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囲む空気

一方的な校長先生に私は声をあげた。そして試験問題をみせてくれるように頼んだ。級友とその内容を確認した私たちに、部屋から出ろと、校長先生は二度目の警告した。


計算問題と社会と文章、科学の知識の問いもあった。一見しただけではそれが合っているかどうかなんて分からない。だから王子様がどのレベルかなんてこの答案用紙を見ても分からない。問題はそれなりなものだったので、もし校長先生の採点が確実なものなら、かなりのレベルといえる。


校長室を出てすぐに級友たちは王子様を囲む。

各々自己紹介をしている。なんで歓迎をするのかが私にはわからない。ライバルが一人増えるのに、なぜ喜ぶのかしら。級友と王子様は初めて会ったはずのにかなり打ち解けたようだ。みんなは私にあんな風に笑ってくれたことなんてないのに、如才なく会話をしているシャルを見て対抗意識が芽生える。


気に入らない。気に入らない。


一人が驚いた声を出す。

「カナの家にいるの」

「はい。お世話になっています」

にこやかに答える王子様はカナのほうに視線を送る。

級友たちは私の存在を忘れていたのだろう。私を見て急に静かになる。


しらけた雰囲気。


いつも私を囲む空気だ。私はみんなに好かれていないことは村での15年間の暮らしでよくわかっている。

村長の家に生まれて、学校の創設者の家に生まれて、いつも言われる言葉は決まっている。「君は特別」って。どんなに努力しても当然のように思われ、失敗すると白い目で見られる。級友たちが笑いふざけあう横で失敗しないように隙を見せないように固まっていると、その場で浮いている自分がいる。

重い雰囲気それを作り出すのはじぶんなら・・「帰る。さよなら」誰の顔も見ないで学校から出る。


私に待つように言う王子様の声が聞こえたけど、お母様の言いつけ通り連れて行ったのだから帰りは別に連れ帰らなくても大丈夫だろう。


家に帰る道は寒々としていたが、小鳥たちが楽しそうに歌っていた。

私は下を向き歩く。一人で黙って歩いている。

悪い事ばかり考えてしまうので、考えないよう道をよく見ながら歩いた。当然、歩調は速くなる。


学校を出て人がいない小道までたどり着く、川にかかる橋を渡ると人が隠れるぐらいの大きな石がある。誰もいない。私は石の陰に座り、昨日からのことを思いかえす。お父様が認めていた。お母様が喜んでいた。弟も・・校長先生もほめていた。そして私は・・どうしたらいいの。

ため息と同時に我慢していた涙があふれた。











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