いやあ、キツイっすね
感想が書かれている事にさっき気付いて変な声出た。キュッ!みたいな声。
感謝の昼投稿ダアラァ!
感想ありがとうございました!
今回もよろしくお願いします!
俺のハッタリとオリジン計画のおかげで、随分とまあ濃いスタートを切った異世界生活。
なんと、こっちに来て2日目には、魔王と戦うことが決定した。
いや、最近になってよく聞くネット小説の主人公とかよりはマシなのか?
劣勢スタートとか普通に勘弁だしね。
「いやぁ、キツイっすねー。」
空が青いなー、もう首から下が動く気しねーなー。
「おーい、大丈夫っすかオリジン殿。」
頭上からドラグの孫娘、グロリアの声がする。
「おう、見ての通りだ!」
俺は笑顔で、かつ声だけは元気一杯に、しかし弱々しく、右手の親指を立てた。
時は少々遡る。
会議と言う名のメンチ切りが終わり、その後俺の強化計画について話し合っていた。
俺はそこで、分かっていたとはいえ心にダメージを負うことになるのだが、
曰く、ひょろい、話にならん。まずは体を作れ。
曰く、武器すら振ったことがない?はあ…。
曰く、気迫とヤル気だけじゃなんともならないよ?
曰く、オリジン様は………やれば出来る人だと信じております。
曰く、レベル1以下なんだから、頑張らないとね!
もうね、鬼かと。
お前ら鬼なのかと。
まあ魔族なんだけど。
それでまあ、取り敢えずオーソドックスに剣と槍の扱いを習いつつ、筋トレ持久トレ武術トレ魔術トレの豪華フルコースを振る舞われる事が決定した。
更には因子の取り込みも並行して行うとの事で、なるべくアグニに対して有利になる編成を考えながら相手を探すらしい。
まあ俺にとってはガス抜きになるかもだから良いっちゃ良いけどさ、探し手がユーリカ、マキナ、カミラだって言うのが俺の常識から離れすぎててヤバイ。
それで、まず白羽の矢が立ったのが、戦闘教官として優秀で、更に身体強化系統の因子の獲得があり得る、ドラグの孫娘グロリアと言うことだった。
グロリアは薄蒼のキレイな鱗をしたドラゴニュートで、やはり女性的と言うか、ドラグに比べてやや丸みを帯びたフォルムをしている。
そして、ドラゴニュートもそこに付いてるんだなー、と思わせるくらい、カラダの一部がバイーンと突き出ていて、正直ちょっと欲情しましたすみません。(ちなみにサキュバス因子の作用らしい)
早速今日から始めよう、と言う事で、とにかくまずは体を作ろうと、走って剣振って少し休んで、走って体捌きの訓練して少し休んで、走って槍振ってぶっ倒れて、今ココである。
「体力無いっすねー、そんなんで夜の方大丈夫なんすか?」
「うっせー、そっちは別腹だ。」
なんてからかわれつつ、フラフラながら頑張って体を起こす。
しかし、この数年間堕落しきっていた自分が情けなくなるな。
高校の時の自分ならもう少し動けていたように思う。
まあ、あれだ。
決して不快な疲れじゃ無いので、しっかりと全部やっていこう。
もう情けない俺は存分に見せたしな。
「グロリア、次は何だ?」
「お、ヤル気っすね。フッフッフ、次はなんと!」
そう言っていたずらっぽく笑い。
「お昼ご飯っす!」
「ああ、駄目だ。もう動けねえ。」
午後の訓練も終わり、飯食って風呂入って部屋に戻る。
この先やるべき事も、覚えることも山程あるが、凄く充実した一日だった。
きっと、漸くやる事を見付けられたからなんだろう。
グラン爺は俺を新しい風と言ったが、それは多分、俺の中にも吹き込んで、溜まっていたものを吹き飛ばしていったんだろう。
昔読んだラノベで、虐めで全てを諦めた主人公が、異世界では積極的に動き、幾つもの事件を解決していく話があったが、今の俺ならその気持ちが分かるかもしれない。
そんな風に思考を撒き散らしながら、次第に瞼が重くなり、ウトウトとし始める。
明日は筋肉痛か、はたまた一日遅れでやってくるのか。
それを最後に、俺は意識を落とす。
「いや何寝てるんすか、別腹じゃ無かったっすか?」
落とせなかった。
「………いや、マジで寝かせてくれ、絶対明日に響くって。」
「無理じゃないっすかねー、私以外にも三人いるらしいんで。」
「え。」
「まあ、頑張ってくださいっす。
あ、やり方とかわからないんで、そこんとこ宜しくっす!」
こうして俺はアグニとの戦いに向けて、備えて行くことになるのだった。
けど!なんか思ってたハーレム主人公と違う!
人物などなど
○グロリア…ドラグの孫娘。下っ端っぽい喋り方だが、こう見えて第三隊隊長。声が可愛い。
○オリジン…理想のハーレムは遠い。
なお、なんやかんやはしっかりとしている模様。




