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death protocol   作者: 無題のもの


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世の常

読んでくれてありがとう。楽しんでくれると嬉しいです

あなたは世界をどう見ていますか?


ビジネスや権力、名声を通じて、より高い高みへと登れる無限の可能性の場所でしょうか?


それとも、壊れた夢の埋立地のように見えますか?

人々は底辺で生まれ、そこに留まるしかない場所だと。


あなたの世界のイメージは、私とは違うかもしれません。

他の誰とも違うでしょう。


しかし、考えは変わります。


そして、世界が崩壊したその日、すべてが変わった。


飛行機が空から落ち、恐ろしい力で地面へと叩きつけられた。

建物は内側に崩れ落ち、ガラスと鉄は鋭い剃刀の嵐となり、通りや人々を引き裂いた。


野生動物も同様に苦しんだ。

森は焼け落ち、場所によっては海が沸騰した。

生態系そのものが、一瞬で消し去られた。


人々が知っていた世界は、崩れかけていた。


人々は逃げた。

祈った。

狂気を止める何かを懇願した。


だが、何も返事はなかった。


そして――最悪はまだ訪れていなかった。


調査の結果、これは偶然の災害ではないと判明した。

自然現象でもなかった。


それは“亀裂”だった。


時空そのものが裂け始めていた。

現実が、崩れ始めていた。


何かが、私たちの世界に侵入しようとしていた。


そして――それは成功した。


空が内側に折りたたまれた日。


天幕が揺らぎ、空気は完全に静まり返った。

風は動かない。雲も流れない。


空は、息を止めたように凍りついた。


そして、それは叫んだ。


骨と骨髄を引き裂くような地獄の悲鳴が、惑星全体に響き渡った。

空が裂け、肉のように剥がれ落ちた。


その傷口から、彼らは現れた。


深く打ちのめされたような深紅の光が、大地に溢れ出した。

それは終わりなき夕焼けのように広がり、決して消えることはなかった。


彼らの故郷には、太陽という存在はなかった。

代わりに、赤い亀裂が空を漂い、まるで光る傷跡のように揺らめいていた。


そして――彼女が一歩前に出た。


一見すると、人間のように見えた。


だが、それは一見しただけだ。


彼女の肌は滑らかで、淡い黒曜石のような色をしていた。

磨かれた石のように静かな光沢を帯びている。


その下には、かすかな深紅の血管が腕や鎖骨、首筋に繊細な模様を描いていた。

赤い光はゆっくりと脈打ち、穏やかで規則正しい。


まるで、別の世界の心拍のように。


髪は肩を越えて流れ落ちる。

濃くまっすぐな、インクのような黒。


ある光の下では、赤い糸が影の中で揺らめき、炭火のように淡く光った。


彼女の顔はほとんど完全な左右対称だった。


美しい。


だが、対称的すぎる。


はっきりとした頬骨。

滑らかな顎のライン。


生まれたというより、設計されたかのような正確さ。


唇は暗く、ほとんど黒に近い。

歯は普通に見える――光が当たるまでは。


その端は、ほんのわずかに鋭い。

牙ではない。怪物でもない。


ただ、静かで外科的なほどに洗練されているだけ。


そして、彼女の目。


強膜は白ではなく、深い炭灰色。

虹彩は鈍い深紅に輝き、その中心には細い縦の瞳孔。


まるで光に刻まれた裂け目のようだった。


彼女が完全にこちらの世界へ足を踏み入れた瞬間、

空気は重くなった。


彼女は名乗った。


「赤き女主人の九番目の子。すべてのノクサリの母の血を引く者」と。


その母は全能であり、全知であり、優しく、慈悲深い存在だと彼女は語った。


ノクサリは人類に可能性を見たという。

導き、支配し、より良い道へ導くために来たのだと。


私たちを“修正”するために。


だが――


人類は拒絶した。


服従は、人間の本性ではなかった。


原因は結果を生み。


戦争が始まった。


悲惨な戦争だった。


ノクサリは人類よりも数で勝り、

重力を布のように操り、理解を超えた存在を召喚し、都市を一瞬で消し去る爆発を生み出した。


希望は、かすかに灯った。


そして、ほとんど消えかけた。


そのとき、彼らが現れた。


十一柱の神々。


なぜかは誰も知らない。

だが、彼らは人類を選んだ。


人間に奇妙な力を授けた。

契約が結ばれ、力が目覚めた。


人類は暴政に立ち向かい、押し返した。


そして、生き延びた。


勝利した。


――しばらくの間。


ノクサリは退かなかった。

降伏もしなかった。


彼らは適応した。


こうして歴史が「終わりなき戦争」と呼ぶ時代が始まった。


あの日、空が叫んでから237年。


人類は進化した。


高層ビルは上層大気を貫き、

都市は永久機関のように機能し続ける。


かつて何百万人もを死に至らしめた病は克服された。

技術と神の力は完全に融合している。


神々は去っていない。


見守り、

導き、

守っている。


――そう聞かされている。


だが、私は再び問う。


あなたはこの世界をどう見る?


可能性に満ちていると思うか?


それとも、修復不可能なほど壊れていると思うか?


世界は、陽光と安らぎだけでできているわけではない。


もしそう思うなら――


あなたを哀れむ。


世界は、あなたが形作るものだ。


だから外へ出ろ。


誰か異なる理念を持つ者に形作られる前に。


そのことを心に留めておけ。


なぜなら、次にあなたが選ぶ行動が――


物語の始まりになるかもしれないのだから。

読んでくれてありがとう。楽しんでもらえたら嬉しいです

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