8.最終話 夢オチでした。
マジで~という感じでしょうか?
~ルカの場合
新婚旅行はもちろん東方の国へと行った。
「イアイを見せていただけるのでしょうか?」
「うーん、広い庭とか必要だからなぁ…。カタナは向こうで調達できるとして。ルカ、そんなにイアイを見たいの?」
ルカの目がキラキラとしている。
「今まで学んだ武術にないものです。非常に興味があるのです!」
「カタナを使った戦闘自体珍しいものだと思うよ」
「あとカタナを打ってもらう!」
(本気だったんだ……)
~ルリの場合
やっと帳簿を見ることが出来る立場になりましたわ。この帳簿にミスはないのかしら?
「僕の奥方は帳簿のミス探しかい?帳簿は会計係3人体制でチェックしてるから、余程のことがない限りミスはないと思うよ。もちろん僕も見てる」
「あ、ミスみーっけ!」
「嘘、マジで?ドコドコ?」
(旦那様近いです)
「この部分なんですけど、3人体制ですか?3人で協力して帳簿を操作している可能性もありますよね?」
(ぐぅの音も出ないの?そんなにショック?)
「急ぎ本社に行き、この3人を尋問する。ルリも立ち会ってくれ」
やはり帳簿は操作されており、ブルー公爵は騙されていた。
「3人は懲戒解雇。今後はルリと私の二人で帳簿を管理しよう。ルリなら帳簿の管理くらい余裕だろう?」
「ええ、一時は某国の書類仕事をほとんど一人でこなしていましたから」
「私の奥さんは恐ろしい能力持ちだな」
そう言ってブルー公爵はルリのつむじにキスをする。
「そうだ!新婚旅行はどこにする?」
「旦那様?私達に新婚旅行に行く余裕はありませんよ?」
(さすがに言い過ぎたかなぁ?旦那様が凹んでる。幻覚だろうけど、旦那様がすごくガッカリしている大型犬に見える……)
「旦那様?1泊2日の小旅行くらいでしたら可能では?」
(旦那様のまわりに花が咲いて見える……。)
「温泉旅行がいいなぁ。どこがいいかなぁ?」
******
「っていう夢を見たの」
「え?ルカ姉さまも?」
「そもそも見合いなんてするわけないじゃない?公爵の家名だってそんな公爵はサーラ王国には存在しないわよ!」
「そうよねー」
「でもでも!私は決めたわ!東方の国に留学する!私の頭脳と身体能力なら留学試験だってパスでしょう?カタナでの戦闘は興味あるのよ~」
なるほどね。ルカ姉さまが決めたことなら私は止めない。お父様は滂沱の涙を流して嫌がるかもだけど(呆)
「あ、私はそうねぇ。とりあえず手近なところでサーラ王国の宝石商でもしようかしら?のちのちは世界シェアほぼ独占状態にするわよ!あのわけわからない夢に出てきた似非公爵すらできたんだから、私なら確実にできるはずよ!」
なんだかんだと目標ができた事は良かったと思う。お見合いなんかするわけないじゃん。
ルカ姉さまは、有言実行とばかりに東方の国に留学しました。そう言えば学生でした。
私は学生ながらも起業家として、女性がビジネスに参入するという足掛かりを作りました。これでも王女だし。
追伸:お母様は無事、男の子を産みました。その子が跡継ぎになるので、サーラ王国は安泰です!
つまらない夢オチです。二人が現実的にやりたいこと見つかって良かったね。ってことくらいかな?忘れた頃に自分らまだ学生じゃんって気づくんですよねぇ。
読了ありがとうございます‼
感想・評価・下のほうにある☆・いいね などお待ちしております!
もちろん、誤字報告もお待ちしております!




