第二十三話〜料理の町〜
伝令を聞き、ホーリーナイツ本部があるサンライトタウンにアスカ達は、向かうことになった。
あれからアスカたちはロウグを出てひたすら北東へと歩いた。
平坦な道が続くだけ。まわりの景色はちっともかわらない。
正直うんざりしてきた。
アスカはちらりと3人の方を見る。
アスカだけでなく、クレアやハロルドの顔もかなり気だるそうだ。
ただルークだけが涼しい顔で歩き続けていた。
「あ、町だ!」
隣を歩いていたクレアが嬉しそうな声を上げた。
前を見ると、確かに小さく家が集まっているのが見えた。
「何とか日没までに到着できそうですね。恐らくあそこは料理の町『ディッシュ』。食通の間では有名な町ですね」
「料理の町・・・ということは食いもんがおいしいってことか?」
「そういうことです。今日の夕食は期待できそうですよ」
「・・・よしっ!!」
ルークの言葉に、アスカはひそかにガッツポーズを取った。
町に入り、まずは店を探そうということになり、4人は町の中を彷徨った。
が、さすが料理の町というだけあって店の数が半端じゃない。
レストラン、喫茶店、ラーメン屋、料亭。
ありとあらゆる種類の店が所狭しと並んでいる。
「私ラーメンがいい!」
「僕はあっさりしたものがいいんですが」
「俺はカレーだな」
「俺ステーキが食いたい」
・・・全員の意見はバラバラだった。
どうするか悩んでいると誰かが声を掛けてきた。
「パスタなんか如何ですか?さっぱりしたのからこってりしているのまで沢山ありますよ」
「お姉さん誰?」
ハロルドが尋ねるととても素晴らしい笑顔を浮かべて答えた。
「リザという者です。近くでパスタを扱ったお店を経営しております」
「ねっパスタにしようよ!!!」
「そうだな〜たまにはパスタもいいかな」
こうしてリザのお店に行くことになった。
次話〜『パスタ』〜




