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第九話〜攻撃の術〜

アスカとクレアはそれぞれ上層部の人間から許可をもらいついに、本格的な旅をすることに。そして一同はホテルへ向かうのだった。

ホテルのロビーへ着いたアスカ達は、部屋の予約を入れた後ホテルの付近にある喫茶店へ来ていた。

「次の行き先のことなんですが、話してもいいですか?」

ルークは話すに話せなかった。なぜならアスカがとても眠そうにしていたからだった。アスカがはっとして、我に帰った瞬間にルークは透かさず話を始めた。

「次の任務は、封印の触媒の一つ『エンシェントアックス』の入手です。その為に、エターナルへ向かいます」

「エターナル?」

「はい。時の町『エターナル』、とてもいいところですよ。出発は、明後日になりますからそれまでは、ゆっくりしていてください」

どうやらホーリーナイツには休みが少ないらしい。アスカはこれから始まるであろう冒険にわくわくしている自分がいることに気が付いた。


その日の夜、「コンコン」誰かがクレアの部屋を訪れた。アスカだたらいいな、そんなことを思いながら声をかけてみる。

「どなたですか〜?」

「ルークです。少し話があるのですが、時間いただけますか?」

「えっ?はい。どうぞ入ってください」

アスカでなかったことに少し残念そうな表情で、ルークを部屋に入れた。

「失礼します」

部屋に入り、ルークがイスに腰掛けるとクレアは飲み物を用意しながら尋ねた。

「どうしたんですか?」

クレアがにこっとしながら飲み物をルークに差し出し、自分もイスに座った

「この先のことなんですが、治癒能力だけでは恐らく生き残ることは困難だと思います」

ルークがさらっと言った。クレアは無言でルークを見つめた。

「いきなりなんですが、私があなたに呪文を教えます」

「えっ!?でも、私呪文なんて使ったことありませんよ」

戸惑いながらクレアが言った。

「大丈夫ですよ。私が責任を持って教えますから」

ルークが優しく言った。

「・・・・・・じゃぁ、お願いします」

では、始めますか。そうルークが言うと、クレアは少し驚き、今から?と言わんばかりの表情を浮かべた。

「何を驚いているんですか?今しか時間がないんですから、早く準備して外へ行きましょう」

「えっでも・・・」

「明日は、アスカとこの町をデートするのでしょう?なら早く済ませて休みましょう」

そしてルークが呪文を教え始めた。


「あなたは元々魔力の量が少ないので、魔力の消費を抑えることを基本としてやっていきましょう」

こうしてルークに呪文の基本をみっちりと叩き込まれたクレアは、クタクタになりながらも練習を重ねた。気が付くとすでに夜が明けていた。

「もう一度言っておきますが、呪文は『詠唱』に込められた『意味』を正しく理解しなければ発動しません。ですから少しずつ正しい意味を理解していくといいでしょう」

「はい!!わかりました。今教えてもらったこの光属性の呪文『フラッシュニードル』はなんとなく理解できたと思います」

「それはよかった。実戦で成功することを祈ってますよ」

さわやかな笑顔でルークが言った。それを聞いたクレアもクスッと笑う。

「では、今日のところはもういいでしょう。すっかり夜が明けてしまいましたし、これで失礼しますね。あっそれから一つ忠告しておきますが、闇属性の呪文と魔術はなるべく使用しないでください。身体へ悪影響を及ぼす危険があるそうですから。まぁ今回は教えませんでしたが、いずれ知る時が来るでしょう。それと、呪文と魔術はほとんどが術者のオリジナルです。わずかな基本魔術と呪文以外はほとんどオリジナルのはずですから、敵の術や呪文の見切りはかなり困難になります。ですから十分に気を付けてください。ちなみに『フラッシュニードル』は私のオリジナルです」

「わかりました!!あのっ今日は本当にありがとうございました」

「いえいえ、これくらい当然です。それからもっと言葉を崩してもらってくれますか?『仲間』なんですから。さて、あなたも疲れたでしょう?ゆっくり休んでくださいね。では、失礼します」

その言葉に、クレアは少しホッとする自分を感じた。そしてルークは自分の部屋に戻っていった。

「さぁ〜てと、寝ますかぁーーー!!」

クレアはようやく眠りについた。空から降り注ぐ太陽の光が、クレアをそっと包んだ。


それから五時間ほど経ち、アスカがクレアを起こしに来た。

「クレア〜入るぞ〜」

返事が返って来ないうちにアスカが部屋に入る。

「うわっ散らかってるな〜着替えた後絶対片付けしてないなコイツ」

アスカはぶつぶつ言いながら何故か部屋を片付けた。一通り片付け終わり、クレアを起こそうとした。


ルークに攻撃の術を教わったクレア。それをアスカに披露しようとするが。次話〜『お披露目』〜

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