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第二十話「絆の証」


「絆の証・・・?」


「そうそう、シオンちゃんはまだ持ってなかったよね」


氷の魔女のエリシアが急に詩音に問いかける。

確かに詩音とレオナはまだ姉妹になりたてで、絆と言える程仲良くは無い。

しかしだからってそれは失礼な話だろうと詩音は少しむっとした。


「お姉様とは少しずつ絆を深めていくからいいの」


「あー、そういう意味の絆ではなくて、物理的な絆の証って意味なんだけど」


「物理的?」


「そうそう、姉妹の証として姉が妹に送るんだよ。ネックレスとか指輪とかペンダントとかアクセサリー系が多いかな、ほら」


セシリアが首に下げてたネックレスを詩音に見せる。

ああそういう物ね、と納得する詩音。

その話を聞いて少し詩音は期待した。

しかし待てど待てどレオナからその話題が出る事はなかった。

こういう贈り物に対し自身から言うのは催促するようで非常に失礼だと思った詩音は待つ以上の事をする事はできなかった。

そしてその時は訪れた。


「シオン、明日はスケジュールを空けときなさい」


「はい、お姉様!」


「何をはりきっているのか知らないけれど、ちょっと出かけるだけよ?」


これはお出かけしてその先で渡されるのだろうと確信した詩音ははりきって返事をした。

詩音の予想は当たっていた。

ただし行先の予想は外れていた。

てっきり王都の宝飾店にでもいくと思ったのに、肝心の行先は古びた洞窟だった。


「お姉様、これはいったい・・・」


「姉妹の絆の証、については知ってるわよね?」


「は、はい」


「その材料をここで手に入れるのよ、二人でね」


「あ、なるほど」


二人で苦労して手に入れた物を材料にするのだ。

どんな高価なアクセサリーよりも勝る証になるだろう。

そう考えると詩音は少しワクワクしてきた。


「そうそう、例の魔術書は置いてきたわよね?」


「はい、お姉様の言いつけ通り、自分の部屋に置いてきました」


「せっかくの共同作業なんですもの。実力でやりたいでしょ?」


そういいつつ洞窟に入っていくレオナ。

詩音とレオナの冒険が今始まる。

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