第4話 挨拶
「ん…。」
私はアラームの音で目覚めた。朝7時。
東向きの部屋だから、眩い太陽の光が気持ちいい。
着替えて、軽く朝食を食べる。
今日は、隣に挨拶をしに行こうと思っている。
手土産を持ち、隣の部屋、403号室のインターホンを鳴らす。
………………
誰も出てこない。
「出かけてるのか……?」
仕方がないからその隣の402号室に行く。
「あれ…?まただ…。」
物音すらしない。
ほぼ諦めながら私は401号室のインターホンを鳴らした。
「はーい!」
人がいた。私は胸を撫で下ろした。
「おはようございます!…あれ、見ない顔だな」
「あ、おはようございます。お忙しい中すみません、私、404号室に引っ越して参りました、宮本と申します。これからどうぞよろしくお願いいたします。こちら、つまらないものですが…」
「えーっ、ありがとう。こちらこそよろしくね…!404号室…404号室ね…。あっ、そうだ。ちなみに、隣の2部屋は空室だよ。」
「そうなんですか!教えてくださりありがとうございます。」
なんだか微妙な顔をしていたが、疑問は解けた。
「俺、三澄湊。一応、M大学でオカルトのサークルに入っています。何かあったらいつでも相談してね!」
「はい…え、私も、M大学に通う予定なんです。先輩ですね…。」
「本当?大学でもよろしくね。」
それから三澄さんとは世間話をして、部屋に戻った。




