アンジャッシュ風のネタ『ホットファンヒーター』
男「あっ、こないだの話なんだけどね」
友「こないだの?」
男「ほら、昨日話してたやつあれね」
友「昨日?」
友(あぁ、そういえば彼女が欲しいとか言ってたな)
男←ホットファンヒーターの話をしたい。
友←彼女の話と思っている。
友「うん、あれね」
男「店行っちゃった」
友「あっ、そうなんだ」
男「5万した。結構するよね」
友「まあ、そんなもんじゃない?」
男「そうかな? まあ、家に持って帰ったらまずは……」
友「ん? 持って帰った?」
男「そうだけど?」
友「持ち帰りはダメじゃないのか?」
男「ん? いや、全然」
友「あっ、そういう店ね。んで、一晩すごして」
男「何いってんだよ。買ったんだから俺の物だろ。朝もあるよ」
友「俺のもの?!! 買った?!! え……商品感覚?」
男「商品だよ。そもそも一晩5万って高過ぎるだろ」
友「そうかな……俺がいっつも行く店ってそんなもんだし」
男「はぁ?! アホじゃねぇの?!」
友「…………俺はおかしいのか?」
男「まあ、それでさ、新しいやつってさ要領が分からないじゃん」
友「え? 新品なの? 中古じゃなくて?」
男「お前は金銭感覚が狂ってるのか? 中古で5万は高すぎるだろ」
友「えぇー……」
男「だいたい、新品のネット相場が2〜5万ぐらいだし」
友「ネット相場?!! ネットで売ってるの?!!!」
男「普通に売ってるよ、今はどんなんでもネットで買えるよ」
友「へ、へぇー……知らなかった」
男「それで、こう……なんて言うかな? 新品って、ベストな位置、角度が分かりづらいじゃん」
友(素人の俺に聞かないでください)
男「んで、今回のやつね、なんかスゴく首を振るんだよ。あれ、めんどくさくってさ」
友「お……おう」
男「だから首を振らないように、俺の方だけを向くようにしてさー」
友(魔性か?!)
男「でも、それだと暑過ぎてね……それはそれでキツイじゃん」
友「キツくない!! それぐらいがベスト!!」
男「お前はそうだろうけど、俺は違うの」
友「こいつ……まあいいや。ところで、ふっと思ったけど、どんな見た目している?」
男「見た目? えぇーと、白くて、シャープで綺麗で……」
友「いいな」
男「大きさが俺の腰もとぐらい」
友「アウトォォォオオッッ!!!」
男「なんだお前」
友「お前、それは犯罪だぞー」
男「何処がだよ。ちゃんとキチンとした店で、店員がオススメしてくれたやつだぞ!」
友「その店員よんでこい!!」
友「悪い事は言わない。すぐに返せ、な?」
男「やだよ、気に入ってるし」
友「んじゃあ、あれだ……俺が金を出す。だから自由にしろ」
男「はぁ?」
友「なあ? 8万やるから、な?」
男「まあ、それだったら」
友「それから二度と買うなよ!!」
男「はぁ?」
友「買うんだったらせめて、自分の肩ほどのやつにしろ!」
男「でけぇよ」
友「うるせぇ! 変態!!」
男「どこが変態なんだよ! 買って使っただけだろうが!」
友「使ったのがアウトだろうが!!」
友「……ともかく、絶対解放しろよ」
翌日、ホットファンヒーターが自宅に届いた友君。全てを理解し、のたうちまわったそうな。ちゃんちゃん。