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俺と学校と両親(上)

俺は今日から先生として働き始める。

新任か…… 役所と違って定時に帰れなさそうだ。


「さすがウェズ魔法高等学校大きいな」

地方の学校より数倍は大きい。特に俺がいた母校は小さかった。

「それにしても職員室どこだ?」

貰った資料には地図が入ってなかった。まだ春休みで生徒は居ないだろうと思ったが、この学校は地方の学校とは違って、全寮制のだったのを思い出す。


「帰らない生徒もいるんだな」


ちらほらではなく結構いる。クラブ活動をしている生徒もいるだろうが、カフェで談笑していたり買い物をしていたりしている。

「……」

何で学校に店があるんだよ。俺の母校には無かったぞ。

とブツブツ言っていると、俺の行動が怪しかったのか女子生徒が話し掛けてくる。


「あ、あの~」

「何か?」

ここは冷静に対処しないと。

間違った行動は今自分の首を締めることになるからな。

「い、一般の方は入れないのですが……」


今の俺の格好は……スーツを着ている。

あれ?先生ってスーツじゃないの?俺が疑問に思っていると警備員さんが現れる。


「どうしました?」

「い、一般の方がここにいたので……」

「そんなはずは……」チラッ

警備員さんが俺の方を見る。

「まだここにいらっしゃったんですか。時間的に着いているはずですが?」

よく見ると校門前にいた人だった。ごめんなさい。広すぎてたどり着けませんでした。

「はぁ、案内しますので私に着いてきてください」

「ありがとうございます」

俺は警備員さんの後ろを着いていく。あの女子生徒に悪いことしたなと思い後ろを見ると既に居なかった。


「何立ち止まっているんですか?急がないと時間に間に合いませんよ」

「す、すみません」

警備員さんなのに威圧感がある。やっぱり経験がものを語るんだな。

※働いてまだ2年目



「はい、着きましたよ。ここが学園長室です」

ん?校長室?職員室じゃないの?

コンコン

「失礼します。連れてきました」

「ご苦労様。時間通りね」

そんなに遅れてました?20分前には着く予定でしたよ、職員室に。


「私はこれで、失礼します」

警備員さんが本来の職務に戻る。

ご迷惑おかけしました。


「あなたがカイル君ね」

年齢はわからないが結構若いと思う。勘だが俺とそこまで違わないような気がする。25,6くらい。

「はい」

1対1だと何か緊張するな。まあ、軍隊の軍事練習よりは楽だけど。

「心の中だったら良いけど、女性の年齢は聞いたらダメよ」

「言ってませんが」

口に出してはないはず……自信はない。

「実は……私、読心術が使えるの。うふふ」

「……」

この人、危ない感じがする。気を付けないと。

「危なくないわ。でもお姉さんが色々危険なこと教えてあ・げ・る」

学園長がウインクをする。

「……」

さすがに俺は後退りをしてしまう。

「逃げちゃダメよ」と言いながら校長が俺に近付いてくる。


「逃げないと……」と思った矢先に扉が壊れた。







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