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第三十一話〜召喚師〜

「・・・は? 試したって一体どういうことなんだ?」

アスカが混乱したように言う。

「それに村の人たちが嘘をついてたって・・・?」

「ええ、その通りです」

ルークが冷静に言う。

「文字通り、私たちはこの村の人々に試されていたんですよ。・・・あなたを召喚したのは、あの長老の方ですか?」

ルークはフィストを見上げながら言った。

「その通りだ。あいつは熟成された召喚師なのだ。この村で私を召喚できるのも、奴ぐらいのものだな」

「だー! ちょっと待った!」

2人で勝手に話を進めていくルークとフィストに、ハロルドが待ったをかけた。

「一体どういうことなのか、きちんと説明してよねぇ!」

ハロルドの言葉に、アスカとクレアもうんうんと首を縦に振る。

ルークが説明をしようと口を開きかけたそのとき、洞穴の奥から人の声が聞こえてきた。

「そのことについては、わしが話そう」

ゆっくりとした歩調で歩いてくる人物。

この村の村長にしてフィストを召喚した召喚師―――ゴドだった。


「長老、どういうことなのか説明してもらえますか?」

ルークが長老に問いかけると、長老は、その答えをすぐにかえした。

「実はな、最近になってこの村にある『太陽光(ライト オブ ザ サン)』と呼ばれる伝説の杖、つまりこのわしの持っている杖を奪おうとする輩が後を絶たないのじゃ」

「その杖ってなんか凄いのか?まぁ確かにデザイン的にも凄いところはありそうだけど・・・」

アスカが杖を見ながら言うとゴドは話を続けた。

「この杖はな、光属性の魔物を召喚しようとする術者に、力を貸してくれる不思議な杖なのじゃ。きっとこの杖には、大量の光の魔力が込められておるんじゃ。召喚術だけではなく、光の魔法や呪文にもその効果を与えてくれるだろう。この杖は、魔術、呪文、召喚術を扱う者にとって最高の杖なのじゃ、ただし、光属性の術にしか効果を与えないのじゃがな」

ゴドが説明を終えると、ルークがそれをまとめるかのように言った。

「つまり、私たちがその杖を、奪いに来た者ではないか試したと言うことですね?」

「そのとおりじゃ。すまなかったな、しかしおぬし等は、見事試験を突破した。村の者全員で、もてなすぞ」

ゴドは、そう言って村へ帰っていった。


次話〜『真の名』〜

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