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第七話〜新世界〜

龍波を取得したアスカは、ルークに仮ホーリーナイツの証であるバッジをもらった。クレアも旅に加わり、一同は情報の町『ガルデニア』を目指す。

一同は、砂漠を無事に横断し、草原を切り開いてつくられたガルデニア街道を歩いていた。

「なぁルーク」

「はい、なんですか?」

「ルークの槍はいつもどこから現れるんだ?」

「あぁあの槍はですね、私の体内に流れている魔力を放出し、それをまた魔力で押し固めた物なんですよ。魔力の色は人それぞれ違います。私の場合は金色ですよ、きっと私の心が輝いているからでしょうね」

ルークは、冗談を入れながら話しているが、アスカには冗談に聞えなかった。

「じゃぁ俺は何色なのかな?かっこいい色だといいな」

「アスカは、きっと紅色(赤色)だと思うな。髪の毛も瞳も紅いんだもん、きっと紅色だよ」

「それだったらクレアは、銀色だろうな」

「魔力の色は、魔力で魔力を押し固めてみればわかる筈です。それか、全魔力を放出してみるか。それをやったら死んでしまいますけど」

ルークは笑いながらすごい事を言った。それを聞いたアスカが早速試そうとした。

「無駄ですよ〜アスカにはまだ魔力を押し固めるなんて高度な技術を扱えるとは思えません」

「ちぇっ。でもまぁそりゃそうだよなぁ〜もっと慣れてから試してみるか」

「頑張れアスカ♪」

そんな会話を続けていると遠くに町が見えてきた。

「おや、どうやら着いたようですね。情報の町『ガルデニア』が見えてきましたよ」


町に入った一同の目に飛び込んだ風景は、サンラドとは、まったくの違う別世界だった。町には活気が溢れ、道は石でできたレンガがきれいに敷き詰められていた。辺りを見渡せば、レストランやバー、リゾートホテルのようなきれいなビルが建っていた。ビルとビルの隙間を覗けば、奥に、柔らかな日差しを浴びた、木々や草花が生い茂っている場所があり、それがまた、とても神秘的だった。

「す、すげぇ〜」

アスカは、その風景に感嘆の声を漏らした。

「ガルデニアは情報の町として世界に知られています。この町を活用すれば手に入らない情報はないと言われているくらいです」

「つまりね、サンラドの特産品が『砂漠の花』であるように、ここの特産品は『情報』なのよ」

「砂漠の花って、砂の中の鉱物が何年もかけて花のような形になったってやつか?二人とも・・・詳しいんだな。俺の全然知らないことばっかなのに、いろいろと知ってるんだな」

「何言ってんのよ〜この間授業で習ったじゃない」

そうだっけ?と言わんばかりの表情を浮かべているアスカ。いつも授業を聞いていないアスカにとって、そんなことは、ほとんどどうでもよかった。しかし、学校の決まりでホーリーナイツに入ると特別に欠席している日が出席扱いになるのだが、宿題は提出しなければならなかった。彼の荷物の中には、手のつけられていない宿題がどっさりあった。その為、クレアから聞いた話より、宿題をいつ終わらせるかで頭がいっぱいになってしまったのだった。

「そう言えば、クレア。お前学校はいいのかよ、お前はホーリーナイツじゃないんだから無断欠席になるんじゃないのか?」

アスカは学校からも許しを得ていた為、欠席していても支障はなかったのだが、クレアは別だ。彼女は無理を言ってついてきてしまったのだから。普段そんな強気な行動をとる事は少ないのだが、アスカが、からむと見境がつかなくなることがある。ケガをしたロベルトの治療をしてくれたのが、クレアの両親だったと言うこともあり、ルークもクレアの同行を簡単に許してしまったのだ。

「大丈夫。きっと先生ならわかってくれるよ!!」

「何の根拠があってその答えが出て来るんだよ」

楽しそうな会話をする二人を、そっと微笑みながら見守るルークが口を開いた。

「あっここです」

「どうした?ルーク」

「ここが、ホーリーナイツガルデニア支部への入り口です」

「えっ?ここが・・・」

それは、今までとは打って変わって、今にも崩れてしまいそうな廃墟のような所だった。



廃墟に入ると、外とは比べ物にならない風景が広がっていた。アスカは、そこである人物と初めて会うことになる。

次話〜対面〜

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