさ」

 そう言いながら、【都市伝説好き(ショートヘア)】の少女が『カクテルバー』を『くるくる』とかき混ぜ、一呼吸。

 と言っても、それは店内の窓に映った私の姿だったりするわけだけど。

「『異世界に飛ばされる』ってウワサって聞いたこと無い?」

「『異世界に飛ばされる』ですか……」

 『オウム返し』で返事をしたのは、相席の人物。

 白衣姿に何故か猫耳をつけた姿は、ちょっと不思議なカンジ。フツー、『白衣』って真っ白のはずなのに背中に『でかでかとカラフルな絵』が描かれてる。

 ――なんか『化学』の教科書に載ってる『元素記号』に見えるのはキノセイ?

「……そんな話は色々ありすぎて困りますわ。とんと使い古された物語の『常套手段』ってヤツですな。『ドラえもん』の『大長編』なんかじゃ、しょっちゅう『異世界』と繋がって『文化交流』しまくって、気づけば『悪の秘密結社』と大々バトルを繰り広げての『友情エンド』。――『古典なSF』なんかじゃ、『猿の惑星』に行ったり、『パラレル・ワールド』に行ったりしますな。新しめな『RPG』とか『ギャルゲー』なんかじゃ、『ケモノ耳』な『幼女』あふれる『剣と魔法のトンデモファンタジー』に紛れて『ハーレム展開』が待ってたりとかとか。――つまるところ、『何でもアリ過ぎ』て、どんなウワサか見当付きませんわ」

 とお手上げ気味に、【転載する天災(猫耳白衣)】が返しながら、何がおいしいのか(にが)そうな『ブラックコーヒー』を口へ持っていく。

「OK、OK。ステキな反応だよ。さすが『転載主義者(世の中全ては転載物)』ってヤツだね。【殺人容認主義者(白眼鏡)】に言わせれば、【転載する天災(オープンエンド)】だっけ? 色んな可能性があり過ぎて、どれが答えかわかりづらいって答えだね。――まぁ、それもありだよ。いや、そのほうがいいね。そのほうがウワサは深みを増すもんだし」

「――お褒めの言葉ありがたいもんですわ。だけど、あまり前フリ長すぎると読者が逃げますぜ? いや、前フリの長さにゃ、私も定評がありますけどな。続きと行きましょう?」

「うん。そうだね。今回の話をざっくり話すと、『異世界に飛ばされた主人公』の話なんだよね。私たちと同じ世界にいた人が、突如、『私たちが住んでいるのとは別の世界』に飛んじゃうって話。なんで飛ばされたかってのは、話の中でおいおい分かると思うけど。大変なもんだよね。私たちがいる世界と違う世界ってことは、『私たちのルール外』ってことだもん。《世界はルールによって機能する。そのルールはそこに住まう多数によって決められる数の暴力》って【歩く騒怨(ヘッドホン)】が言ってたけど、異世界に住んでる人が、『人間じゃない』場合ってどうなるんだろうね?」

「……さぁ。きっと、トンでもないことになるんじゃないですかい? さっき話した『猿の惑星』での人間の扱いは『家畜以下(ヒドい)』ですし」

「そそ。そういうことだよね。同じ人間が住むなら、まだしも。そこに住んでる権力者がもし、『人間のルールを超えた存在』だった場合どうなるんだろうね?」

 ノリノリに、まくし立てるように話す私は一呼吸。

 しばし考える猶予をあげちゃおう。きっかり一分ぐらいの間を置いて、話を再開。時計なんてもの見なくても、その正確さは、自信あり。

 ――伊達に、ストップウォッチを『一分ジャストだ』で止めやしない

「いやいや。答えは聞かないよ。というか、言っちゃダメだよね。――それは今から話すウワサを聞きながら、じっくり考えてもらえばイイコトだよ。まずはコレが一つ」

「……ん、何が一つで?」

 首をかしげる【転載する天災(猫耳白衣)】。

 猫耳が、『ふにゅっ』と揺れるのは『可愛さアピール狙ってる?』。

「今回の話のポイントってヤツだよね。まぁ、私の勝手な要点だけど、『既存の概念(ルール)』が通用しないとき、人はどのような行動を取るのか』って重要かも」

「なるなる。そういうことですな。で、他のポイントは?」

「たぶん、登場人物のクセの強さってヤツかな。いや、『目の前にいる人』も十二分にアクが強すぎですけど……」

「……ん、もしかして『私のこと』ですかい? いやいや。私なんてまだまだですって。私は『フツー』ですよ。めっちゃ、フツーですって。『周りがおかしい』んですよ。私なんて他の人たちに比べたら全然マシな部類です」

 断言した。

 断言された。はっきりと。

 私は『……』ってカンジの間を置いて、遠くを見ながら一呼吸。

 きっと、この人のことだから、『歴史上の偉人(ベートヴェン)とか奇人(ダビンチ)』って言われる人たちと比べているに違いない。目頭を押えながら『いかん、いかん』と気を取り直す。

「まっ、いろんな人がいるのはイイコトだよね! で、今回の登場人物は変わってるんだよ。――いや、どの話に出てくるキャラもフツーはみんな変わってるもんか。私らフツーの女学生からすりゃ、『ヘタレ主人公』を取り巻く『精神年齢低めな美少女』が群がる『ハーレム生活』ってどうよ? って思うけど」

「願ってもない。むしろ、最高ですな!」

断言した。

断言された。

しかも、満面の笑顔で心底嬉しそうに。いや、羨ましそうかもしれない。

「いやっ、『人は幻想に恋する生き物』なんですから、それツッコじゃダメですよ……」

 今度はフォロー入れてきた。

 ……自分を『正当化』してきた。

 くそっ、ヤツラはこんな生き物なんだ。気にしたら負けだ。あっちの世界の話は、【アレ】な人には勝てないぜ。――嗚呼、『オタク(職人)文化』恐るべし。

「めっちゃ、凹んでるとこ悪いですががが。早く前フリ終わらせないと。小説とかの応募じゃ、『最初の三ページ』が勝負って言いますよ?」

 うわっ、めっちゃ心配された。ガッデム! 心底同情された。

 『1+1が分からないの?』ってニュアンスで哀れまれたぜ、コンチクショウ。『頑張れ自分!』とショーウインドに写ってる自分を応援。よし、ちょっと元気でた。

「だね! さっさと前フリ終わらせよう。今回の主要人物をざっくり説明。一人は、『お金が全て』だと思ってる『拝金主義者』な『お嬢様』。『周りを取り巻く人』、『近づく人』は全部が全部、自分が持ってるお金狙いで、親切にしてくれるのも『お金が欲しいから』って考えてる。何をやっても、何があっても、自分を見てんじゃなくって、『金・金・金』しか見てくれない。それでヘソ曲げて『根性ひんまがった高飛車』なお嬢様」

「ホント、『よくある典型的(ステレオタイプ)』な『お嬢様』ですな……」

「そそ。で、もう一人は、『天才的な人』の話。どんくらいの天才かっていうと、よくある天才と同じだと思っていいよってぐらいの天才。十歳ぐらいで全学問をマスターして、あらゆる技術(料理とか武道とか教養etc)を極めきちゃった。もちろん、努力しての天才だったんだろうけど、極めちゃったら『やることないよね』ってことで『人生ツマンネ』状態になってるワケよ。毎日毎日、退屈・焼き増し・暇な生活を送ってる『天才』って大変だよね?」

「羨ましい限りですわ。その人が『世界の破滅を願う』ことがないことを願ってますわ」

 『アンタが言うな!』と思いつつ、私はぐっと拳を握って我慢。えらいぞ、私!

「そして、もう一人は、『馬鹿』。それも、タダの馬鹿じゃなくって、バカ正直過ぎて、融通利かなくって、『弱いモノの味方だぜ』って、自分が『正義のヒーロー』と思ってる『勘違いバカ』。しかも、『出来ないことなんて無いぜ』って自信過剰で、『例え、今出来なくても明日のオレが越えてみせる!』とか意気込んでそうな『熱血バカ』。己の信念を曲げずに貫きまくってるバカなのよ。まさに、莫迦過ぎてバカ過ぎてバカバカしいぐらいの【常識知らず(キング・オブ・バカ)】。そのくせ、自分の誇り(メンツ)にこだわるクセに仲間が傷つけられたら、自分がどうなっても(カタキ)を取るっていう『猪突馬鹿(神風特攻)』なんだよね。おかげで、毎回、周りを巻き込んでのバカ騒ぎは日常茶飯事っていうなワケで」

「いやはや、今時、珍しい。『漢の中の漢』ですな。見習いたいものですわ」

 『感心された!』と驚きながらに『嗚呼』と、うな垂れながらに、『何でこの人と話してるんだろう』と疑問に感じながらに、『もしかして、私の感性のほうがおかしいの?』とか自問自答しながら、『私の回りには【アレ】な人が集まるんだっけ』と溜息してみる!

「……じゃ、そんなところで、ウワサを始めようかな」

「えぇ、喜んで【都市伝説(ウワサ)好きの少女】さん。『シリ/めつれつ』な話、期待してますぜ」

「一応、『最初に言っておく』けど、『シリ/めつ』だからって、『ツッコんじゃ負け(ダメ)』だよ?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ