異世界の扉
「ここが、紅留実の家ね」
磨梨、美香とわたしの家に着いた。
正しくは、マンションのエレベーター前、だけれど。
「ここでエレベーターに乗って、順番に行くの。5階、7階、4階、1階…つまりここに戻って、3階、9階に行って1階に戻る。今度は8階に行くの~。そしたら、人が乗って来るはず。で、そのまま10階に行くと~…」
「異世界って事?」
とわたしが言うと、磨梨はうなずいた。
そして、わたし達は5階、7階、4階へ行き、再び1階へ。
そして、3階、9階に行った時の事…。
「磨梨、次は?」
「…か……い…」
「何階!?」
「わ………い…」
「Y!?どういう事?」
「わかんない…」
「「ええぇえぇえ゛ーー!?」」
ど、どゆこと!?
さっきまで、わかってたじゃんっ…!
「あのね…怒んないでねっ…。紙に…書いてたんだけど…1階から…なくなって…!」
磨梨が泣きながら言った。
「はぁ…とりあえず、1階に戻りましょう。磨梨の指示なしじゃわかんないわ」
美香がそう言い、1階に降りる。
「じゃ、これで終わり。解散!」
美香、磨梨に手を振り、別れた。
そしてわたしは、家(1002号室)に行くため、エレベーターに乗る。
途中、8階で女性が乗ってきた。
あれ。なんでわたし、心の中で焦ってるの?
答えはすぐ出た。2つの理由で…!