ゼルグランディア大陸
ゼルグランディア
それは、魔法と科学、伝統と革新が激しく衝突し続ける大地。数千年の歴史の中で、王国と帝国、亜族たちがそれぞれの理を抱え、争いを繰り返してきた。
この大陸の北方には、フロストガルド王国が広がっている。終わりなき冬の支配する氷雪地帯、吹き荒れる寒風は魔法の加護によって守られている。氷の城塞都市が点在し、その中心にそびえるのは、魔法騎士たちを統べる王都フロストガルド、魔族・黒騎士軍の誇りが息づく地だ。
だが、この凍てつく地の南方には、広大なる戦場が広がっている。
中央平原、「戦乱の大地」
草原と丘陵が広がる大地は、かつて肥沃な土地であり、魔法文明の中心だった。しかし今は違う。
戦火が走り、科学帝国の機導兵器が黒騎士軍の魔法剣とぶつかり、血の香りが風に混じる。
そこを越えた先、大陸の東へと進むと、その景色は一変する。
ゼルグラード帝国、機鋼の支配する領域
大地を貫く鉄の塔、空へ伸びる機導都市。
それが科学帝国の首都アイゼンブルグ。
魔法を否定し、蒸気と電導装置がすべてを動かす都市。その下では、戦争のための兵器が製造され、機鋼兵士が鍛錬を積む。
帝国の支配は強固であり、科学による絶対的な秩序が敷かれている。だが、その秩序の裏には、魔法を否定された者たちの苦しみがある――帝国の鉄壁が、人々の運命を決めるのだ。
そして、西へ向かえば、まったく異なる世界が広がる。
ヴァルゼリオン王国
亜族の誇りが息づく地
深い森、険しい山岳、透き通る湖。それが亜族の領土。
竜族は天空を舞い、獣人族は大地を駆ける。妖精族は森の奥に知識を秘め、影族は夜闇に紛れて生きる。
魔法を信じる者たちが集い、それぞれの誇りと伝統を守りながらゼルグラード帝国の侵略に抗う。ここでは科学ではなく、身体と魂が武器となる。剣の技、牙の力、翼の速さ、それがこの地の戦士たちの誇りなのだ。
そして、大陸の最南端に広がるのは、誰も支配できぬ領域。
未開の地、「古代遺跡の眠る荒野」
かつて魔法王国が栄えたと言われる地。
今は砂嵐が吹き荒び、遺跡の残骸が埋もれている。だが、この地にはまだ何かが眠っている誰も知らぬ古代の力が、静かに目覚める時を待っているのかもしれない。
ゼルグランディアは、ただの大陸ではない。
これは、覇権をめぐる壮大な物語の舞台。
魔法の炎と、科学の鉄槌がぶつかり合いながら、運命を紡ぐ場所なのだ。