オカルト図鑑②
▽ 清姫
昔々見目麗しい安珍という僧がいた。安珍は熊野に参詣に行く道中で借りた宿の娘、清姫に一目惚れされてしまう。迫る清姫に困った安珍は参詣の帰りに必ずまた会いに来ると口約束し宿を去る。
しかし待てど暮らせど安珍は来ない。清姫は騙されたことを悟ると、激しい恋は激しい憎悪に変わり安珍を追いかけ始める。
安珍は日高川という大きい川を渡り、渡し守に清姫が追ってきても絶対に渡さないでほしいと告げ逃げる。
清姫が川に辿り着き、向こう岸へ渡してほしいと渡し守に願うが、渡し守は安珍の言い付けを守り、決して清姫を船に乗せようとしなかった。
さらに怒った清姫は憎悪のあまり、見上げるほどの大蛇へと姿を変え川を泳ぎ切る。
安珍は寺に助けを求め、寺の鐘の中に隠れるが清姫は諦めず、鐘に巻き付き炎を吐いた。炎の熱さに鐘が真っ赤に染まり、中にいた安珍は哀れなことに焼け死んでしまった。
そうしてようやく自分のやったことを自覚し、我に返った清姫は悲しみのあまり川に身を投げてしまったのだ。
有名な悲劇、悲恋として伝えられている。歌舞伎や人形浄瑠璃でも有名である。
現代ではヤンデレやらストーカーやら言われている。
このゲームでは、安珍の逸話と混ぜてキヨという思い込みの激しい女が清姫という化け物に覚醒したということになっている。
彼女は非常に惚れっぽく、嫉妬しいで独占力が強かったため、誰に惚れていても遅かれ早かれああなったであろう。
分類 :伝説
出現場所:王都の焼けた部屋
体長 :8メートル
ドロップ:なし
特性 :独占欲 執着した相手の居場所がわかる。
嫉妬心 相手が同性の場合攻撃力が上がる。
▽ アルミラージ
角の生えたウサギに似た生物で、インド洋に浮かぶ竜の島に生息すると言われていた。
アレクサンドロス大王が竜退治をした際に報酬の一つとしてもらったようだ。アルミラージを見るとあらゆる動物は逃げ出すと言われているが、なぜなのかは謎である。
見た目は可愛いウサギに立派な角を持っていて、大きさは子犬ほどある。攻撃手段は突進してきて角で突き刺すというもの。攻撃力は高いが直進で突っ込んでくるので対処は楽。角を固定して動かなくしてしまえばあとは殴るだけである。可哀想。
分類 :伝説
出現場所:叫びの森
体長 :0.4メートル
ドロップ:一角獣の角
特性 :なし
▽ マンドレイク
人参や大根に似た見た目だが、先端が二又に分かれていてそれを足のように使って歩き出す、生きている植物。抜いた時に叫び、その叫び声を聞いた人間は正気を失うと言われている。このゲームでは即死効果があるようだ。耳当てをしていればもしかしたら生き残れるかもしれない。
よく魔法使いや魔女の薬の材料にされている有名な植物である。しかし昔は無実の罪で処刑された男の精液から生えると考えられていたらしい。絞首刑の処刑台に自生していたとか……。媚薬や不老不死の薬の材料になっていたことを考えるとちょっと納得できる話である。
普通に引き抜くと危険なので、自分に懐いている犬に括り付けて、自分は遠くで犬を呼ぶ。そうすると自分に向けて犬は駆け寄ってくるので、その勢いで抜いていたらしい。犬はマンドレイクの叫びで死ぬので犬好きには酷い話である。
分類 :伝説
出現場所:叫びの森
体長 :0.3メートル
ドロップ:マンドレイク
特性 :即死の叫び 叫び声を聞いた者は死ぬ。




