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脳内会議  作者: ナナイロ
①ナナミ
1/2

秘密


ねえ知ってる?三組のナナミって子、時々おかしくなるの。


あ、その話聞いたことある。ある時は静かになったり、ある時はすごく賢くなって絶対解けない問題も解いたり。


そうそう。なのにテストは点数良くもなく悪くもないっていうねー。


でも1番やばかったのはあれよね。


ー「新山事件」ー




♪〜〜


「また昔の夢を見た。」


約五年前、私は浮いていた。クラスからは変わり者と言われ、ひどい時はいじめられていた。


「今日は祝日。今日は誰が出てくるの?」


『今日はあたしが行きたいな〜。見に行きたいものもあるし』


私の心の中で別の人が話す。


そう、私にはある秘密がある。


誰にも言えない、秘密がね。


幼い頃から私は異常者と言われてきた。時には障害を持っていると言われ施設に入ったこともある。

母も父もいない。今は里親に引き取られ大学にも行かせてもらっている。そのため一人暮らしをしている。


『今日はアキナでいいでしょ〜??』


『だめだ。お前が外に出てナナミらしく振舞ったことはないだろ?』



また心の中で声がする。


「私らしくって、もうそんなの関係ないじゃん。いいよアキナで」


『やった!じゃあまた今日の脳内会議で会おうね』


今日の人格はアキナだ。


アキナは17歳の女子高生。私が小学6年生の時に出てきた人格で1番新しい。


私はいわゆる多重人格者だ。それもかなり重度だと言われている。


よく聞く多重人格者の元の人格は消えているらしいが、このように話し合って仲良くしているのは珍しいケースだと言われた。


アキナとナナミが入れ替わる。


アキナは押入れから派手な服を取り出した。前にアキナの人格の時にネットで買ったものだ。


人格がアキナや他の人の時の私はどこにいるか。

それは心の中だ。

まるで映画館で誰かの人生を見ているかのように1日が終わる。


強制的に入れ替わることもできるようになった。

それは体の元の持ち主である特権だろうか。


アキナはメイクをして外に出た。


それから1日が過ぎるのは早かった。


夜になって家に帰り、お風呂に入ってご飯を食べた。


アキナはスマホでメールを返した。


私は主にLINEを使い、他の人はメールを利用している。実はTwitterのアカウントもある。


ネット社会って便利なようで不便だけど。


夜の11時。アキナは布団に入って目をつぶった。


これで映画観賞はおしまい。


目を瞑った瞬間現れるのは真っ白い四角の部屋。


これが私の心の部屋だ。


そこに4人が集まる。


さあ、脳内会議の始まりだ。













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