71話
獣人の連合国ができて、僕達はエデンに帰り着いていた。
そこで、起きた事を、4大精霊達にも報告。
特に悪魔の魔界の話が一番の難題となっている。
「魔界から悪魔は来るのか、何か行き来できる方法があるのだろう」
と、火精霊のドーガ。
「獣人達の国で嵐は起きず、干ばつだけが起き、しかも現れたの上級悪魔ですか」
と土精霊のグラン。
「調べた時には悪魔の予兆なんてなかったのに、ユキはよく見破れたね」
と風精霊のフィーネ。
「今回は上手くいってよかったですぅ。でも魔界も困ってるみたいな言い方だっだんですよねぇ?」
と水精霊のフェルミナ。
「そうなんだよ、多分悪魔が来るのは、嵐の時だけではないことが今回わかったし、見破れたの多分悪魔事態が瘴気の塊だから僕には見えたんだと思う。それに、フェルミナが言った通り、魔界でも何か困っているらしいんだよね。何がどうなっているのかわ、不明なんだけど。」
「次にであった時には、悪魔を生け捕りにして、吐かすしかないであろうな」
と、火精霊のドーガ。
「悪魔の生け捕りは相当、難しいよ。清浄の木で作った檻でも悪魔の力を完全に封じ込めるかわからないからね、実際今回の上級悪魔は動きが鈍くなってたけど、まだ戦えていたしね」
今回のことで、清浄の苗を各国に配った方がいいだろう。
後は、手紙で、魔王ブレニンにも知らせておくか?
いや、今回の事は全ての国に知らせるべきだろう、まだ国交を持ってないドワーフの国が信じるかどうかはわからないが。
ドワーフの国も政争をやっているが、国王事態は今だ健在だときいている。
「まずは今回のことは、この世界の大事なことがわかったんだ。各国の大使にまずは連絡をいれて、ドワーフの国には使者を送ろうと思う」
魔族の国ガルガンティスにはすでに僕のエコプラントが導入されているが、他国ではまだできていない。
早めに行動に移しておいてもいいだろう。
「それで僕が留守の間に何か変わった事はなかった?」
「エルフ達がエデンの立ち入り禁止エリアに入りたがっております。もしかして、世界樹がそこにあるかもしれないと」
と、ミント。
「それは、本体の方向かな?」
「いえ、違いますが、外交上の問題でお見せできない旨は伝えておりますが、世界樹はエデンにあるとみているようです。他国も気にはしているようで、何度か打診がありましたが、全て断っております」
そろそろ本体も公開すべきだろうか?
公開しても特に問題はないが意味もなくうろつかれるのなんか嫌だな。
「一度、各国の代表にだけ観光として見せる分にはいいかもね、ただし監視付きだけど。だってここが本当の僕の家なんだから。家の中を何の許可もなく勝手に入られるの嫌だからね」
「おぬしがいうなら、それでもかまわん」
「そうですね、一度見せておけば、エルフ達も納得するでしょう」
「ユキがいいなら、いいけどさ勝手な行動されないようにしてよね」
「あまり好ましくはないですぅ。けど、しょうがありませんねぇ」
4大精霊達も渋々ではあるが納得してくれようだ。
「じゃあ、各国の大使にそれも伝えよう。ドワーフの国はまだ国交も結んでないからそこは無しで行こう。上限は各国共に3名までで、エデンの、僕の本当の箱庭をみせてあげるとしよう」
各国の大使に伝えたところ数日ですぐに見に行くと、どの国も返事がすぐに来た。
やはり立ち入り禁止エリアにはみんな興味があるよね。
魔族の国ガルガンティスからは、魔王ブレニン、宰相のガンズレー、と護衛1名。
エルフの国エルドラードからは、エルリア女王と護衛2名。
人間の国グラバドニアからは、国王オニスト陛下、第1王子グエスト、勇者のコウキ君。
獣人連合国からは、獅子族のライガー、宰相のノースと白虎族のホブロ。
それぞれの国のトップが来ることになった。
数日後、それぞれの国のトップが集まった。
いよいよ観光のスタートである。
「皆さんに注意事項があります、まず勝手に物を触らないで下さい。中にはとても危険な植物や僕にしかなついていないモンスターもいますので」
僕のお供には、いつものポチ、クロ、シロに、今日はアウラとミントが着いて来ている。
それと各国の要人達を監視するエデンのオークエンペラー達とミノタウルス、距離を開けてケンタウロスも見張っている。
「我々は随分と信用されていないみたいだな」
と魔王ブレニン。
「いいや、違うよ。僕達エデンの民にとっては安全で、美しい所でも君たちにはまさに人外魔境の危険な場所なんだ。じゃあ危険なエリアを見せてあげようか」
僕たちは本当のエデンに彼らをついに招きいれる。
そこには、色とりどりの花が咲き、キチンと整備さえた道、まさに自然の楽園のような場所が広がっている。
その光景に皆が息をのんで見惚れているのがわかる。しかしこのきれいな草花たちはエデンの民には美し
花だが敵には容赦なく攻撃を仕掛けてくる。
「ここのどこが危険なんじゃ?」
と、オニスト陛下。
「ん~そうですね、まず僕が花壇の中に入りますね」
僕が花壇に足を踏み入れようとしたとき、花々道を開けてくれて、僕にまるでじゃれてくるように蔓や草を絡ませてくる。
「じゃあ、次にコウキ君いつでも戦闘態勢に入れるようにしていてくれる?君なら多分大丈夫だろ」
「じゃあお言葉に甘えて」
と、コウキ君が花壇に足を入れようとしたとき、近くの草や花がコウキ君に攻撃を仕掛ける。
柔らかな葉は鋼鉄のように鋭くとがり侵入者を切り刻まんとする。
コウキ君はその攻撃を上手く剣で受け止めて後ろに下がる。
それでもなお、草木の攻撃が続く。
「ストップ、みんなやめるんだ」
僕の声で、コウキ君への攻撃がピタリと止まった。
「このようにここは、僕だけの箱庭になっていて、下手に触ったり下手な行動に移ると大変危険なんだ。だからこその人数制限と、あなた達の護衛です。理解していただけましたか?」
「たしかに、我々にとっては危険な場所ですね」
と、コウキ君。
こうして次の目的地として、僕の家に招待したり、各自自由行動に移ってもらった。
さて、誰が問題を起こすかな。
エルフ達は慎重にあちこちを世界樹はないか探しているようだが見つからないだろう。
なんせ、僕だしね、世界樹は。
他の国はただただ、驚きに満ち溢れている感じかな。
観光が終われば、獣人連合国との和平を3ヶ国と結んでもらって、悪魔にたいしての予防策ととしてエコプラントの導入をしなければならない。
エデンには鉱山があり、美しい湖があり、風がよく通る草原と小高い丘もある、もちろん温泉も。
まさに」僕にとっての理想郷、大事な僕の箱庭だ。
夕方になり観光も終わり、今はエデンダミーに移って晩餐会をしている。
「確かにすごい所であったし、我々には危険な場所であったな。立ち入り禁止も頷ける」
「まさに見た目だけは美しい自然だったな」
と、魔王ブレニンとオニスト王。
「これで、立ち入り禁止の分けがわかって貰えて何よりです」
「しかし、エデン王のユキ殿にはまさに楽園という事ですわね」
と、僕に続いたのエルリア女王。
ライガーとホブロに関しては、流石ユキ殿の国だと感心していた。
次の日には新たに国交と和平を獣人連合国と3ヶ国が新たに結び、悪魔対策として、少しでも被害が抑えられるならと言う事で、僕のエコプラント計画が決まった。




