表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/9

3.

いくら田舎者のわたしでも、トレセン学園のことぐらいは知っています。

走ることを宿命付けられたウマ娘、その中でもレースに出場し得る才能のある子たちだけを集めた、日本国内に数か所しか存在しない名門校。

しかもその中でも『東京中央校』は更に別格。地方校で既に実績あるウマ娘ですら、中央に挑んでは跳ね除けられるなんてこともザラだと聞く。


そんな名門中の名門から、わたしは選ばれたのだ!!


これから毎日潜ることになる雄大な校門を前に、わたしの心は熱く高鳴りました。


早速、わたしを見出してくださったトレーナーさんにお礼を兼ねたご挨拶に伺った。

トレーナーさんは、これから私のチームメイトになるであろう子たちに、懸命にレース理論を説いておられましたが、真面目に聞く子もいれば、眠そうにあくびをする子も……。

私は内心、これならわたしでも勝てるかも知れないと、故郷を背負ってきたわたしは負けられないんだと、決意を一層固めました。


「講義中失礼します!」

ドアをノックした後、許可を受け入室する

トレーナーさんはわたしを教卓の前に立たせると、こう言った。


「紹介しよう、今日からお前たちのチームメイトになる『タカイサミ』だ。幼い頃から天然のダートで足腰を鍛えていたらしい」


わたしは負けない。

送り出してくれた故郷のみんなのためにも、負けられない。

友と言うより、敵意を感じる同窓生たちの目線を一身に受けて尚、わたしの心は奮い立っていました。


『井の中の蛙』と言う言葉を思い知るのは、そんなに先のことでは無かったです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ