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5話

 向かったのは湖。

 この湖には、精霊のウンディーネが住んでる。

 ウンディーネがいるおかげで、水はとても澄んでいて、飲み水としても利用できるぐらいだ。

 ゲームとはいえ、さすがに飲み水としてそのまま使うのは、気分的に嫌だったので、ゲームの序盤からある家の裏にある井戸水を最初は使っていた。

 今では、僕の家には雨水を利用するか、山からの湧水をひっぱてきてそれを家の水道に利用している。

 ちなみにお風呂は温泉です。


 ウンディーネが住み着くのは、きれいなある程度きれいな湖でなければならない。

 最初、湖は底は泥がおおく、落ち葉や枯れ木などがあり、きれいに掃除して、水質を上げなければいけない。

 しかも湖の形自体を整えなければならなかった。

 当時、小舟を作って湖面に浮いている枯葉や枯れ木などを取り除いて、底の泥を取り除くために酸素ゲージを上げる薬を飲んで、スコップで作業してとなかなか大変だった。

 形を整えるのも、湖全体をきれいな楕円形にしないといけないので周り掘って拡張したりもした。

 そこまでして、最後に大量の水質浄化剤をまいて水草を植えてと、大変だったのを覚えている。


 僕たちが近づいたのがわかっていたのか、湖面からウンディーネが現れる。

 いつのまにか精霊たちも集まってきていた。


 「お久しぶりです。ユキ様」


 彼女はウンディーネの女王、フェルミナ。

 フェルミナの髪はの色は薄い水色で、その長さは自身の身長より長く湖面から出きっていなかった。

 彼女たちウンディーネは水の流れに任せることが多く、あまり積極的には動かず。

 一度決めた住処からはあまり出たがない。

 というのがゲームの中の説明であったが、現実ではどうなるのか。

 


 「久しぶり、フェルミナ。突然なんだけど、300年の間になんか変わった事とか、改善してほしい事とかある?」


 「そうですねぇ。………………特にありませんねぇ」


 大分、溜めたな、おい。

 理解できてるのかな?なんとくなく天然娘にみえてきたよ。

 現実だと、フェルミナは大分おっとりさんのようだし。


 「この湖の生態系は大丈夫かな?半漁人とか、人魚とかに進化してない?」


 「そういうのは、いないと思いますよぉ。」


 それを聞いて安心した。

 魚が食べれなくなるとこだった。

 でも現実になった、フェルミナをみて、ほんとに大丈夫なのかちょっと不安も残る。


 「じゃあ、ここで漁をしても問題ないかな?」


 「はい。今までどうりで、だいじょうぶですぅ」


 僕は、一応あたりを見渡す。

 湖にある桟橋もきれいに残ってるし、船も問題さなそうだ

 でも何か、人魚?半魚人?みたいなものがちらほら見えてますけどね…。

 久しぶりに釣りをしようかとも思ったけど、まだ見て回らないといけない所はあるし、何かいやな気もするので僕たちは湖を後にした。絶対にお魚さんも進化してるよね!大丈夫な気持ちがしないよ!



 次に訪れたのは、平原がり、小高い丘になっている場所。

 ここには風の精霊、シルフたちがいる。

 シルフたちが住み着くためには、風通しがよい場所に種類さまざまな花を植えなければならない。

 最初は荒地なので、石を取り除き、花を植えるために耕し、花壇を作成して、木陰を作るために、何本か気を植えなければならない。

 

 「あっ!ユキだ!」


 と、元気な声をだし、猛スピードで突進してくのは、ってそんなスピードで近づいてくんな!

 

 「グフォッ!ひ、久しぶりだね、フィーネ」


 見事に僕のお腹にアタックしてきたのは、風精霊の女王フィーネ。

 フィーネは、緑の髪が腰のあたりまであり、背中にはトンボの翅のような形をており、2対4枚ある。

 ゲームの説明だと彼女たちシルフは、好奇心旺盛で、花の香りを楽しむとある。

 

 「はぁ、ユキの香りはとても落ち着く香がするね」


 「フィーネ様だけ、ずるーい!」


 と、他のシルフまで、わんさかと集まって来る。

 けっこうな、スピードできてる。

 こいつらは、あたり屋か! いや、意味は違うけど。

 

 「ガフっぅ、」


 それから、かなりの身体的ダメージを受けて、ミントがシルフたちを宥めて、ようやく落ちつて話せる状況になった。

 笑顔でフガフガと人の体臭を嗅ぐ精霊って、なんか違うと思う。

 僕の中でのシルフのイメージが崩れて行く。

 てか、ゲームの時は、ただ、花の周りを飛び回ってまさしく風の精霊って感じだったのに。

 こんなに変わるものなのか。


 あと、ポチ、クロ、シロの3人を助けずにここぞとばかりにシルフに交じってた、気がする。

 あいつら主のピンチをなんだと思ってるんだ。


 フィーネ達からも要望を聞いたが、特にないと言われたのが、花壇に植えた植物がなんか魔の森みたいに見えるのはきっと気のせいのはず。食虫植物とかなんか大きくなって僕なんか飲み込まれそうなんだもの。とりあえずは、ここも後回しで次に移動しよう。

 だって、今にも飛びついてきそうだもの。

 シルフとか僕が植えたはずの植物たち?いや、もうモンスターじゃねえの?

 あんなタックルを何回も受けれません。


 僕たちはそれから、地の精霊のノームたちの住処に移動した。

 ノームたちの一般的なイメージとしては、髭を生やしたおじいちゃんのイメージが強いが、ゲームでは彼らは、子供の姿である。

 ショタ好きのお姉さまがたに受けそうな容姿をしおり、女性プレーヤーには人気があった存在だ。


 ノームたち地の精霊は、基本的には大地があればいいが、好む場所としては、山の中に洞窟などを主に住処にする。


 そのため、僕はどうせ洞窟にすむならと、鉱山に洞窟を作った。

 これなら、掘削もできるしちょうどいいと思ったからだ。

 でも、ノームたちはなかなか住み着かなかったんだ。

 どうやら、最初は洞窟の中にちゃんとした住居を10部屋は作らないといけなかった。

 部屋となるところに、ツルハシやスコップで適当な広さにまで掘る、入り口には扉をつけて、椅子とテーブルを用意。タンスにベッド、などもすべて自作で、用意しなければいけなかった。

 

 ノームたちが住み着きだすと、鉱山で取れる、鉱物や宝石の品質が上がり、うれしい誤算がおき、僕の苦労は報われたと思ってうれしかったのを覚えている。


 「久しぶりだね、ユキ様。こんな穴倉にはもう来ないかと思ってたよ。」


 ちょっと皮肉が交じってる気がするけど、彼は大地の精霊、ノームたちの王、グラン。


 「ひさぶり、グラン。そんことないよ。ここを掘ったのは僕なんだから」


 「冗談だよ。目が覚めてほんとによかったよ。」


 彼らノームは温厚で、知的とされいる。

 ゲームではそれしか説明がされてなかったが冗談とかいうんだね。

 これも新たな発見だなぁと思いつつ、グランにも何かないか聞いてみた。


 「特にないよ、取れる鉱物や宝石の品質もいいしね。強いてあげるなら、新しく採掘できるとこを掘ってみてもいいかとは思ってるぐらいかな。君が眠りについてから300年同じところからしか取ってないかね」


 「300年も掘り続けたらさすがに鉱山としては、もう取れないんじゃないの?」


 「まだ、寝ぼけてるのかな?1日経てば、すぐに回復するに決まってるじゃないか」


 ゲームでは確かに採掘しても時間が経てばまた、採掘できたけど、ゲームのシステムがまだ生きてる事にびっくりした。

 ってことは300年で採掘できものはすべて倉庫にあるのか?

 ゲームのシステムが残ってるってことは、倉庫に入れ放題だし、腐りもしないって事なのかな?

 これは後で、倉庫も確認せねば。


 この後、グランと新しく掘り進めるにあたって少し話し合い、この場を後にした。


 最後に訪れたのは火の精霊であるサラマンダー達がいる場所。

 そこは、温泉である。

 ゲームをプレイする中で、火の要素がほとんど必要とされる場が限りなく少ない精霊でもある。

 火山や、溶岩地帯などゲーム上はになかった。

 やりこみ要素として存在しているような精霊。

 サラマンダーが住み着くすためには、ウンディーネとノームを最低でも自分の土地に住み着いてる状態で、地下水脈と地下にあるマグマ溜りを探すためにウンディーネとノームに協力をしてもらう必要があるからだ。


 探し当てた場所で、温泉を掘り当てる必要がある。

 もちろん彼らが気に入るように温泉を整備しなければならない。

 露店風呂、岩盤浴、サウナというよう、どこぞのスーパー銭湯なみにしなければならない。

 家のお風呂のお湯はここから引っ張ってきてる。


 サラマンダーの見た目は翼のない竜。

 さしずめ火竜といったところか。

 ほかの精霊たちは人間サイズより小柄だったり、幼い子供ぐらいなのだが、サラマンダーの大きさは牛ぐらいの大きさがあるため、温泉の設備もそれに伴い大きさを考えて作らねばならなかった。


 初めて見たときは、設定ミスってるだろ!とつっこみを入れたのを覚えてる。

 

 「おお。目が覚めたとは聞いていたが、元気そうだな。やっぱり湯治に来たのか?」


 湯煙たつ温泉につかりながら、どこぞのおっさんみたいに話しかけてきたのが、火の精霊サラマンダーの王ドーガ。


 「温泉には、また今度はゆっくり入らしてもらうよ。ドーガは、ここ300年で何か改善してほい事とか変わった事とかある?」


 「なんにもないぞ。心配するな。今度、ユキがゆっくりできるときに酒でも持ってきてくれたらいい。」


 そういうと、ドーガは僕をじっと見つめてきた。


 「えっと、やっぱりなにかあるの?」


 「そこのシルキーや、ペットたちからこの300年なにがあったのかちゃんと話は聞いたのか?」


 僕は不思議に思ったが、ミント達に聞いた話を伝えた。

 ドーガは聞きながら、相槌を打ちながら、話を聞いていたが最後に「そうか」とだけこたえた。


 「ユキが建築用に木材を集めに行っていた山や、薬草を採取する森の奥や果樹園には行ったか?」


 「果樹園や畑にはこれから行こうと思ってるけど、山や森の奥ってなに?」


 山や森は主に木を伐採して木材を得たり、薬草や山菜を取りに行っていたけど、ゲームのシステムがここでは、生きているみたいだから、奥まで取りに行く必要はない。


 「何かあるの?」


 「300年前のあの日から、山や森にいた者たちもユキの力を受けている。お前が眠っている間に我らもどうするか結論が出ていないものがある。ユキが不在のために決定できなかった事だ。」


 「どういうこと?」


 「それはユキが自分の目で見て決めてほしい。この土地に住む者のすべてが、お前を主と思っている。もちろん4大精霊の王たちも、この俺もだ」


 ドーガはそれ以上は何も語らなかった。 


まだまだ、ユキの土地での話が続きます。

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