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死んだ幼馴染が異世界で魔王やってた  作者: ないんなんばー
10/79

さあ、魔王会議を始めるよ

遅くなりました。残業滅べ。


今回もよろしくお願いします。

「ここが会議用の食堂になります。」


「会議用のって、食堂だけでも他にまだあるのか…」


てか、会議しながら飯食うのか?

元の世界じゃ考えられんな。


案内されたのは、でかでかと『会議食堂』と書かれたプレートがついた、厳つい扉。


ここまでの道筋なんかほとんど覚えてはいないが、内装の感じからして、玉座の間に近い所にあるのだろう。


「色々と確認して参りますので、こちらで少々お待ちください。」


マキナはそう言い、少し離れた所にある普通の扉に入っていった。

恐らく、使用人用とか厨房とか、そんな所だろう。


しかし、今日はマキナ以外の使用人と全く会ってないな。皆忙しくしているのだろうか。

それか、食事は皆で!みたいなアットホームさがあるのか。いやまあ無いだろうけど。

あったらちょっと嬉しくなるよな、そういうの。


と、そんな事を考えていると、扉からマキナが姿を現す。



「お待たせしました。皆様お揃いですので、ご案内致します。」


「おお、なんか本格的だな。」


「はい、今日は四魔王会議の日で、ユーリカ様以外のお三方もいらしてますので。

因みに議題はオリジン様のお顔見せになります。」


「はあ!?」


ちょっと待とうかマキナさんや。

俺そんなん聞いてないんだけど!?


「申し訳ありません、余計な先入観を廃する為に、直前まで知らせるなとの御達しで…。

会議、或いは魔王様とはいえ、かなり緩ーい感じですので、特に緊張なさる必要もありませんし。」


いやそういう問題じゃ無いんだけど。

でもまあ、そうだな。

多少(どころじゃ無いけど)驚いたが、これも異世界転移物なんかじゃ良くあるパターン。

いきなりの謁見?をこなせなくて、何が転移者(主人公)か。


「すまん、取り乱した。案内してくれ。」


「かしこまりました。」


軽く気持ちを整え、扉の前に立つ。

マキナがノックし、到着なされました、と外から声を掛ける。


「では。お入りください。」


返答は待たないのか、扉が開かれる。

目に飛び込むのは、色、色、色。


あまりの眩しさに、思わず手で顔を庇う。




「ほう、命を感知する能力に目覚めたか。慣れぬのなら見ようとするでない、心に鎮まれと命ずるが良いのじゃ。直に慣れる。」



カミラの声に従い、落ち着け、と自分に言い聞かせる。


先程までの眩さと違い、個人個人から立ち昇るようなオーラが見える様になった。


「ほうほう、上手くやるものじゃ。」


「そりゃそうだよ、だってオリ君だもん。」


壁際に並んだメイドさん達から目を離し、大きなテーブルに座る四人を見る。

こいつは…まさに魔王って感じだな。オーラの強さ?鮮やかさ?が全然違う。



正面にユーリカ、右手にカミラ。


左手には、真っ赤に燃える様な赤い髪をした位丈夫、物凄く簡単にした着流しのような服の裾が、ゆらゆらと、まるで炎の様に揺れている。


もう一人、一体?

俺からは背中側しか見えないが、豪華な法衣を着たガイコツ…とでも言おうか、それで全部説明出来てると言うか。

こちらに振り向き、ヒラヒラと手を振ってくるので、取り敢えず振り返しておこう。


「ささ、オリ君も座って座って、美味しいご飯をお願いしてるからね!」


自分の横の席をポンポン叩きながら、ユーリカは言い、俺もそれに従う。


俺が着席するとほぼ同時に奥の扉が開き、料理を持ったメイドさんが入ってくる。

あ、鶏頭の執事さんもいる。あの人もオーラ強ぇーなぁ。


「さあ、取り敢えずご飯を食べて、それからオリ君を紹介するよ!

じゃあ皆、手を合わせて〜」


「「いただきます。」」


って、やってんの俺とお前のだけじゃねーか。




ユーリカの音頭を無視しながらも、割と普通に食事は進む。


さすが魔王、テーブルマナーはカジュアルながらも、洗練された感じだ。


何故か箸もあるし、俺も特に気にすることなく食事を進める。


…但し、めっちゃ見られながら。


誰が、と言うか、右手にいるあんちゃんが。


…なんで俺ガンつけられてんの?



そう言ったトラブルって程でもない物に見舞われながらも、やがて食事も終わり、それぞれに紅茶が振る舞われる。


そして、ユーリカが立ち上がり、会議の開催を宣言した。


「さあ、魔王会議を始めるよ!」



建造物、スキルなどなど


○百花城の食堂…会議食堂以外にも(何故か)沢山の食堂がある百花城。

お越しの際は、食堂巡りをするのも良いかもしれませんね!

スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしております。



○生命感知…主にアンデッドが保有する能力。命あるものの輝きを見ることが出来る。

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