作家さーん! お忘れ物ですよ〜!
文章に於いて、忘れ物が二種類あります。
一つ。主語、目的語、助動詞などのひと単語。これが書かれていない文が、意外と多いです。
そこまですらすら読んでいて、「えっ? これ、誰の事?」「どういう事?」などなど、意味が分からず、暫し物語から現実に思考が引き戻されます。
誰の事なのか? どういう事なのか? 分からなくなるのは、読者にはとても困ります。
少なくとも『誰が』『何を』『どうした』の3つは、忘れずに言語化しましょう!
もう一つ多いのが、状況が変わったのに説明がないケース。
例えば、後ろ手に縛られて拘束されていた女性がいたとします。彼女はいたって普通の女性で、縄抜けが出来るとか怪力で縄を引き千切る事が出来る人ではありません。
そんな女性が、次に登場したシーンでは両手が自由で暴れる。
その後に、こうやって拘束を解けたといった説明もありません。
前のシーンではいたって普通の女性が後ろ手に拘束されていたのが、次のシーンではいきなり両手が自由になっていて暴れられるのはどうしてなのか? 説明を忘れていますね。
このパターンも、結構な確率で見掛けます。
これも「これの説明はどこに? どうしてそれが可能なの?」となります。
作者さーん! 単語、状況変化の説明文忘れには、くれぐれもご注意を!
―終―