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セプティモゲート―聖者の黙示録―  作者: 佐川クロム
第一部 黄泉門
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第1章 麗しき射手(7)

「どうしてそんなことがわかるんだ?」


 晴也は胸に抱いた疑問をそのまま口に出した。と同時にあのタイミングで梓が現れたことに納得することができた。


「よくわからないのだけど、気がついたら妖魔の気配を感じることができるようになっていたのよ」


 弓を背中に負うと、妖魔に突き刺さった矢と地面に落ちた矢を拾い上げながら梓は答えた。

 妖魔の肩に刺さった矢を抜くと、矢先に付着した血液をスカートの右ポケットから取り出したティッシュで丁寧に拭い取る。

 妖魔を貫通した方の矢は全体的に血液が付着しているので、一本目よりも拭い取るのに時間がかかってしまう。

 梓の作業が終わる頃を見計らって晴也は声をかけた。


「やっぱり……校舎の中の妖魔も倒しにいくのか?」

「当然、倒しに行くに決まってるわ。でも……ここに来るまでに感じた気配よりも、妖魔の数が減っているのが気になるわ」


 そう言いながら、梓は校舎を見上げた。

 妖魔と戦っているうちに辺りは暗くなっていたようだ。

 なのに、校舎内の照明が1つも点灯していない。

 まさか全員妖魔にやられたのか?

 晴也が1人、考え込んでいると梓が動きを見せた。


「と、その前に」


 そう呟くと、梓は再び妖魔の方を向くと、スカートの左ポケットから千円札ほどの大きさをしたお札のようなものを取り出した。

 梓がその札を右手に持ち空に向けて掲げると、それは月光によって妖しく照らされた。

 月光を浴びた札は幻想的な光を湛えている。

 梓はその月光を浴びて輝きを伴った札を妖魔に向けて掲げた。


「浄化符よ、荒御魂(あらみたま)に囚われしこの者の魂をその聖なる光で禊祓いたまえ」


 梓の言葉に呼応するように、浄化符と呼ばれたその札は眩いばかりの光を更に放った。

 放たれた光は空中で収束し、五つの光線に変貌すると妖魔を目掛けて夜の闇の中を駆け巡る。

 蛇行を続けた光線はやがて妖魔に辿り着くとその身体に蛇のようにまとわりついた。

 それらの光が妖魔の身体の表面をなぞるように滑る。

 光になぞられた部分が青白く神秘的な光を漂わせる。

 妖魔の全身が全てその光で覆われた頃を見計らい、梓は言葉を続けた。


「荒御魂よ、その魂に平穏を取り戻し、あるべき場所に帰りなさい!」


 梓のその言葉を合図に、妖魔の肉体は夜の闇の中に光粒として霧散していった。

 妖魔の亡骸が見えなくなると梓はふぅ、と胸を撫で下ろした。


 晴也はというと、梓の一連の行動をただ呆然と見ているしかなかった。

 目の前の状況の整理に脳がフル活用されていて、それ以外の思考は一切行われなかった。

 ハッと我に返った晴也は、梓に先ほどの行動の意味を問う。


「えっと……今のは何を?」


 戸惑いからか、声が少し震えている。

 心なしか声も裏返っているような気もする。

 しかし、晴也のそんな様子を気にすることもなく梓は問いに答えた。


「妖魔の浄化よ。この浄化苻に月の光を集めて妖魔の魂を浄化するの」


 そう言って右手に持っていた浄化苻を晴也に見せた。

 何も書かれていない、純白の札だ。

 ホントにこんなもので……いや、目の前でやってたじゃないか。


「どう、驚いた? 何にも書かれてないのに妖魔の魂を浄化できるんだもんね」


 まるで晴也の心を読んだかのようなことを梓が言った。

 もしかして、考えていることを知らず知らずのうちに口に出してしまってるのではないかと晴也は一瞬焦ってしまう。


「あ、別にモノローグを読み取ったとかじゃないからね。最初見たときはわたしも同じこと思ったから……」


 そう言う梓の顔には自然に笑みが浮かんでいた。

 どうやら晴也の心配は杞憂だったらしい。

 とはいえ、今の言葉も心を読み取られたのでは? と疑ってもおかしくないものではあったが。



「なあ、そろそろ――」


 晴也がそう言おうとしたそのとき。校舎の方からガラスのようなものが割れる音が響いてきた。

 それも1度や2度ではない。複数の割れる音が連続してだ。

 これは、ただごとではない。

 校舎の中の妖魔がやったのだろうか。


「ねえ、今の音……聞いたよね?」


 そう梓から聞かれた。あんなに大きな音、聞き逃す方がどうかしている。


「ああ、聞いた。もしかして妖魔がやったのか?」

「わからない。でも、確かめないと!」


 梓の言葉に気圧されて、晴也は思わず首を縦に振ってしまっていた。

 もともと確認するつもりだったので何ら問題はないのだが。


「でも……どうやって学校の中に入ればいいんだろ」


 梓の言うことももっともだ。正門も通用門も閉められた状態では普通・・、校内に入るのは不可能だ。

 しかし、晴也はその方法を知っていた。

 警備員詰所から校内に入れることを。

 何故なら、先ほど倒した妖魔がそこから現れたのを目撃しているからだ。


「いや、警備員詰所から校内に入ることができるんだ。現にさっき倒した妖魔もそこから現れたんだし」


 警備員詰所を指差しながら晴也はそう言う。

 それを聞いて梓は大きく頷くと、警備員詰所に向かって走り出した。

 それについて行くように晴也も走り出す。



 警備員詰所に足を踏み入れたところで、梓が突然立ち止まった。

 床に倒れている警備員を凝視している。

 梓もこの様子に疑問を抱いたのだろうか。


「おかしいね、これ。あの妖魔にやられたにしては目立った外傷がないね。魔能者……か」


 警備員の1人に近づいて様子を見ながら梓がそう言った。

 と、そのとき梓が警備員の服に付着した何かを手に取って晴也に見せた。


「ねえ、これって髪の毛、だよね」


 少し茶色気の混じった、セミロングの髪の毛。毛先がふんわりとしたカールになっているのが特徴だ。

 どうやら女の髪の毛のようだ。

 この髪の毛は学校を襲っている謎の人物のものか、警備員の奥さんのものか。

 後者の場合なら特に問題はないのだが、前者の場合だとこれは犯人を特定する大きな手がかりになるだろう。

 なんならこの件が解決してからDNA鑑定をどこかの組織に頼めばいい。

 それで犯人の素性を割り出すことができるはずだ。

 しかし今は校舎内の妖魔を倒すことを優先しなくては。


 梓は拾った髪の毛をティッシュに丁寧に包むと、それをポケットに入れて警備員詰所から校舎側に出た。

 晴也もその後に続いて校舎側に出る。

 そこもやはり、人気のない状態だった。

 いや、正確にいうと人はいる。いるにはいるのだが、その全てが警備員と同じようにその場に倒れ込んで意識を失っていたのだ。

 その中には部活動中だったのだろうか、晴也のクラスメイトや梓のクラスメイトの姿もある。


「学校全体がこんな感じか……どんな超能力使ってるんだよ」


 倒れているクラスメイトを視界の隅に入れながら晴也が呟いた。

 そんなに話したことがあるわけじゃないけど……でも、クラスメイトをこんな目に遭わせるなんて、許せない。

 晴也は怒りから無意識のうちに左手に握り拳を作っていた。

 クソッ……なんだってよりによってこの学校が標的なんだよ……

 左手にさっきよりも強く力が込められる、手の甲に薄っすらと血管が浮き上がる。

 晴也と同じように自分のクラスメイトのそばにいた梓が口を開いた。


「催眠術……」


 ただその一言だけを呟いていた。

 催眠術と言われると、五円玉を使ったものがまず頭に浮かんだ。

 まさか校内の全ての人間にそんなことをするわけにもいくまい。梓の言う催眠術とは想像したものとは全く別のものだろう。

 そう晴也が思考を巡らせていると、梓が言葉を続けた。


「多分、この状況を作り出した魔能者は音波系催眠術を使ったのね。そうでなくちゃこの広範囲に影響を及ぼすことなんてできないわ」


 そう言って梓は校舎の外壁に取り付けられたスピーカーを凝視した。

 始業・終業の合図や校内への連絡を伝えるために設置されているスピーカーだ。

 つまりその犯人は放送室を使って学校にいる全員に催眠術をかけたというわけか。


「催眠術か、厄介だな。それに妖魔もいるんだろ?」

「そうよ、まずは校舎の中に入ってみましょう」



 梓に促されて晴也は校舎内に立ち入った。

 やはりここでも多くの生徒や教師が意識を失って倒れている。

 この様子だと、おそらく校内にいた人間は全て意識を失っていると考えても問題はないだろう。

 だが、気になるのはこの上の階――つまり2階――から聞こえてくる物音だ。

 衝突音やら、足音やら。その中に明らかに人間の足音も混じっている。

 もしやこの状況を作り出した張本人か?

 校内の人間は催眠術で 全て意識を失っているはずだ。だとしたらその可能性は大いにある。

 足音を立てないようにして階段を一段一段踏みしめる。

 一段昇る毎に、妖魔の特有の気配が濃くなってきたように感じられる。

 いつ襲い掛かられてもいいように、梓は弓と矢を構えながら階段を昇る。


 最後の一段を昇り切った2人の前に、1人の男がいた。

 後ろ姿だけだが、屈強なガッシリとした両腕と筋肉質の安定感のある両脚、少し逆立った短い黒髪、赤いシャツが見える。

 その男は右手で廊下に竹刀を突き立てている。

 晴也も梓も、この男に見覚えがあった。

 いや、見覚えがあったなんてものじゃない。

 何故ならこの男は――雷同高校の教師、鬼島亮治おにじまりょうじその人だったのだから。

 どうして鬼島先生がこんなところに……

 まさか、この人が……鬼島先生が、みんなをやったのか、妖魔をけしかけたのか!!


「先生、これはどういうことですか!! あなたは……あなたがみんなを!!」


 気がつくと晴也は感情に任せて叫んでいた。怒りが強く感じられる。

 このままだと殴りかかってしまいそうだ。体格差から見てもまず勝てるはずもないのに。

 しかし、すんでのところで梓が制止する。


「待って! 先生は何も悪くないよ!」


 梓は構えていた弓を下ろして、晴也の前に両手を広げて立つ。

 その直後、鬼島は振り返り2人に声をかけた。


「お前たちは……阿倍野と神村か。校内にいた意識のある生徒は全て校外へ退避させたはずだが……」


 そう言う鬼島の背後から、土色をした牛の上半身だけの身体に、両前足に鉤爪を持った妖魔が接近していた。

 それに気づいた晴也が鬼島に向かって叫んだ。


「先生、後ろからっ!!」


 今度は怒りの感情は感じられない。

 しかし、晴也が言い終わる前に鬼島は行動を起こしていた。

 後ろに向き直し、右手で竹刀を構える。

 そして刀身に刃先から手をかざした。

 すると、手をかざされたところから順に刀身が青い光に包み込まれていく。

 刀身全てがその光に包まれると、鬼島は突進してくる妖魔が最接近したそのときに竹刀で勢いよく薙いだ。

 断末魔を上げる間もなく、妖魔は身体を一刀のうちに両断されて亡骸となった。

 僅か数秒の出来事。目で追うのがやっとだった。


 鬼島は妖魔の血飛沫を浴びたが気にせずに再び晴也たちの方を向いた。

 何が起こったのかわからない、そんな表情で晴也たちは鬼島の顔を見ている。


「霊力刀、それが私の魔能だ」


 呆然とする2人に構わず鬼島は言葉を発した。

 魔能、確かに鬼島はそう言った。


「まさか先生も魔能者……」


 晴也が言葉を漏らした。

 それを聞いて鬼島、


「私はある組織からこの学校に派遣された、対妖魔教師の1人だ。何故お前たちがここにいるのかは後日追及するとしよう。今は、この状況を打開するのが先決だ」


 にわかには信じられない言葉だ。こんなものはアニメかマンガの中の世界でしか聞いたことも見たこともない。

 しかし、それが目の前に現実として存在している。


「先生、犯人はどこにいるんですか?」


 晴也よりも先に現実を受け入れた梓は鬼島にそう尋ねた。

 どうやら梓は飲み込みが早いらしい。


「他の教師からの連絡では屋上へ向かったのが確認されている。本来ならば我々が向かわねばならないのだが、妖魔の殲滅を優先しなければならない。すまないがお前たち2人に犯人の追尾を頼みたい」

「わかりました。さあ、行くわよ阿倍野晴也君?」


 梓は鬼島の頼みを快く承諾すると、晴也の手を引いて屋上へ向けて走り出した。



「どういうつもりだよ、神村さん。あんな非現実的な言葉を信用しろってか? 組織? 対妖魔教師? なんだよ、それ……」


 3階の踊り場で晴也は足を止めて梓にそう言った。

 覇気のない声。

 しかし、梓はそれを咎めようとはしない。


「わたしだって信じられないよ。でも、それが現実なんだから受け止めるしかないんだよ。それに、鬼島先生はわたしたちを助けてくれたじゃない。だったら、信用できるんじゃないかしら?」


 優しい口調で晴也に語りかける。

 梓の、言う通りだ。

 1日の間にあまりに多くのことが起こりすぎて何が正しくて正しくないのかの判断が追いつかなかった。

 しかし、梓の言葉がそれを後押しする。


「そう……だね。わかった、僕も現実を受け入れるよ」


 梓が晴也に手を差し伸べる。

 白くて小さな華奢な手。でも、その手にはそれ以上の包容力が感じられる。

 女神の手。今の晴也にはそのように見えていた。

 晴也は何も言わずにその手を取った。

 梓も何も言わずにただ、頷いた。


 梓の手引きで2人は屋上へとたどり着いた。

 鬼島の情報が正しければ目の前の鉄製のドアを1枚隔てた先に、この事件の犯人がいるはずだ。

 自然と顔の筋肉が強張る。

 深呼吸をして2人は気持ちを落ち着かせた。

 その後、2人はお互いに目を合わせて合図を送る。

 お互いの目が準備はできている、と物語る。


 梓が冷たく冷えたドアノブに手をかけた。

 ゆっくりとドアノブが回されて、屋上へのドアが音を立てて開いてゆく。

 ドアの隙間から風が吹き込んでくる。

 風が梓の髪を撫でて、フワリと舞った。

 ドアが完全に開くと、目の前には夜の闇が広がった。

 眼下の町には電灯の明かりが光の道を作っている。

 パッと見ではわからなかったが、屋上の端にこちらに背を向ける黒い人影が視認できた。夏なのに漆黒のコートを着ているせいで夜闇と同化している。

 風が吹き、その人影のセミロングの髪とコートがなびく。


 2人は恐る恐る、その人影に近づく。

 人影との距離が縮まるにつれて、殺気のような妙な感覚が強まってくる。

 人影との間隔が10 メートルほどになったとき、相手方から動きがあった。


 コートを纏った人影が、ゆっくりと後ろを振り向いたのだ。

 しかし、本来顔があるはずの位置に、異様なものが見えた。

 それは、お面のようなものだった。

 一対の角が生え、恐ろしげな形相をしたその面は、般若面であった。

 その狂気じみた形相に、一瞬怯んでしまう。

 そんなこともお構いなしに、般若面の者は言葉を発した。


「待ちわびたよ2人とも。君たちは、3年前まで……ここから見える光景がもっと活気に溢れていたことは覚えているかな?」


 その面は口も閉じられていたために、声が篭っている。

 女の声であることはわかるのだが、どれほどの高さの声であるのかがわからない。


「何が言いたい」


 晴也は、恐怖の感情を振り払うと、般若面の者に逆に問う。

 質問を無視されたことも気にせずに、その者は晴也の質問に答えた。


「君たちは、魔能者が排斥されるこの状況を良しとするのかい? 魔能者による反乱を恐れた日本政府は我々を低く扱うことで弾圧しようとしたのだよ。妖魔と対等に戦えるのが魔能者だけと知りながらね」


 芝居がかった口調で般若面の者はそう言った。

 カツカツと靴を鳴らして2人に近づいてくる。


「しかし、政府の考えは甘かった。その場しのぎの策でしかなかったのだ。そして弾圧に苦しむ魔能者たちは遂に武器を手に取った。政府と戦うために」


 やはり芝居がかった口調で言いながら、梓の目の前で立ち止まった。

 梓の目を凝視して言葉を続ける。


「さて、本題に移ろう。阿倍野晴也と神村梓。率直に言う、我々に手を貸したまえ、魔能者の未来のために」


 そう言って般若面の者は梓に手袋に覆われた右手を差し出した。


「どうして、どうしてわたしたちがあなたたちなんかに手を貸さなければならないの!」


 そう言いながら梓はその手を突っぱねた。

 それを見ていた晴也も般若面の者を睨みつける。


「君だって、傷があると言うだけでクラスメイトから忌み嫌われているのだろう?」


 そう、梓に言い放った。

 心の篭っていない、強烈な言葉だ。

 冷たい言葉が梓の胸に突き刺さる。


「そ、そんなこと……」


 梓は気丈に振舞おうとしたが、すでに限界だった。

 今にでも、泣き出したい。そんな気分だった。


「そんなことはない! 魔能者だからってだけでみんながみんな差別をするわけじゃないんだ!!」


 突発的に梓に代わって晴也が反論した。

 そのときの晴也の脳裏には、風間の言葉が浮かんでいた。「ま、でも俺はそんなことで差別するのは良く無いと思うけどな。俺たちだっていつ妖魔に襲われるかわからないんだし」という風間の言葉が。


「ほう……面白いことを言うな。ならば証明して見せろ!! その言葉が真であると言うのなら!!」


 般若面の者が力強く反論する。

 決定的証拠を見せてみろ、と。

 しかし、それを証明する術を晴也は持ち合わせていなかった。


「所詮人の言葉など信用には値しないのだ。その場を取り繕うためだけの方便にすぎないのだからな」


 高笑いをしながら、その者が言った。

 愉快そうなその口調に腹が立つ。


「残念なことに私の魔能、音操おんそうは魔能者には効かなくてね。一般人相手なら容易く効くのだがね」

「やはりお前が!!」


 今にも殴りかかりそうだった。

 しかし、般若面の者が放った術がそれを食い止める。


「音というのは即ち、空気の振動だ。そしてその振動とは物体を通して縦波として伝わる力学的エネルギーの変動とされている。今の技、音壁おんへきはその力学的エネルギーを全て運動エネルギーに変換することで君の攻撃によるエネルギーを相殺させたのさ」


 般若面の者が晴也に技の解説をしている間に、梓はその者に向かって矢を放った。

 しかしそのことごとくが同じように空間上で受け止められた。


「さあ、これでもまだ我々に手を貸さないというのかね?」

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