コント:童謡「お弁当箱」
小説とは言いにくいですが、昔書いたコントの台本です。
A「はい、こんなところに出るはめになっちゃいました」
B「変なこと言うな、お前。光栄じゃないですか、ねぇ」
A「こんなところ出ると、緊張しちゃって。動揺して本音が出たんだよ」
B「どの口が言っているんだ?全く」
A「動揺といえば懐かしい童謡って、皆さん頭に残っていますよね」
B「突然、話を変えるなよ。驚くわ、全く。しかも、『どうよう』違いだろ」
A「幼稚園のときに習ったお弁当箱の歌」
B「無視かい」
A「お前、お弁当箱の歌知らんのか?」
B「知ってるわ、そんなもん。皆さん、有名ですもんねぇ」
C「どういう歌だっけ?」
B「やっと、こいつしゃべったよ」
A「これっくらいの、お弁当箱に」
Aが両手の人差し指と親指の頭で小さな四角い隙間を作る。
A「それ、小さすぎ。そんな小さい弁当箱あったら、見てみたいわ」
C「にんじんくらいしか入らないって」
B「いや、にんじんすら入らないだろう」
A「おにぎり、おにぎり」
B「普通に続けるのかい」
A「ちょっと、詰めて」
Aは摘む仕草をして架空の箱に入れる仕草をする。
B「ちょっとすぎ!それ、おにぎりじゃなくて米粒って言うんだよ」
C「俺は充分だけどな」
B「お前、小食すぎ」
C「草なんて食わんって」
B「それは草食。駄洒落かよ」
A「にんじんさん」
B「そうそう、野菜が多いんですよね、この歌の弁当」
A「後藤さん、斉藤さん」
B「ちょっと、待て。ごぼうさんだろう。誰だよ、後藤さんとか斉藤さんって」
C「うまそうじゃないし」
B「食うな。人間だろう」
C「いや、俺は野菜に名前つける癖があるんだよ」
B「それ癖って言わない」
A「いち、に、さん」
B「すでに何の名前にもなってないし」
C「掛け声は大事だぞ」
B「お前も訳分からんわ」
A「筋の通った話」
B「話!フキだろう。この話、筋通ってないわ」
C「ありがとうございました」
B「お前が閉めるな。もう、やってられないわ」
特に深い意味はなく、懐かしいので載せました。
思わずくすっと笑ってしまうと思います。