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2周目は鬼畜プレイで  作者: わかやまみかん
6章 アリスへの疑惑編
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第8話  山岳国部隊長ジェス、奇襲作戦に参加する。


 俺たちだってバカじゃない。

 女王国が北侵を開始してから迎撃すること数回、それら全ての戦局でまともに戦うことも出来ずに敗走を続ければ、いい加減こちらも学ぶ。

 出した答えはヤツらが簡単に魔法をぶっ放せないよう、市街地に潜みながら機動戦に持ち込むというモノだ。 

 住民たちは全員近隣の町へと退去させている。

 ヤツらは最短距離で首都ライオットを目指しているので他の町には手を出していないから住人たちも喜んで避難してくれた。

 おかげでこちらの思惑通り街全体を使って、地の利を生かした戦いをすることが出来た。……いや出来たはずだった。 

 それでもヤツらの進軍速度を落とすことすら叶わなかった。

 魔法使いがダメならと、あちらも近接戦闘に打って出たのだ。

 それはこちらとしても望むところだったが、そうもいかなかった。

 これは戦争が始まる前から分かっていたことだが、そもそも武器の質からして違う。

 そしてそれ以上に脅威だったのが、あっちの僧兵部隊だ。

 本当にありえないぐらいに強すぎた。

 僧兵ってこんなに強いモノなのか? って全員が驚いた。  

 こちらの僧兵軍とはケタ違いだった。

 拳装具も見たことがないヤツで、それで殴られるとアホみたいに痛いらしい。

 それを細い路地で出会い頭にブチかまされるのだ。

 剣など振ってる余裕なんて無かった。

 そんな感じでヤツらは瞬く間に街を制圧していった。 


 

 足止めをするために街道で仕掛けると例によって魔法使いの餌食になってしまうから、結局次の街まで後退して態勢を整えるしかない。

 こちらとしては素早く次の街へと撤退しているつもりなのだが、追いかけてくる女王国側の進軍速度がこれまた異様に速い。

 その為の準備をしていたというのもあるだろうが、一番の要因は帝国軍旗を掲げた騎兵隊だった。

 歩兵や重いものを積んだ馬車では簡単に追いつかれてしまう。

 背中を見せながら逃げ惑う仲間たちを、彼らが蹂躙していくのだ。

 鋼製の槍を突き出しながら突撃する人馬一体の攻撃に、多くの命が狩られていく。 

 結局俺たちは戦争らしき戦争すらできず、あっという間に首都近郊まで押し込まれてしまうのだった。



  

「この街が陥落してしまうと、次はライオットだ。もう後はない」


 トーラス将軍が俺たち部隊長を前に第一声を発した。

 声こそ張っているが、表情からは疲れしか見えない。

 民家の一室を使っての作戦会議だ。

 部隊長も当初の顔ぶれで生き残っているのは俺だけになった。

 残りは全員繰り上げの連中だ。

 生き残ってまともに戦える兵士の数は……、まぁ推して知るべしというヤツだ。


「……何としてもここで止めないといけない」


 苦悶の表情を浮かべる将軍には申し訳ないが、正直こちら側は白けていた。

 いやいや、まだライオットには多数の兵士が待機しているだろうと。

 そもそも俺たちの役目は転戦しながら女王国軍の力を削ぐことだったハズだ。

 ……あちらの情報を集める為の動く壁とも言えるかもしれない。

 だからそこまで俺たちが心配する必要もないだろうに。

 あとは城に籠っている元気なヤツらに任せておけばいいのだ。

 少なくとも満身創痍の俺たちよりは存分に戦えるだろうよ。 

 

「……もう残るのは奇襲作戦ぐらいしかない!」


 将軍が声を張り上げた。

 確かに正面からぶつかるのはバカのすることだ。

 ……だからといってなぁ。

 部隊長同士顔を見合わせる。

 もう俺たちは十分に戦っただろう?

 しかしこちらの気も知らず閣下は作戦内容を話しだした。

 何でもハルバート候が立てた作戦らしい。

 

「女王国軍は今まさにこの街を目指している。制圧したらここをライオット攻略の拠点にするだろうというのがハルバート殿の推測だ。……そして、先日その軍に女王が合流したらしい」


 こりゃまた大きな話になりそうだ。

 イヤな予感しかしない。


「だから我々はこの街に身を隠して、直接女王の首を狙うことになった」


 ……ほら、やっぱり。

 どうせそんなことだろうと思った。 


「……どうか祖国のために命を懸けてほしい」


 閣下は俺たちを見渡した。

 正直勘弁だが一兵卒に拒否権などはない。

 仕方なくではあるが是といったところだ。


「はっ! 光栄であります!」


 俺たちは笑顔でそう答えるしかなかった。



 我が軍が恐れをなして、ライオットに逃げ戻ったと思わせるための殿軍役はトーラス閣下自らが買って出てくれた。

 将軍としての花道だと笑顔で。

 どう考えても騎兵隊相手にライオットまで生きて帰られるとは思えない。

 それが分かり切った上での志願だった。

 俺たちを死地に放り込んだクソ将軍だが、冥福ぐらいは祈ってやらんでもない。

 女王がどこを本部にするのか分からないので、各部隊を区画ごとに配置した。

 庁舎建ち並んでいるのは北西、高級住宅街があるのは北東。そこを重点的に割り振る。

 俺たちの部隊は街の南西部だ。

 南の区画は基本的に下町だ。特に南西部は酒場や賭場が多く、昼でも薄暗い場所だ。

 そんな所に女王が腰を落ち着かせるとは思えない。

 だから俺たちの部隊は気楽に女王が街に現れるのを待っていたのだ。



 持ち場で待機していると、住民もいない兵士も物音一つ立てない静まり返った街で、地鳴りのような轟音が聞こえ始めた。

 どうやら女王国軍の第一陣が街への侵攻を開始したようだ。

 俺は息を殺しつつ、商店の屋根裏部屋にある小窓からじっとそれを見ていた。

 大通りを南から物凄い勢いで敵騎兵隊が走り抜けていく。

 将軍の指揮する一団がそれに追われるように北出口へと逃げていくのも見えた。

 障害を作ったり罠を張ったりして、彼らを自由に走らせないようにしているのだが、それでも多勢に無勢だ。

 徐々に我が軍の兵士たちが馬群に飲み込まれていく。

 そしてそのまま街の外へと騎兵隊は突き抜けていった。

 彼らの通り過ぎた後には死体が転がっているだけ。

 そこに将軍も一緒に転がっていたのかは判らないが、一応役目を果たしたと見ていいだろう。

 俺たちは向かいの店に手を翳して合図を送った。

 向こうからも同じ合図が返ってくる。

 百人以上いた俺の部隊も今となってはたった十二人しか残っていない。

 それらを二班に分けておいた。

 さぁ作戦開始だ。



 今回の作戦の目的は女王の首を取ることであって、首都ライオットを守ることではない。

 むしろ首都、王城を囮にしてでも女王の首を取ることが最優先とされている。

 ハルバート候からもそうあったらしい。

 すぐに王城が落とされる心配はないからな。

 あそこは昔から絶対に落ちない場所といわれている。

 女王国軍はこれから首都包囲のために多数の兵士を動員するはずだ。

 ……と同時に女王の周りから兵士が少なくなる瞬間でもある。

 そこを狙うのが俺たち奇襲班の任務だ。

 もしこの区画に女王がいないと分かれば、潜入していることがバレないよう近くの森へと撤退し、次の指示が出るまで待機することが決まっている。

 下手に潜入していることがバレて、女王を狙える位置の人間の足を引っ張るわけにはいかないからだ。

 おそらく俺たちも待機組になる。……そうなるはずだ。




 女王の所在は潜入翌日には知れた。

 各部隊にはハルバート候の手の者が何人かづつ振り分けられていた。

 隠密行動なんてできない俺たちの代わりに情報を集めてくれるという理由だろうが、おそらく兵士たちが裏切らないための監視も兼ねているに違いない。……ハルバート候だからな。

 その例の手の者たちが夕方になっても連絡に現れなかったのだ。

 あの時刻を知らせる鐘の如く、毎度毎度辛気臭い顔で報告に顔を出していた彼らが。

 もしかして逃げたのか? とも思ったが、それだけはないと首を振った。

 おそらく見つからないように身を潜めているのだろう。

 と、いうことは、彼らが恐れるような人間が近くにいるということだ。

 ……またまたイヤな予感がした。

 随分遅れて報告に戻ってきた彼らはいつも無表情ではなく、少々頬を緩めていた。……気持ち悪い。

 それを見て俺は女王がこの区画にいることを確信する。 

 しかし彼らは特に報告することもなく、俺たちに引き続き待機を命じるのだった。

 軍人でもない彼らに命令されるのは腹が立つが、後ろにハルバート候の顔がチラつくので黙って頷くに留めた。

 他の区画の連中は例によって森へと撤退するらしい。うらやましい限りだ。


 

 それから三日以上定時報告もなく放っておかれたままの俺たちの元に、ようやく一人だけが戻ってきた。

 俺の目の前で荒い呼吸を整えている。

 なんとも珍しい光景だった。


「女王はここから少し東にある酒場にいます。一緒に探っていた仲間は囮になって街の外の森へと逃げました。……私は今からジニアス様の元へと報告に行きます。皆様もすぐに行動を開始してください」


 は? いきなり何だよ?

 バレたってのか? ふざけんな!


「……っていうか待て。近くの森ってあいつらが待機している場所じゃねぇのか? わざわざ仲間の位置を知らせるようなマネをしたってのか? ……何故だ?」


 俺はこのバカの胸倉をつかんだ。

 返事次第ではぶっ殺す。


「……これこそがジニアス様の作戦だからです」


 ……!?

 声が出なかった。

 思わず掴んだ手を放してしまった。


「森で待機している兵士たちを囮にします」


「……アイツらは?」


 全員合わせても百人程度。聞かなくても分かることだ。


「おそらく全滅するかと」


 ……だろうよ。

 王城、そして友軍と二重の囮ってワケかい。

 途轍もなくクソッタレな作戦だ。

 俺たちの命を何だと思っているのか。

 そこまでして女王の首が欲しいのかと。

 ……まぁ欲しいわな。

 確かに俺たちの命なんかよりよっぽど大事だな。

 もう溜め息しか出てこない。


「彼らが軍を引き付け時間稼ぎをしてくれている間に、皆様は女王の首を取りに行ってください」


 イヤイヤ、引き付けたも何もないだろう。

 どの口でそんなことを言うのか。

 アイツらがこれを知っていたとは思えないし。

 俺がもしその状況に置かれたとしたら、慌てて何もできないまま殺されてしまうのがオチだ。

  

「……将軍はこのことを知っていたのか?」


「もちろんです。他ならぬ私が彼に今回の作戦内容を伝えましたから」


 ……あぁ、そうかい。

 俺たちは失敗しても成功しても全員殺される運命だったってことだ。

 最初っから全員死ぬことが決まっている作戦なんてクソくらえだ!



 だからと言って任務放棄をする訳にもいかない俺たちは、夜の闇に紛れては動き出した。

 せめて仲間の死を無駄にする訳にはいかない。

 隠れ家を出て、見つからないよう慎重に酒場を目指す。

 そもそも女王がまだ酒場にいるのか、それすらも判らないが今はその情報を信じるしかない。

 煌々と明かりの付いている酒場の近くまできて、俺は分隊に合図を出す。

 店の入り口が見える場所でしばらく様子を見ていると、扉がゆっくり開き兵士数人が現れた。

 念入りに周囲を確認している。 

 ……おそらく当たりだ。

 だが肝心の女王が姿を見せなければ意味がない。

 一応人相や服装は聞いているものの、夜だと顔もよく見えないし服は着替えられたらおしまいだ。

 それでも一縷の望みをかけて待っていると、報告通りの女性が姿を見せた。

 何やら笑顔を見せている。周りを警戒する素振りすら見せない。

 あちらは護衛を含めてたった十人、こちらの方が多い。

 ……イケるか?



 一行は女王を前後で挟むように狭い路地を進み、こちらへと向かってきた。

 こちらには宿屋があるから、場所を変えるなら絶対にそこだろうと踏んでいた。

 ……想定通りだ。俺だって無駄に修羅場を潜っていたつもりはない。

 緊張で手汗をかきながら、彼らの動きに注視する。 

 女王が十字路に入った瞬間、指示通り部下が左右から襲いかかった。

 しかし読まれていたのか、女王に届く前に護衛が立ち塞がり邪魔をする。

 だが、まだまだこれからだ。

 今度は前からだと、部下に合図して突っ込ませた。

 さらに俺は彼らに隠れるようにしてすぐ後ろを走る。 

 そんな俺たち一団に立ち塞がったのは、暗闇の中でも真っ赤に光る剣を抜いた騎士らしき人物ただ一人。

 ……だが、見るからにヤバイ。

 部下たちが構わずそいつを斬りに行くが、簡単に捌かれて倒れていった。  

 俺は騎士の死角に入りながら、戦っている兵士たちの横を掻い潜る。

 ……狙うは女王の首ただ一つ。

 女王は走りこんでくる俺にビビったのか微動だにせず、こちらじっと見ているだけだった。

 もらった!

 剣を振り上げて切りかかろうとしても、女王は一向に動かない。 

 ……何を呆けているのだ!

 俺は力いっぱい振り下ろした。


「……っ!」


 次の瞬間女王の姿が消え、視界が反転し背中に衝撃が走った。

 あまりの痛さに剣を落としてしまう。

 周りを見渡して、初めて自分が地面に投げ飛ばされたのだと気づいた。

 取り落してしまった剣も遠くへ蹴り飛ばされた。


「……動いたら殺しますよ」


 笑みを浮かべた女王が短剣を俺の喉元に突きつけながらそう囁いた。



 どうやら仲間は全員殺されたようだ。

 生き残っているのは俺だけらしい。

 女王は斬り捨てた俺の部下たちをどこかへ埋葬するための手配をさせ、自身は残りの数人と宿屋へ向かうことにしたようだ。

 俺も両手を縛られたまま、引きずられるように連行される。

 やがて目的の宿屋に着くと、俺は乱暴に床に転がされた。

 一階は食堂になっているらしく、テーブルやら椅子らが散乱している。

 女王は無様な俺を見下ろしつつ、見るからに安物のイスに腰を掛け、無造作に足を組んだ。

 煌びやかな貴族の衣装がフワリと舞い上がる。

 ついつい下布が見えないか太もも近辺を凝視してしまうのは男のサガか。

 女王はテーブルに片肘をついて、そんな俺の様子を興味深そうに眺めていた。

 ……畜生! コイツは女王なんかじゃない! 女王役だ!

 この行儀の悪さや目つきの悪さ、性格の悪さ、それら全てがそう物語っている。

 そもそもこんな腕の立つ女王なんている訳がない。 

 女王と替え玉の区別もつかない間諜なんてクソ喰らえだ!


「さて、どうしましょうか……」


 そう小娘が呟いた。

 誰かに尋ねているというよりは独り言が漏れ出た感じだ。

 他の人間は彼女をじっと見ていた。


「俺を拷問したところで大した情報は出てこないぜ」


 沈黙に耐えきれなくなって思わず口を開いてしまった。

 痛いのは嫌いだから先に言っておきたかった。


「……でしょうね。捨て駒さん」


 そう吐き捨てクスクスと笑う小娘。

 あまりにも虚仮にするような表情に、さすがの俺もカチンとくる。


「……お前だって似たようなもんだろ、替え玉さん」


 そう言い返してやると、彼女は驚いたように目を見開いた。

 本気でバレていないとでも思っていたのか? お前がニセモノだってことぐらいお見通しだ。


「紹介がまだでしたね。……初めまして、水の女王国で女王をしておりますアリシア=ミア=レイクランドと申しますわ。以後お見知りおきを」


 イスに腰掛けたまま、申し訳程度に腰あたりの裾を摘まむ。

 全くやる気のない仕草だった。

 俺だって当然その名前ぐらいは知っている。


「……の、替え玉だろう? 本物は今頃ぬくぬくと王宮のベッドでお休み中だ」


「そういうことにしておきましょうか……」


 小娘は溜め息をつき、横で待機していた兵士に酒と干し肉を用意させた。


「もう武器は取り上げているのよね。……だったら解放してあげて」


 俺の真横で不穏な動きがないように監視していた兵士が驚いたが、結局はそれに従った。 


「……こちらで一杯どうぞ」


 そう言うと顎でイスを指し示す。

 どうやら女王のフリをするのは諦めたらしい。


「それじゃ、お言葉に甘えて……」


 どっかりと座ると、安物のイスが軋んだ。

 縛られていた腕がまだしびれていたが、拷問されることを思えば無傷に等しい。

 小娘は俺の目の前に置かれたグラスに並々と酒を注ぐ。


「毒は入っていないから安心して」


 そんなこと言われなくても分かっている。

 わざわざ拘束している人間を解放しておいて、その後毒殺するなんて意味不明だ。

 俺は一気に酒を呷ることで返事した。



 どうせ殺されるならとヤケになって干し肉を齧りながら、三杯目のお代わりをした頃に小娘が身を乗り出してきた。


「お願いがあるの」


「……断ったら?」


 おどけた感じで自分の首を掻き切る仕草を見せる小娘。

 ……だろうよ。


「了解だ」


 どうせ俺に選択肢はない。


「ありがとう。話が早くて助かるわ。別に難しいことじゃないの。今から書状を書くからそれをハルバート候に届けるだけ。簡単でしょ? それを終えて無事戻ってきたその瞬間から貴方はこの私の部下よ」


 もしこれが聖王国相手だったら断るところだ。正直アイツらは信用できない。

 だが相手は女王国だ。

 あの()()()()()()()でさえ何のお咎めも無し。むしろ前線でイキイキと魔法をぶっ放しているのを何度もこの目で見た。

 キチンと任務さえこなせば俺のコトも厚遇してくれるだろう。

 まぁ、女王国軍にも俺のことを知っている人間の一人や二人ぐらいいるだろうとは思っていた。

 これだけ何度も何度も戦ってきたんだからな。

 正直この申し出はありがたかった。

 どうせ山岳国は無くなっちまうんだから、早いうちに女王国に尻尾を振っておいた方がいいに決まっている。


「……わかった。届けて戻ってくればいいんだな」


「そうよ、それだけよ。無事に届ける手段が無くて困っていたの。丁度良かったわ。……任務完了の報告を楽しみにしているわ」


 彼女はホッとしたような笑顔をみせた。

 俺も良かったよ。

 もし森への待機組だったら問答無用で殺されているところだった。

 ようやくこの俺にもツキが回ってきたようだ。

 


 

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