4.冤罪で国外追放―☆
(私達は忘れてたけど、学生でした……。)
「フォレスト姉妹!俺の可愛い可愛いカホを虐めていたんだろう?その証拠にしばらく学園を休んでいたもんなぁ」
(休んで、この国の書類仕事だとか、騎士と共に魔物の討伐とかしてたんですけどね!)
「なんだ?無言か?図星だったようだな。お前らなどもう顔も見たくない。国外追放だ!」
【ルリ、あの人誰かわかる?国外追放とか権利を持ってる人?誰?】
【一応、王太子。でも、ちょっと見ないうちに頭の中が花盛りみたいねぇ】
((私たちは念話をマスターしました!便利ー♡))
【王太子って国外追放とか権利あるの?】
【ないはずなんだけど、頭がねぇ。ほら、サクラ吹雪?】
「ジュリー様、可愛そうですよぉ。フォレスト姉妹は無言なのにぃ」
「さすがは聖女のカホは優しいな」
【聖女って何?】
【ルリ~、たまには文献読むとか勉学もしなさいよ。国に散らばる結界のほころびを治したりする役目のハズだけど?】
【あの人……王太子にくっついたままじゃない?本当に聖女なの?】
【一応そうなんでしょ?国外追放みたいだからこの国がどうなってもいいでしょ】
【王太子がどうなろうといいけど、領民が可哀そうだよぉ】
【それは、コッチでなんとかしましょ】
「「謹んで国外追放お受けします」」
「それでは、サーラ王国へ国外追放されますね。ごきげんよう」
その日は大人しく家に帰って、大人しく‟父親“の伯爵に事のあらましを告げた。
お姉さま共々国外追放なので、そのようにすることにした旨を伝えた。かなり焦ってたけど、気にしな~い。
伯爵は急いで、サーラ国に手紙書いてた。
ルリの空間移動魔法でサーラ王国まですぐに到着。
「「ただいま~!」」
「あぁ、お嬢様方。お怪我などありませんか?すぐに浴槽の準備を!」
「もう、相変わらずフウ侍女頭は過保護だなぁ」
「帰ってきたから、お父様…間違った国王陛下に挨拶しなきゃなんだ!」
「国王陛下、ルベラ王国より国外追放という形での帰国となりました」
「よく戻ったなぁ。愛しい我が娘達♡」
「私は次に会う時には弟妹が増えていると思いましたけど?その様子ではいないのかぁ」
「なんの!王妃は妊娠中だ!」
【どうしよう……お父様とお母様は相変わらずラブラブみたいなんだけど?】
【そっとしておこうよ……】
さずがの私達も呆れてしまう……
「ところで、帰国にあたって馬車とか何もなかったようだが?まさか徒歩での国外追放?」
「お父様、顔が怖いデス。ルリが空間移動魔法をマスターしたので、二人魔法で移動しました!」
ルリはドヤ顔でサーラ王国国王を見る。
ルカとルリは今までルベラ王国で有ったことの報告。それから自分たちの魔力量・魔法の適正を報告した。
「天晴れ!さすがは我が娘達♡二つ名が増えそうだなぁ。アッハッハッハ」
「あの…お父様、お母様にも帰国の挨拶をしてきたいのですが?」
「そうだなぁ。それがいい」
と、返事を聞くや否や二人は自分たちの母親の元へ飛んでいった(空間移動魔法で)。




