始まり
やっと本編です。
とある市のとある道、1人の少年が歩いていた。
その少年は3人の少女に声をかける。
「よっ」
「こんちはー」
「こんにちは」
「こんー」
「よっ」と声をかけたのは佐藤 卓弥。
「こんちはー」と言ったのは市川 真紀。
「こんにちは」は中村 彩奈。
「こんー」は鈴谷 ゆかり。
互いに挨拶した4人は他愛無い話をしながら道を歩く。
「・・・何か嫌な予感 する」
「やめて。真紀が言ったらフラグにしか聞こえない」
そういうやり取りをしながら4人が曲がり角を曲がった先に茶色いローブを被った人間が倒れているのが見えた。
「大丈夫ですか!?」
そう声をかけたのは先頭を歩いていたゆかり。
「・・・見つけた・・・」
ローブを被った人間は彩奈を見るなりそう呟いた。
「・・・世界を救う勇者様方、どうかその力を」
その言葉を聞いた4人は意識を落とした。
「・・・おお、成功しました!」
「「「「・・・え?」」」」
「勇者様方、驚きですがどうぞこちらへ」
卓弥(・・・今俺達の事を『勇者様方』と呼んでいたな・・・)
真紀(これで神隠しは2回目か・・・)
彩奈(自分はただの学生。ならここは異世界・・・?)
ゆかり(さっきの『成功』とは何だ・・・?)
「勇者よ。ここまでご足労だった」
玉座のような所で踏ん反り返る爺さんに言われる。
(ここまで結構近かったけどね!?)
「あの・・・」
ゆかりが尋ねる。
「何だ。女よ」
「(ムカッ)ここはどこですか?あなたは誰ですか?」
「この国で儂の事を知らないとは・・・いや、伝承では勇者はこの世界に疎いと聞くからな」
爺さんは玉座を立ち上がった。
「儂はユペス・ルシェル五世。このルシェル国国王じゃ」
「では王様。俺・・・いえ私達は何故ここに?」
「勇者様方がここにいる理由、それは大魔王を討伐してほしいのじゃ」
テンプレですね。