其ノ弐拾八 美味なチーズを作る村
奇妙な村だった。
フランス共和国のリュール山地に位置する、緩やかな起伏に富んだ地形。アルプス山脈と地中海沿岸の狭間とも言えるこの土地は、ジュラ紀から白亜紀にかけての石灰岩が卓越し、ナッツを実らす木々やハーブの生い茂る草原が大地を覆う。夏であれば清涼な空気で満たされていることだろう。
そして、この地に幾つもある小さな峰の1つに、かつて王族のみが食していたとされる美味なチーズ、その生産地が今も残っているという。
その味を堪能しようと最寄りの村から歩いてきて、2時間半ほどが経っただろうか。4軒ばかりの家屋が並ぶだけの小集落が見えてきた。この辺りで採れる石灰岩をふんだんに用いてるらしき、古そうな石造りの建物である。
A級諜報員がお膳立てしてくれた人の家は、アンモナイト入りの石材が1つ、壁に使われているとのことだった。お、あれっぽい。バレミテスの仲間だな。
「Bienvenue ! Vous êtes le neveu de Marie」
ドアをノックして間もなく、恰幅のいい中年女性が出迎えてくれた。お互いの頬をくっ付けてのフランス式なあいさつを交わした後、家の中へと案内される。この人がクレールおばさんか。その名が体を表すように、とても明るく澄んだ感じの性格であるようだ。
「Allez, essaie ça d'abord. Vous serez surpris」
そう言って差し出してくれた白い塊は、フレッシュチーズに蜂蜜をかけたものだと思われる。まずはシンプルに味わってみなさい、ということか。
添えられていた木のスプーンで一口分をすくう。かなりの濃厚さを期待させる質感だ。そのまったりさを想像しながら口へと運び、私は賞味を開始した。
!! これは凄い……。非常になめらかでクリーミーな食感…生クリームを主とした原料から作られたものと察するが、脂肪酸に由来する香りはほとんど感じられない。代わりにナッツの様なフレーバーが強いのだが、3-メチルブタナールといったハードチーズの熟成で生じる成分とは異なって、不快なニュアンスはいっさい無い。ローストしたナッツそのものの香ばしさを味わっているかの様だ。
まったりとした食感に、ナッティな風味、それと乳酸に由来する柔らかな酸味。その全てが、周辺の草原に咲く花々から集められたであろう蜂蜜と絶妙にマッチしている。……一体これは、どんなミルクから作っているのだろう?
「Vous vous demandez probablement quel type de lait nous utilisons ? Je vais vous montrer maintenant」
私の疑問点はお見通しなようで、チーズ作りの乳を搾った家畜が見せてもらえるらしい。集落の裏手から下の方へと降りていくと、ヒグマやオオカミ避けと思われる木製の高い柵が張り巡らされていた。その先に広がる林が目的地であるようで、入口部分の柵を持ち上げながら中へと入る。
生えている樹木はセイヨウヒイラギガシが多いが、クリやクルミの木も散見されるし、ヘーゼルナッツとアーモンドの木が育てられてもいるようだ。
「Tu vois, ils roulent là」
クレールおばさんが指差す方向を見ると、コロコロと転がるふわふわの球体があちこちに視認された。直径30センチメートル弱の丸い体から、ふさ毛の生えた耳と短い手足がちょこんと飛び出している。色は赤みがかった褐色がベースで、腹部から顔の下半分ほどにかけては雪の様に白い。
…これは齧歯目、おそらくはヨーロッパアカリスが家畜化されたものだろうか?
ふむ、近付いても持ち上げてみても何ら警戒心を示さないし、食欲が旺盛なようでドングリをひたすらに食べ続けている。手渡しすると次々に食べて面白い。
触った感触は本当にふっかふかだ。暖かそうな毛皮の下に分厚い皮下脂肪が蓄えられているみたいで、私の手もずぶずぶと埋もれてしまっている。
「C'est un mâle. Goûtez le lait de cette femelle」
クレールおばさんが、8個の乳首が発達したメスの1匹から、ミルクを少しだけ搾ってくれている。乳腺が通常のリスよりも肥大化してるらしく、腹部をマッサージしながら乳首を刺激するような所作で、びゅるるとミルクが出てきていた。
私はそれを手のひらで受け取り、ぺろっと舐めてみた。……美味い。そして濃い。この時点でナッツの風味がある。なるほど、これがリスを家畜化するということか。
野生の動物を家畜化するにあたって重視されるポイントは幾つもあるが、その内の1つに「美味しさ」が挙げられる。そして、ネズミの仲間というのは概して美味なのだ。
南米のペルーなどでは食肉用のモルモットが飼われているし、日本でも野生化したヌートリアがジビエとして楽しまれたり、アイヌ料理ではリスが使われもする。他にも色んな国や地域を見てみれば、ヤマネやムササビにビーバーなど、美味しい食材として扱われる齧歯目の動物は少なくない。
この「美味しさ」に加えて、齧歯目では「成長の早さ」「性成熟の早さ」「産仔数の多さ」といった大事な要素が標準装備であり、家畜化した場合のポテンシャルは数いる動物の中でも高い方だと言える。
ミルクの利用という観点からは、牛乳をゴクゴク飲むような感覚での運用は難しい。一般的に、牛や羊などよりも乳脂肪とタンパク質の濃度が高く、リスにおいては牛乳よりも生クリームに組成が近いほどである。
そのため、この村の家畜化リスから搾られる乳も、脂肪分の多いトリプルクリームチーズを作るのに用いたり、あるいは生クリーム的な食材として使用することが求められるはずだ。
このリス乳だが、他に2つの特徴が挙げられる。まず、山羊乳の独特な風味に大きく寄与するカプリン酸、これが極めて少ない点である。
マウスやラットのミルクでは山羊と同程度に含まれるため、そのことを意識した利用法になるだろう。一方で、リス乳はクセが少なくて扱いやすく、風味の上乗せがしやすいということになる。この風味付けこそがもう1つの特徴だ。
香り成分は、脂肪に溶けやすかったり脂肪を構成する化合物であることが多い。そして、哺乳類は脂をその身に蓄えやすく、エサに由来する風味が体脂肪や乳脂肪に移りやすいのだ。例えば魚食の獣は生臭くなりがちである。
家畜には、人間にとって好ましい性質が集められていくものだが、個性に乏しい「食性の広さ」を変えることは難しい。ドングリを含めたナッツ類を主食とするヨーロッパアカリスは、肉や乳と相性の良いナッツの風味を狙う家畜化の対象として優れており、実際にその特徴が高いレヴェルで得られているわけだ。
「Je dois bientôt préparer le déjeuner. Rentrons à la maison」
おお、昼食の準備にかかるのか。どんなチーズ料理を食べさせてもらえるのか、非常に楽しみである。家畜化リスのゲノム解析を始めておいたので、その結果を見たりしながら待つことにしよう。
抱き抱えていたふわふわのリスを地面に戻すと、その個体はコロコロと転がっていき、今度はクルミを食べようと頑張り始めた。微笑ましい可愛らしさだ。
クレールおばさんの家に戻ってからは、加熱されたチーズの香りが台所から漂う中、他の5人の家人たちと話をしていた。
なるほど、先ほどの家畜化リスたちは自力でドングリやクリなどを食べていたが、それらが自然に落ちている時期を除いては、人間が蓄えておいたものをエサとして与えるのか。あと、松の実は食べさせないそうだが、これはピノレン酸に由来する風味を良しとしていないのだと思われる。
ちょうど話が途切れたところで、アナライザーがゲノム解析を完了した。料理が出来上がるまで時間もまだありそうだし、結果を見ておくとする。
ふむ。やはりベースとなったのはヨーロッパアカリスだったか。そして、GTF2IとGTF2IRD1をコードする遺伝子に欠失が見られている。これによって「従順さ」を獲得させられたことが、家畜化を可能にした第一歩だと言えるだろう。
野生の動物がどんなに魅力的な性質を持っていても、その飼育が出来なければ家畜化は始まらない。そこでまず求められるのが、ストレスを感じる機構の抑制である。それによって、人間と生活環境を共にすることや、群れを作らないタイプの動物でも集団で暮らすことが容易になる。
GTF2IとGTF2IRD1は多くの遺伝子の発現をコントロールしており、その中には脳下垂体によるホルモン分泌に関わるものもある。この村の家畜化リスでは、その2つの遺伝子における変異が結果的にコルチゾールの分泌を抑えることで、人間に管理されてもストレスフリーな従順さが付与されたのだと考えられる。
この様な従順さを選択していくと、幾つかの特徴的な性質も伴われがちである。GTF2IとGTF2IRD1が機能する細胞のタイプに起因しており、顔の骨の変形や脳のサイズの縮小はその典型である。また、ホルモン分泌の変化によって性成熟が早くなったり、季節によらず繁殖するようになることもあるが、そのどちらも家畜として魅力的な要素である。
これらの影響は、この村の家畜化リスにおいても全て見られるようだ。確かに、体のサイズと比して顔が小さかったように思われる。
家畜化が一旦スタートしてからは、長い時間をかけた選抜交配によって、他にも色々な特徴が与えられていったはずである。実際に多くの遺伝子で変異が確認されている。
ミオスタチンの発現を低下させる変異は「肉付きの良さ」を大きく向上させている。インスリン様成長因子は発現が逆に高められることで、小型であるというリスの短所が改善されて「適度なサイズ」となっている。更に幾つもの遺伝子変異が重なることで良くなった体格に、レプチン受容体における変異が食欲の抑制を解除することで、球体に形容を出来るほどの脂肪が蓄えられている。
また、TBXTの遺伝子が変異することでハムスター並みに尾が短くなっていたり、「従順さ」に寄与する別の遺伝子にも変異があったりと、野生のヨーロッパアカリスからは大きく改変されている。
家畜化とそれに続く過程で集められていった遺伝子変異の多くは、野生の状態でも低い確率で確認されるものである。その変異の効果に着目し、選んで、重ね合わせていく。そうして遺伝子の組み合わせを変えることだけで、肉体も精神も大きく変容させることが可能であり、これが家畜化と育種のとても面白いところだと言えよう。
「Allez, le déjeuner est prêt ! Bon appétit !」
やった、昼食の時間だ。クレールおばさんとその旦那さん、息子夫婦と孫たちと共に食卓を囲う。年代物の木のテーブルに、スライスされたバゲットとジャガイモ料理が並べられていた。
まずはバゲットを頂くことにする。うん、リス乳のフレッシュチーズを塗った上から塩が振りかけられていて、これだけで美味しい。上品な酸味の感じられる発酵バターやサワークリーム、その完全なる上位互換と言っていいだろう。バゲットの香ばしさにナッツの風味がよく合ってもいる。
メインディッシュは、香りからして白カビチーズをジャガイモと炒めたものだろう。期待に胸を膨らませながら実食する。
!! これも美味いな……。ナッティな脂が染み込んだ芋のガツンとした食べごたえを、旨味とキノコの香りを携えたソースが優しく包み込んでいる。調理法を想像するに、薄切りにしたジャガイモを家畜化リスの脂で揚げ焼きにした後、加熱してトロトロになったリス乳の白カビチーズと共に炒めたのだろう。フランス南西部で作られるトリュファードゥに似ているか。
この料理に用いられている白カビチーズの風味は、リス乳の特性を考えれば納得なものではある。
脂肪分をタンパク質の3倍以上も含む乳から作られるため、リノール酸が熟成することで生じるマッシュルーム臭の成分、1-オクテン-3-オールがとても多いのだと思われる。その一方、α-リノレン酸には乏しい脂肪酸組成のおかげで、それが変化して発生する土臭さは感じられない。
また、タンパク質の割合の低さ故に、アミノ酸から生じるフルーティーな香りのアルコールやエステルの類いは少ないものの、アンモニアやガーリック臭の成分が減じることにもなるため、全体的には爽やかなフレーバーになるわけだ。
「Nous leur donnons également des amandes et des noisettes grillées avant la traite !」
クレールおばさんのお孫さんが、搾乳の前にはローストしたナッツもエサとして与えるのだと教えてくれた。なるほど、メイラード反応によって高められたナッツの香りが乳へと移行して、それがチーズの中でも保たれているということか。
とは言え、最低でも1ヶ月は行っているという熟成の間に香りは徐々に抜けていくようで、ナッティな風味はフレッシュチーズの方が強いみたいだ。
「Je vais vous montrer comment faire du fromage」
素晴らしい料理を堪能し終えて、恍惚とした表情で余韻に浸っていた私に、クレールおばさんの旦那さんが声をかけてきた。
チーズ作りは是非、見てみたい。お誘いに乗って、見学させてもらうことにする。
「Ne parlez pas ici」
チーズ工房は家の隣だった。この中では会話をしないようにと言われたので、事前に息子さんから聞いていた流れを思い出しながら、無言での観察をスタートした。
直径70センチメートル強の大鍋で、家畜化リスの乳が30℃くらいに維持されながら温められていた。より高い温度での殺菌などは行わず、ミルクの中に自然と含まれる乳酸菌の働きでゆっくりと、搾ってすぐの朝から発酵させているそうだ。
これだけの量のミルクを集められるのは「乳量の多さ」に関わる遺伝子変異が幾つも選ばれているからである。
乾燥してから刻まれた、乳飲みリスの胃袋が投入された。その中に含まれる凝乳酵素であるキモシンが、乳酸によって適度な酸性に傾いたミルク中で働いていく。水に馴染みやすい部位を切り取られたコロイド状の乳成分がくっ付いていき、チーズの元が作られる過程だ。
やや弱めの酸性に抑えておくことでカルシウムに富んだ塊にして、高脂肪による軟らかさをある程度は相殺してもいるらしい。
約2時間かけて固まったそれが、小さな容器に3パターンで取り分けられている。塊をそのまま移して、自重だけで乳清が排出されるもの。これはフレッシュチーズだろう。大きめに刻んで水分がやや出てから容器に移すのは、白カビチーズ用だと思われる。
そして、もっと細かく切っている方は、青カビチーズへと熟成されるものなはずである。…食べたい。
ひとまず作業が終わったので、工房の外に出て息をつく。この後は、余分な乳清が出るのを翌朝まで待てば、フレッシュチーズは完成。他の2種類には塩を振り、空気中を漂うカビによる熟成へ進めるという話だった。
全体的に、本当に昔ながらの製法を守り続けているという印象だ。これは少量しか作れないし、時間がかかる。唯一の楽だと思われる点は、齧歯類ミルクは水分が少ないので最初の液量が少ないことくらいだ。
「Nous pouvons également vous montrer la salle où le fromage est affiné」「Êtes-vous intéressé ?」
遠方にアルプスを見渡せる景色を楽しんでいたところ、息子さん夫婦が声をかけてきた。チーズを熟成している場所にも案内してくれるとは、嬉しい限りだ。早速、2人に連れられて家畜化リスの林の南東側へと降りていく。
そこから30分ほど歩いたところに入口の狭い横穴があり、その中へと入る。身を屈めながら進んだ先は、石灰岩が侵食されて形成された陥没穴であった。
「L'affinage du fromage est régulé par l'utilisation de vingt-deux salles différentes ici」
なるほど。この場所であれば涼しくて湿度が高く、チーズの熟成に適しているだろう。また、高さ25メートル弱な縦穴のあちこちに自然に出来た小部屋があり、少しずつ環境の異なるそれらの空間を使い分けることで、熟成の具合を微妙に調整しているようだ。
「Là-bas, c'est pour le fromage bleu」
白カビチーズと青カビチーズは別々の陥没穴で熟成させるのか。それぞれのカビが優勢な区画になっているのだろう。地下で繋がってるそうなので、そのまま案内してもらう。
おお、隣の縦穴に出ると明らかに香りが変わった。こちらはフルーティーな青カビチーズの芳香が漂っている。
「Malheureusement, seuls les fromages jeunes sont disponibles aujourd'hui」
なんと……青カビチーズはまだ熟成中で、食べさせてもらえないのか…。まあ、今回は諦めるしかないな。せめて、空気中から青カビだけでも採取して、ゲノム解析にかけておくとしよう…。
私は少し残念な気持ちになりながらも、木のはしごを上って小部屋を見て回り、熟成の様子を観察させてもらった。青カビチーズはクリの葉で包んで熟成されている。
「Allez, le dîner est prêt ! Bon appétit !」
村まで戻った頃には辺りも暗くなっており、クレールおばさんが夕食を用意してくれていた。ちょうど作りたてのタイミングになったようで、運がいいな。
皆と共に食卓を囲み、美味しそうな仔リスの丸焼きを1人1匹も食べられるという、贅沢な食事が始まった。真冬に向けて家畜化リスの数を減らす今だからこその料理らしく、これは本当に運が良い。
!! これはまた…素晴らしい……。まだミルクしか飲んでいない、生後1ヶ月くらいの仔リスのロースト。蜂蜜を塗りながら焼かれたことで、甘い香ばしさを表面に纏っている。そして、その内側が凄まじい。
こんがり焼けた丸い塊をガブリとかじると、クセの無いミルキーな味わいの肉と共に、胃の中に詰まった白い塊が姿を現した。そのナッティな風味が脂と肉汁とのハーモニーを奏でながら、口腔と鼻腔いっぱいに広がっている。
生きた乳飲み仔の胃だけが作り出せる、完全なる天然のチーズ。その至高なる食し方はこれだと断言を出来る、それほどに衝撃的な絶品である。
「Passez la nuit ici. Tu te sers de ce lit」
あまりの美味しさで少しばかり呆けていた私に、クレールおばさんが就寝を促してきた。うん、今日はとても満足したことだし、この幸せな気持ちのまま寝てしまうとしよう。
ベッドには家畜化リスの毛皮が使われていて、非常に暖かい状態で眠れそうだ。
ああ、そういえばゲノム解析の結果を見ていなかった。眠ってしまう前に確認しておこう。チーズ熟成に関わるとこだけにしておくが。
ふむ、脂肪酸のβ酸化に不具合があるらしく、短鎖の代謝が滞ってカプリリルCoAが蓄積するようだ。そのため、この物質から生じる青カビチーズの特徴的な香り成分、2-ヘプタノンが大量に作られるというシミュレーション結果になっている。
これに加えて、生のナッツに含まれる成分が少しずつ代謝されていくことで、ローストナッツ的な風味が一定レヴェルで保たれるようだ。
絶対にいつか食べる。私はその想いを確かなものにしつつ、夢の世界へと旅立っていった。
翌朝、日の出と同じくらいの時間帯に起きたにも拘わらず、クレールおばさんは起きていた。早くにこの村を発つと言っていた私のために、サンドイッチを作ってくれたとのこと。本当にありがたい。
家畜化リスのフレッシュチーズを塗ったバゲットで、リス肉のハムとベビーリーフを挟んだものかな。これも実に美味しそうだ。
「Le fromage bleu doit être affiné par Marie, demandez-lui」
なんと、A級諜報員が、熟成中の青カビチーズをお土産にもらっていたのか! そうか、チーズの熟成士として潜入していたのだったな。これは、研究所に向かう必要がある。
家畜化リス乳の成分組成、見聞きを出来た製造工程、そして青カビのゲノム解析結果。これらの情報から熟成されたチーズの味と楽しみ方を熟考しながら、私は次の村へと歩みを進めた。




