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第十四話〜術者(後編)〜

ルークの予想が外れ、困ってしまった一同。しかしライザとアスカが感じた『なにか』に惹かれる様に進んで行くと、その先には石碑と行き止まりがあった。

「お〜い、行き止まりに着いちまったぞ〜」

アスカが面倒くさそうに言った。

「おかしいですねぇ。石碑に記されたとおりに、まっすぐ進んだはずなんですが・・・」

さすがにルークも困ってしまったようだ。

「この壁・・・何か違和感を感じるんだが・・・」

ライザの言葉に続くようにクレアが言った。

「なんか、如何にも「行き止まり」ですよぉ〜って感じだよねぇ」

「はぁ?お前何言ってんだ?こりゃ行き止まりなんだからそう感じるのは当たり前だろ?」

「そっそうなんだけどぉ〜」

自分が言っている事は、常識的に考えれば正しい。それを示そうとアスカは、壁に近寄った。

「いいか?これは見てのとおり壁だ。その証拠に・・・こうやって壁を叩けば、手が痛くなる・・・」

アスカが、喋りながら壁を叩こうとすると、手が壁をすり抜けその勢いでアスカは倒れた。

「いってぇぇぇ〜・・・ったく、どうなってんだよ〜」

「石碑の古代文字の「常識に囚われるな」とは、この事だったのか」

「ナイスアスカ!!グッジョブッ!!」

クレアが笑いながら言った。

「いや〜アスカは、本当に何をしでかすかわかりませんねぇ」

相変わらず、ルークは嫌味な言い方だった。

「まっお手柄という奴だ」

ライザは、ほめてくれた様だが何故かムカッときた。

全員が一通り言いたい事を言うと、アスカが発見した行き止まりを通って行く。

「ちょっと待てよ!!」

アスカがそれを追いかけて行くと、そこには、真っ白な空間が広がっていた。

「なんか・・・この部屋どこまで広がってるのかわからないね」

クレアが思ったことを素直に言った。

クレアの言ったとおり、ここには壁や天井、床すらも真っ白でどこまでも続く、まるで自分たちが宙に浮いているような感覚になるような場所だった。

「すっげぇ綺麗だな、ここは」

「・・・うん」

アスカとクレアは、この部屋の雰囲気にすっかり包まれてしまい、二人の世界に入りかけていた。

「はいは〜い、いいムードのところすみませんが、任務の続きをしますよ〜」

いいムードを、一瞬のうちにルークはぶち壊した。

二人は照れながらパッと離れた。そして、アスカは真っ白な空間に見える一つの斧に近づいて行く。

「これが・・・『エンシェントアックス』・・・」

アスカはそう言って目の前にある大きな斧を持ち上げた。

「ブワッ!!」風が巻き起こり、髪がなびく。そしてすぐに静寂が戻ってくる。

アスカが目の前を見ると大きな扉が現れた。どこかで見たことのある扉。そう、それはこの塔の入り口だった。

「そう言う事でしたか・・・」

ルークが何かに気が付いた。

「どうかしたの?」

「私は、この塔に魔法を使用し続けている術者がいると言いましたが、それは間違いでした」

「どういう事だよ?」

「つまり、この『エンシェントアックス』その物自体が『術者』だったんですよ」

「・・・この武器が自ら結界魔法を発動し、安全を確保していた。っと言う訳か・・・」

「要するに、今までの迷路と石碑の文字は、俺達への試練だったってことなのか?」

「まぁそんなところでしょう」

「とりあえず、任務達成って事だな?なら、さっさと帰って報告済ませようぜ」

「あぁ〜〜沢山汗かいたからシャワー浴びた〜い」

「そうですね〜クレアも何か言い始めましたし」

「何よそれ〜ルークの意地悪っ!!」

「いえいえ、なんでもありませんよ〜さっ帰りましょう」

「ふっ・・・」

ライザが鼻で笑っていたのを、クレアは見逃さなかった。

こうして無事に任務を達成した一同は、ホーリーナイツ・エターナル支部へ向かうのであった。

無事に任務をこなしたアスカたちは、エターナルへ戻り、任務の報告をする。しかし、そこで物語は急展開をみせる。次話〜『展開』〜

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