願い
僕は目が見えない
周りが当たり前に見ている風景が、僕には見えない。
周りが美しいと感じたり、神秘的に感じたり。そういう風景を僕は見る事ができない。
僕はとても耳が良い。
周りが聞き取れないような些細な音も僕の耳は見逃さない。
聞き取らなくて良いような不快な音も、見逃すことはない。
私は耳が聞こえない。
周りが当たり前に聞いている音が私には聞こえない。
周りが聞いている美しい音楽や楽しい音楽も私には聞こえない。
私はとても視力が良い。
周りが見えないような遠くの風景も細かく見る事ができる。
見えなくて良いことまでみてしまう。見えてしまう。
僕は願う。色んなものがなんでも見える目をくださいと
私は願う。 色んなものがなんでも聞こえる耳をくださいと。