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第七話「見習い魔女と見習い騎士」


今日は生徒会の仕事も裏生徒会の仕事も無い。

授業も終わったし久々に街に出てみようかと思い詩音は学園の外に出た。


ギャアアアアアアアアアアアス!


そこにはこの辺りでは見慣れないドラゴンと大量の魔物の群れがいた。

それに対するは一人の女騎士・・・だろうか。

とてもじゃないが一人で相手にできる物量じゃない。

助太刀しなくては・・・!

そう詩音が身構え杖を握った瞬間、

騎士の剣が光り輝き巨大な光刃が放たれ、その一撃でその場にいた魔物達を一掃した。

それを成したのは茶色のショートヘアの華奢な少女であった。


「あなた中々やるじゃない」


「え?見てたの?まいったなぁ」


「見られて困る物かしら。むしろ誇らしいと思うけど」


「強すぎると昇進しちゃって前線に出られなくなっちゃうんだよねぇ」


「あなたもしかして戦闘狂?」


「いや、修行になるってだけ」


「丁度良かったわ。私も修行相手を探していたのよ」


「見たところ君は魔術師だよね?互いの得意分野の都合上相手にならないと思うけど・・・」


「魔術師も接近戦するのよ」


「うーん、じゃあ試してみますか」


騎士は再び剣を抜くと詩音に迫って来た。

詩音は二刀の氷剣を精製すると騎士の動きに合わせて適切な間合いをとる。


「へぇ、二刀流かぁ。初めて見たよ・・・でも!」


騎士はより詩音に近付いた。

その時詩音は察した、これからの攻撃がフェイントである事に。

しかもただのフェイントじゃない。

まるで腕が6本もあるかの様に、様々な攻撃パターンが脳裏をよぎる。

しかたなく詩音は距離を取ると大量の氷剣を魔術で展開し騎士に射出した。

騎士はなんなく氷剣を切り払うが、詩音はその隙に騎士に急接近していた。


「これだけ近付けばあのフェイントも出せないわね」


「くっ、光よ!」


「なっ!?」


騎士の言葉で騎士の剣が光り輝く。

例のモンスターを葬った光刃を思い出した詩音は急いで距離を取った。


「杖よ!」


そして多数の杖を召喚し、自身の前方に何重にも強固な防御魔法を展開する詩音。

巨大な光刃がそれに直撃し大爆発を起こした。

その衝撃で二人が吹き飛ぶ。


「引き分けって所かしらね」


詩音は倒れた騎士に手を差し出した。


「私の名前はクリス、見習い騎士よ。よろしくね」


「私は詩音、天道詩音。見習い魔女よ」


こうして最強の見習いコンビが誕生したのであった。

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