合同練習1戦目ー⑦
最終日。
人狼ゲームにおいて投票の結果がどうであれ、人狼が処刑されるか人間が勝利するかが決定される最後のプレイの時の事を指す。
昨晩、敦を処刑したにも関わらず、残り3人でのゲームは続いてる事からまだ人狼がいる状況に紗央里は頭をフル回転させていた。
いくら人狼部といえど、わずか1ヶ月近く、それも13人での公式ルールでの経験がない西住高校の子たちが、まさかここまで強いとは想像もしておらず、ライバル校として嬉しくもあり少し嫉妬の感情もあった。
紗央里(おそらく桜井君、五十嵐君、森本さんが人外なのはほぼ確定ね。でも、まさかこの2人が残ったら果たしてどっちかと言い切れる自身わないわね…)
昨晩の襲撃は侑人であった。
紗央里、京子、勇介の3人による話し合いが始まる。
「え!?ちょっと待ってください!正直、昨日の五十嵐君の処刑でゲームは終わると思ってました…でも続いてるってことは紗央里さんか勇介君のどっちかが人狼ってことですよね?そんな…」
本当に焦っているような表情で、現状を把握しようとしている京子。対して勇介はえらく冷静であった。
「京子さん、落ち着いてください。僕は人狼じゃないです。昨日、五十嵐君からあんなに攻撃されてた僕が人狼のはずないですよね?」
「あら?近藤君。あなた、私が最後の人狼だとでも言いたいようね?」
「ええ。初日あたりから敦の事を怪しみ、わざと対立することで人間ぽく振る舞ったんじゃないんですか?」
「あなたこそ昨日は五十嵐君と対立してたかのようだけれども、投票はどうなの?私はほとんど人狼陣営の人に入れてるわ」
「それは僕も、ですよ。…さて、京子さんは絶対人間ですよね?お願いですから沖さんに投票してください。僕を信じてください!」
いつになく、奥手な印象の勇介が真剣な眼差しで京子に訴えかける。
今までこんな気迫溢れた勇介の姿を見たことがないので、京子は少し戸惑ったいた。
紗央里(そう、近藤君はずっと人狼陣営に投票してる。言動も含めて一貫した行動なのよ…けど古川さんが人狼とは思えないわ。どうするべきか…)
議論時間の終了が近づく。紗央里はこのままだと負けると思い、最後の弁明を京子に伝える。
「古川さん、聞いて。私は一貫して五十嵐君に投票してきたのは事実よ。そして何より近藤君は…彼は、偽物の占い師の桜井君から人間と言われてるのよ。そこが彼の一番怪しいとこよ!」
「そこは私も思ってました。お2人が人間らしい要素はほぼ互角です。けど、唯一あるならその点だと。でもおかしくないですか?勇介君は森本さんにも投票して五十嵐君にも投票してるんです!こんなに身内切りをしますか?私、もう全然わから…」
「議論はそのまでだ!投票に移れ!」
京子が喋り切る前に篠原が制した。
歯切れが悪い終わり方に、思わず顔をしかめる紗央里。しかし、決着の時間はもう目の前だ。
それぞれが投票相手が決まっているように紗央里、勇介は投票を行った。
紗央里が1票、勇介が1票。そして残すは京子の投票だけとなる。
「正直、全然わかりません!2人ともが怪しく見えないです。でも、自分の推理を信じます!投票は…
勇介君にします!」
結果、勇介が2票をもらい処刑決定となった。
勇介「くっ!」
篠原(よく頑張ったほうだろう。んじゃあ決着といくか…)
「近藤が処刑されて…このゲームに決着がついた!このゲーム、勝ったのは…」
合同練習1戦目 6日目 状況
残り人数3人
初日処刑者:森本飛鳥
初日犠牲者:山本彩加
2日目処刑者:小野香織
2日目犠牲者:山下信宏
3日目処刑者:伊角翔太
3日目犠牲者:陣内剛貴
4日目処刑者:桜井誠
4日目犠牲者:田中弘紀
5日目処刑者:五十嵐敦
5日目犠牲者:小松原侑人
・占い師、桜井誠→初日に伊角翔太が人間、2日目に山下信宏が人間、3日目に近藤勇介が人間、4日目に田中弘紀が人狼
・占い師、山本彩加→初日に陣内剛貴が人間
・霊媒師、陣内剛貴→初日処刑者の森本飛鳥が人狼と判定、2日目処刑者の小野香織が人間と判定
・騎士、田中弘紀→4日目に宣言
・騎士、五十嵐敦→4日目に田中弘紀に対抗して宣言
投票
・沖紗央里←近藤勇介から投票される。
・近藤勇介←沖紗央里、古川京子から投票される
6日目処刑者:近藤勇介




