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ひとりぐらし  作者: 雨宮 叶月
伊波美月の場合

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第16話 聞き取り

まずは、レジデンス白夜、401号室の人。三澄さんと言うらしい。



「すみません、404号室に引っ越してきた者です。」


「え?404号室の?……あぁ、また駄目だったんだ。ちなみに俺、M大学でオカルト研究してるから、君たちの先輩だよ~!」



叶恵ちゃんとも話したことがあるらしい先輩。



「そうなんですね。404号室、またはこのマンションについて知っていることがございましたら教えてくださいませんか…?」



「え~知ってることかぁ。なんか、すぐ入居してすぐいなくなるっていうのと、お化けが出るって噂があるっていうこと?いやぁ、もらった手土産がたくさん積み重なってて、ちょっと邪魔って思うのが申し訳ないよ!」




「ありがとうございました……」




あまり参考にはならなかった。オカルトを研究しているとは、珍しい。






次は、5階の人のもとへ。教えてもらった部屋番号は、502号室。


同じように聞いた。


「え~、今回はまあ少しだけ長く持ったほうかしら?知っていること?う~ん、あそこの部屋、昔事件があったらしいわ。私はよく分からないけど。」



斜め上を見ながらふふっと笑うおばさん。それを怪しげに見る私たちに気付いたようで、さらに話し続けた。




「あぁ、私、霊感があるの。そんなに強くないけどね。今の情報は亡くなった夫から聞いたわ。どうせなら息子たちのところに行けば良いのにねぇ。でも話し相手がいるのは寂しくないから良いわね。」





「そうなんですか…。」




「404号室からは、なんだか強い気配がするわ。何かあったら201号室の人を頼ると良いわよ。オカルトを研究しているらしいから、何か役に立つかもしれないわ。」




「ありがとうございます」






それから私たちはマンションの外に出る。





「……明日は別のところに行こう。」



「そうだな」




私は部屋に戻った。


そんなに情報は集まらない。どこにでもあるようなマンションの一室についてなんて、知っている人のほうが少ないと思う。


それでも、一度足を踏み入れたからには諦められなかった。







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