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第八話〜対面〜

ボロボロな建物の前へやってきたアスカ達。そのボロさに少し戸惑うが、足を進めるアスカ。

「なぁ〜ここが、いくら支部だからってこの有り様はひどくないか?風が吹いたら今にも崩れちまいそうだぞ」

アスカは、心の中で思ったことを素直に口にした。

「まぁ大丈夫ですよ。かれこれ50年近く経ちますが、崩れたことはないそうですから」

本当かどうかはさて置き、アスカとクレアは不安を抱いたまま、ルークについて行った。

「ここです」

ルークが突然立ち止まり、アスカ達を呼び止めた。

「ここですって、何もないじゃないか」

アスカが疑問を抱いていると、ルークは近くにある岩に手を触れた。すると、岩肌からインターフォンのようなものが出てきた。

「暗証番号とHKID(ホーリーナイツ隊員ID)を入力してください」

「ピ、ピピピ、ピピ、ピピピピ、ピ・・・・・・暗証番号確認・・・・・・HKID確認・・・ハッチを開きます」

地面が隆起してくると、そこに地下へと続く階段が現れた。

「うっひゃぁ〜無駄にすっげぇ〜」

アスカは驚いているのか、馬鹿にしているのかよくわからない反応をした。

「さっ中へ入りましょう、と、その前に今からお会いする方はと〜ってもえら〜〜いお方なので無礼のないように十分に気を付けてください・・・とくにアスカ。あなたには礼儀が足りませんので一番心配です。あなたの言動で私の地位や給料が下がったら魔術やら呪文やらで黒焦げにしますからね」

「名指しかよ!!」

アスカは口ではそう言っているが心の中では、本気だ!!笑ってるけど目が本気だっと思った。

数分歩き続けているとモニタールームのようなところに辿り着いた。

「モニター、ラムダ元帥に繋いでください」

「リョウカイ・・・ツウシンチュウ・・・カイセンツナガリマシタ」

回線が繋がると、モニターには、一人の男を映し出した。

「どうやら一つ目の任務を完了させたようだな。ご苦労だったなルーク、早速報告を聞かせてくれ」

モニターに映ったのは、ラムダ元帥という男でホーリーナイツ特殊議会、情報部代表及び、第八戦闘部隊部隊長を務める、上層部の人間だ。見た目は、「かっこいいおじさん」といった感じだ。髪は短めに刈りそろえてあり、口にたくわえたヒゲがダンディーで、偉そうな雰囲気を漂わせている。

「無事に『神槍パラノーム』を入手しましたが、任務中ロベルトが負傷しました。幸い命に別状はありませんが、ホーリーナイツとして今後活動することは不可能だと、現地の医師に診断されました。そこで私は、ロベルトの代わりに、こちらにいるアスカ・シンクレアを任務に同行させようと思います。これは、ロベルトの意思でもあり、彼自信には自覚はないのですが超波動を起こすほどの魔力を秘めています。これは大きな戦力に成りうる可能性があります。よってアスカ・シンクレアを仮ホーリーナイツに任命したいと考えております」

ルークがながい報告を終えるとチラッとアスカを見て、視線をモニターに戻した。

「そうか。ロベルトが負傷してしまったか。彼ほどの戦力を失うのは痛いが致し方あるまい。ルークよ、超波動はかなり強力な戦力でもあり、危険な存在でもあるのだ。十分に注意するのだ」

「了解しました。アスカ・シンクレアのことはお任せください」

「時に、そこにいるお嬢さんはどちらさんかな?」

ラムダもやはり気になっていたのか、話しながらクレアを見続けていた。

「そっそんなに見つめないでください・・・恥ずかしいですってか照れます・・・」

クレアは何故か照れ始めた。どうやらクレアはダンディーなオジサマも好みらしい。一番はアスカだが。

「彼女は・・・」

ルークは言葉に困ってしまい、ゆっくりとクレアの方を向いた。

「あっ、えっと、わた、私はクレア・ローズベルトと言います!!ちっ、治癒能力があるから・・・じゃなくてありますので、無理を言ってルーク准将に旅の同行許可を得ました」

クレアは、緊張のあまり、言いたいことがうまく言えなかった。

「なるほど、治癒能力か・・・それは珍しいな。魔力で直接傷を治療することができるの者は、あまりいない。呪文や魔術とはまた別の類だからな。是非とも、ホーリーナイツに入隊してもらいたいくらいだ。さて、報告はもう無さそうだな。次の任務にあたってくれ」

「了解しました」

プツンという音とともに、通信が切れた。クレアがふとルークの方を見ると、ルークがクレアの事を無言でじっと見つめていた。

「なっ何ですか?」

じっと見つめられていたせいか、クレアはちょっと赤くなっていた。

「いえ、何でもありません。ただ、正直今でも驚いています。治癒能力なんて珍しい能力は滅多に、お目にかかれませんから。それにあの場にあなたがいなければ、ロベルトは、助からなかったかもしれません。私は、治療系の術や呪文を知りませんから」

「そんなに珍しいのか?治癒能力ってさ」

「かなり珍しいです。私も沢山の人と出会ってきましたが、治癒能力は初めてかもしれません」

初めてではないんだ・・・クレアはそんなところに頭の中でツッコミを入れた。

「まぁ、とにかく上からの許しが出たので、一安心ですね」

ルークはニコッと笑った。

「それでは、ホテルへ行きましょう。次の行き先の話は、そこでします。休憩を入れてませんでしたから、今日は早めに休みましょう」

こうしてアスカは仮ホーリーナイツとしての行動許可を得たのだった。そして一同はホテルへ向かった。

ホテルへ向かい、休むことに。すると、誰かがクレアの部屋へやってきた。一体誰が部屋を訪れたのだろうか。次話〜『攻撃の術』〜

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