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どうでもいいこと

翌朝、私はすばやく用意を済ませてシャルを玄関で待った。


「カナーディア様。これから登校ですよね」シャルはマントを羽織ながら私に聞いた「一緒に行ってもいいでしょうか」


私は頷いた。


玄関を出て10歩も歩かないうちに昨日の出来事をどうしても知りたくて質問した。


「昨日、どうして洗濯していたの」

シャルは二歩ほど歩いた後、首をかしげる

「なぜその質問を」

「気になったから」

「自分の洗濯物を人に洗ってもらうというのはさすがに恥ずかしいからです」

「あの洗濯干し場、私の窓から丸見えなんだけど、私のほうが恥ずかしいわ」

「では今までの方はどうしていましたか」


今までの人。私は首をかしげる。

「お母様が洗濯していたはずだけど、そういえば夜に洗濯物が干しているときもあった」

「そうですか。では奥様にきちんと話したらこれから許してもらえますね」

私は昨日の光景をおもいだした。


「だめ。私が嫌」

顔が熱くなる。そんな私をシャルは覗き込む。目があったときに恥ずかしさと怒りが湧いて頭が沸騰したやかんのようにポコポコしてカッとした。

「それ癖なの?なんで人の顔を覗き込むの。嫌な顔をしている所をそんなふうに見るなんてひどいわ」

一気に言い放ち、シャルの腕をぐっとつかみ私の目の高さまでシャルを引きおろす。

「見たいならみせるわよ。笑いなさいよ。変な顔の私を笑えばいいじゃない」

シャルは足をずらし体勢を整えた。どうしていいのか分からないという感じだ。


私もどうしていいか分からない。というか、どう考えてもこれは私の八つ当たりだ。


私は顔を背ける。シャルは何に怒っているのすら分からないだろう。謝らないといけない。

私の手が緩んだ。


「カナーディア様。申し訳ありません。気がつかず、不快な思いをさせました」

頭上から、息がかかるほど近くからささやく声がした。

「ただカナーディア様は変な顔ではありません」

そんなことはどうでもいい、もう言わないでと顔を持ち上げシャルに向いた。シャルは私の顔を見て、目じりを下げて、優しく恥ずかしそうに早口で付け加えた。

「ただ私から見て、ですので、万人がそう思うかと言ったら保証はありませんが、この村で住む限り変では無いと思います。むしろ私は・・・」


「結局、顔が変って言ってるじゃない」シャルの腕をぱっと放し、逃げ走りながら「もう言わないで、そんなことはどうでもいいの。私、遅刻したくないから急ぎます」叫んだ。


こんな人にどう思われようがどうでもいい。後ろで私の名前をあせったように呼んでいる人がいるけど、関係ない。勉学にはげむ事が今は重要だ。



















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