表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚勇者は現実主義者?  作者: まあ
第3章 王都周辺探索? ……襲われるような迂闊な姫など存在しない。
35/37

第20話

「冬季、お昼も美味しかったよ」

「俺じゃなく、ミリアさんに言ってくださいよ。俺は味付けになんて手を出していませんから」

「いや、ミリアはちょっと、ピリピリしてて怖いから」


 昼食を済ませて、食器の片付けをしているとミルドが冬季に声をかける。

 冬季はミリアがほとんどの事をしていた事もあり、ミリアに言って欲しいと言うが、ミリアはまだ納得が出来ていないようでどこかピリピリしており、ミルドは苦笑いを浮かべた。


「いや、怖いって言っても、ミルドさんは依頼主なんだし、おかしな事はされないでしょ」

「まぁ、そうだとしてもね。それより、ちょっと良いかな?」

「大丈夫だとは言えないですね。逃げると夕飯の材料にされるかも知れませんから」


 ミルドは冬季に話があるようで顔を貸して欲しいと言うが、冬季は今、ここを離れるとミリアに殺されると思っているようで首を横に振る。


「そっちは大丈夫だよ。ミリアは女性のギルド員達と一緒に水浴びに行って貰うからさ。ちなみに言っておくけど、私が冬季を呼んでいるのは一緒に覗きに行こうと誘っているわけではないからね」

「……誰もそんな事を思っていませんよ」

「え? 覗きたくないの? まさか、そっちの人? そう言えば、屋敷のメイド達も冬季が覗きも何もしてこないって言ってるし、そう言う事だったのか?」


 ミルドは冗談めかして言うが、冬季は呆れたようにため息を吐いた。

 冬季の反応が不満なのかミルドはつまらないと言った後、冬季に男色家の疑いをかけ始める。


「何を言ってるんですか!? 俺はノーマルです。女の子が好きに決ってるじゃないですか」

「なら、ミリアの水浴びをしてるところが見たいんだね」

「それは見たいに決まってるじゃないですか!?」


 冬季は全力で男色疑惑を否定すると口を滑らせてしまう。その時、自分の背中に突き刺さるミリアの冷たい視線に気が付き、顔を引きつらせた。


「……冬季、あんたは何を言ってるのかしら?」

「ま、待ってくれ。これは違うんだ。俺はミルドさんにはめられたんだ」

「ねえ、人が話をしてるのにこっちを向かないってどう言う事?」


 ミリアの声に冬季は振り返って彼女を見てしまっては動けなくなると思ったようで声を震わせながら、自分は無実だと主張するが、ミリアは自分の目を見ない冬季が逃げているとしか思えないようで、先ほど、追跡を諦めた事と重なったのかその声はさらに不機嫌さを増して行く。


「ミリアも落ち着いてくれるかい? 私は少し冬季に用があるんだよ」

「ミルド様……」

「男の子が女の子の身体を覗きたいと思うのは健全な証拠だし、それに私が冬季をからかったんだしね」

「わかりました」


 その様子に流石に悪い事をしたと思ったようでミルドが間に割って入ると、ミルドには文句を言えないようでミリアは矛を収める。


「た、助かった」

「助かった?」

「な、何でもないです!? ゆ、許してください」


 一先ず、ミリアの殺気が収まった事で冬季は胸をなで下ろすが、その行動がミリアの怒りを買う事になり、冬季は振り返ると彼女に向かって土下座をし、額を地面にすりつけて許しを乞う。


「冬季、何をしてるんだい?」

「こ、これは俺の国で最大の反省をしている態度なんだ。土下座を超える最大が土下寝とかスライディング土下座とか言っているバカもいるけど、あんなの相手を侮辱している以外の何物でもない!!」

「と、とりあえず、冬季も反省しているみたいだから、許してあげてくれるかな?」

「わかりました」


 見慣れない冬季の様子にミルドは驚いたような表情をすると、冬季は自分の中での最大の謝罪の態度だと言い、その鬼気迫る様子にミルドはミリアに許すように言い、ミリアは小さく頷いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ