63話
ついに4か国の会議が始まった。
他種族国家のエデン、魔族の国ガルガンティス、人間の国グラバドニア、エルフの国エルドラード。
今回のホストは、エデン。
だからまずは僕が言葉を紡ぐ。
「これより4か国による会議を行いたいと思います。まずエデンとしては4か国による和平の締結を望みます」
「人間の国グラバドニアとはすでに和平は結んでいる、後はエルフの国エルドラードだけだが、エルリア女王陛下は如何にしてお考えか」
と魔王ブレニン。
「我らエルフの国エルドラードも和平を望みますわ」
「それについては、グラバドニアも問題ない」
「では、各国の同盟についてですが、我々エデンはあくまでも中立の立場を貫きたい。今の現状でどこかの国に肩入れはできないとおもっているし、我らは、あなた方からしたら、モンスターの集団に過ぎないでしょう。もちろん、野良のモンスターは危険だが、エデンの民にはわが国の国旗でもある、五芒星の腕章をつけさせている。それに食料の援助もまだどの国も必要なはずだ」
「エデン王よ、もし仮にエデンを除いての3国が同盟を結んでも中立の立場を崩さない御つもりか?」
と、オニスト王が聞いてくる。
「もちろんです、オニスト殿。我らは、他国と違い、モンスターの集まる国、国交を持つだけで、十分でしょう。それにそれぞれの国民が納得できるとは思えません。必ず反発を生むでしょう。現に我々もゴブリンやトロールとは敵対関係にあります。知性が低いモンスターはどうしてもエデンの民に引き入れ平和的に解決は難しい状態ですので」
「ではオークでも野良のモンスターなら我々が討伐しても問題ないのだな?」
「もちろんですよ、オニスト殿。そちらでいう盗賊と何ら変わりありませんから。」
「盗賊と言えば、オニスト殿の人間の国グラバドニアとの行路に出現していると聞いています。そちらは解決したのですか?」
「痛いとこを突いてくるの。現状ではまだ盗賊団は壊滅出来ていない。まったく、困ったもんじゃ」
「我々は直接襲われてはいませんが、エデンの物資も奪われているときいております。合同で駆逐いたしますか?」
「それは、まだ時期が早いな、食料を卸している街はだいぶ馴染ん出来ているが、国内をエデンの軍がうろつくとなるとグラバドニアの沽券にも関わる」
「わかりました、エデンは直接介入はいたしません。他に意見は?」
「エデン王よ、エルフの国エルドラードは世界樹の探索に力を入れたいと願っている。エルフの民をエデンに捜索隊を置かして貰えないだろうか?」
と、エルリア女王陛下。
それに口を挟む、魔王ブレニン。
「ちょっと待て世界樹があるというのか?伝説の話だろう?」
「我々はあると思っています、この大森林のどこかに必ず」
「以前も問いましたが、世界樹が本当にあれば、その恩恵は大きいでしょう。それを見つけてどうするのですか?」
「我々エルフの民の使命は世界樹を守る事です、決して邪まな気持ちはありません」
「面白い、我々ガルガンティスも捜索隊を組もう」
「ではではグラバドニアも捜索隊を組織しましょう」
「構いませんがエデン国内での行動にはこちらに従ってもらいますよ。それとけが人や死者が出た場合もエデンはこれに関知しませんよ。」
これで余計に本当のエデンの場所を知らせていいべきか迷うな。
国内の動きを抑止できるなら当然立ち入り禁止エリアも調べてくる可能性もあるから、余計に厳重に警備をしないといけない。
いつかは公開してもいいとはおもうけど、精霊達がいやがりそうだからなぁ。
後、世界樹は見つかりませんよ、てか見つかっていると言えば見つかってるんだよね。
目の前にしゃべっている僕自身なのだから。
「それで構いません」
「ああ、ガルガンティスも構わない」
「グラバドニアもだ」
本当は大使館の事は、黙っておこうと思っていたけど、エルフ達がエデンに居る事になれば、当然他の国もエデンに駐留する部隊を何かと理由をつけてくるはずだから、ここは先手をうっておこう。
「わかりました、そこまで言うなら、許可をだします。ただし、我々も貴方がたの国に大使を置かしてもらえますか。もちろんなるべく人間の国にはなるべく人間に近い種族を送ります。そして、大使館内はエデンの領土とします。これはそちらも同じ条件で構いません。」
「お互いの国を見張るわけか」
とブレニン魔王陛下。
「大使館とは、それだけの役目ではありあません、お互いの国の情報を共有するのにも役に立つでしょう。王の代わりとはいえ、国の代表を置くのですからある程度の決定権を持ったものを送る予定でどうでしょうか?もちろん難しい案件が出た場合はその知らせを本国に送ることでより円滑に事を進めることができるでしょう。」
「なかなか面白い提案ではあるな」
と、オニスト王
「それこそ、国を揺るがす事が出来た場合にも迅速に行動できるでしょう」
「エルフの国エルドラードはそれでもかまいません、お互いが同じ条件であるなら」
「では、大使館は決定ですね、あとは細かな点そ後ですり合わせましょう。」
「ガルガンティスからなにか提案はありますか?」
「うちは今の所議題にあげることはないが、エデンにお願いがある、獣人の国を平定して欲しい。」
「それは、エデンに獣人の国に戦争をしかけろと?先ほども言いましたがよっぽどの事がない限り動きませんよ」
「これは、他種族が暮らすエデンだからできることだと、思っている。ユキ殿の護衛の3人も獣人ではないか、それも異なる種族と見えるが。我ら魔族の国ガルガンティスでも獣人による被害がでている、主に食料の略奪だが、これにはエデンからの物資も含まれいる。野盗とかした獣人達もどうにかせねばならんが、統一するとなるとエデンが適任だとおもうのだ、持ちろん、ガルガンティスもできるだけの支援はする。」
平定って、いきなり武力行使になる可能性の方が高いではないのかな。
それにどこの部族に肩入れをしても同じように他部族からは、恨みを買う。
「それは、獣人の国をエデンが攻め込むことになりませんか?先ほども言った通りエデンは中立でありたい」
「それは、わかっている。だが、早く平定すれば、それだけ失われる命も多くなる。残念ながらガルガンティスには余力がなくてね」
ブレニン魔王陛下はわざと挑発してるな。
本当に助けたいのか?
それともどこまで、中立を貫くか見ているのか?
わからない。
でも支援もするって言ってるしなぁ。
「エデンが平定したとして、ガルガンティスにうまみがあるとは思いませんが?」
「疑っているようだが、本当にガルガンティスも被害にあっているのは事実だ。そちらの情報網を使って、調べてもらっても構わないよ」
「では、一度こちらでも情報集めてみます。それからの話しですね。」
こうして、後はお互いの行路についたり、大使館についたり、と細かな調整を話し合いながら、会議1日目は終わった。




