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この連載作品は未完結のまま約2ヶ月以上の間、更新されていません。

風立ち時

作者:秋月孤篁
――風の吹くたび、名も知らぬ君の面影が心を掠める。

 東京で教師として静かな日々を送る「私」は、ある日ふとしたきっかけで故郷近くの山間の町を訪れる。そこで立ち寄った古い神社にて、「また、風の中で逢いましょう」と記された一枚の絵馬を見つける。その筆跡に、不意に胸の奥が揺れる。記憶の底に眠る名もなき恋の残り香。だが「私」は、それが誰との想い出なのか思い出せない。

 物語は、風に導かれるようにして紐解かれてゆく「私」の記憶と現在が交錯する形で進む。かつて、夏の終わりに滞在したこの町で、彼は名を知らぬ少女と心を交わしたのだった。出会いは偶然、別れは必然――。彼女は自らの名を告げず、ただ「風が好き」と語ったのみ。そして風のように現れ、風のように去っていった。

 やがて「私」は、再びその神社を訪れることになる。時は移ろい、町の風景も人も変わったが、ただ一つ、あの風だけは変わらず吹いている。
 そこに再び現れたのは――あの「君」なのか、それとも、風が見せた幻なのか。

 本作は、記憶と風、そして名を持たぬ恋をめぐる抒情的な恋愛譚である。静謐な語り口で、人と人のすれ違い、そして心に残り続ける「名前よりも確かなもの」を描く。
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2025/05/08 16:03
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2025/05/11 23:40
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2025/05/14 00:17
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2025/05/25 21:22
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