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ひとりぐらし  作者: 雨宮 叶月
伊波美月の場合

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13/51

第13話 入居②

ピンp…




インターホンについてはもう気にしない。




ガチャ




「……どうぞ」




「……はい」



また、泉さんの家に入る。





「………」



「………」




座った後はお互い無言で、私から話を切り出すことにした。




すっと入居者募集の紙を差し出す。




「…分かりますか?番号の順番が変なのと、クローゼットについての記述、そして、下にある黒目の絵。」




私は紙に目を向けずに話す。






「………伊波さん、ごめん。僕には、いつもの入居者募集の紙にしか見えない。」





泉さんが言った。




「…え、そんなことっ」





泉さんは無言で紙の写真を撮る。




「…ほら。クローゼットについての記述は確かにあるけど、他の異変はない」





私は絶句した。そして、自分でも撮ってみる。





「本当だ……」





私たちはまた無言になる。






「……そうか、君が、救ってくれるかもしれない人なんだ……」





泉さんが小声で言うのを、私は聞き逃さなかった。





「救ってくれる、って、どういう意味ですか?」





「……」



泉さんははっとしたように黙る。





「泉さん、何か知っているのでしょう?少しでいいから教えてください!」





「………番号の順番、クローゼット、そして黒目の絵。これは、稀に見る人がいるんだ。僕が今までそれを見たと聞いたのは、…この部屋の謎を解き明かそうとした人たちだった。」





「……………その人たちは、どうなったんですか?」





「消えたよ」





泉さんはふっと笑う。



「でも、君は他の人と違う気がするんだ。…嫌なら、入居を取り消してもらっても良いよ。」




「、っ」




そんなこと言われたって……





「…やめません。私、絶対に解き明かしてみます」





「…そっか。頑張って。」





そうして私は部屋を出た。





そして、泉さんの言葉の意味を考えながら眠りについた。









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