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【休載中】ダークインザウィッチ 黒騎士四姉妹  作者: 泉水遊馬
第4章 帝国首都: アイゼンブルグ
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凍てつく裁き、崩れゆく希望

帝都の狭い路地、冷たい夜風が血と鋼の匂いを運んでいた。


ウェンディとエアリスの剣が、エミリアの **氷華の断罪** に対抗するように閃く。しかし、彼女の動きは異常なほど優雅で、全く乱れがなかった。


「二人がかりでも、これほどの圧力……!」


ウェンディは歯を食いしばりながら剣を振るったが、エミリアはわずかに体を傾けるだけで、寸分の狂いもなく回避した。


「いい動きね。だが、甘い。」


その瞬間、エミリアの刃が走る。


**氷刃・華凍裂斬――。**


鋭い氷の斬撃が放たれ、ウェンディの体をかすめる。彼女は瞬時に跳び退ったが、寒気が肌を刺し、体の感覚が鈍る。


「……クソッ!」


エアリスが隙を突いて側面から斬りかかる。


「まだ終わらない!」


しかし、エミリアは微笑みながら腕を返す。


**氷刃・蒼空輪舞――。**


円を描くように剣を振るうと、冷気が舞い上がり、エアリスの動きを封じる。


「動きを封じる戦闘術……!」


ウェンディが必死に間合いを詰めるが、エミリアは流れるような動きで剣を振るう。


「狩るわよ。」


**氷刃・絶零蒼華――。**


瞬間、地面から氷の柱が立ち上がり、ウェンディとエアリスを包囲した。


「このままでは……!」


その時、後方から低い声が響いた。


「おい、フレア……退路を確保しろ!!」


ライだった。


「私も加勢する!!」


ライは剣を構え、ウェンディとエアリスの隙間に入り込んだ。


エミリアは面白そうに唇を歪める。


「三人?ずいぶんと数で押すつもりね。でも、力が足りないわ。」


ライは肩をすくめた。

「まあな。でも、少なくとも簡単には殺されるつもりはない。」


ウェンディは息を整える。

「ライ……!」


「時間を稼ぐ。フレアが退路を開くまで!!」


そして、三人の剣が交錯する。


ライが先陣を切り、雷を纏った剣を振るう。


「決める……!」


だが、エミリアは微笑んだまま剣を返す。


「雷は氷に囚われるのよ。」


刹那、冷気が雷を封じ込める。


ライの剣が瞬時に鈍くなり、攻撃の威力が削がれた。


「なっ……!」


ウェンディがすかさず斬りかかる。

「まだいける!」


しかし、エミリアは流れるような動きでかわし、エアリスの斬撃すら封じた。


「甘いわね。」


彼女は一歩踏み込み、ウェンディの胸元へ剣を突きつけた。


「落ちろ。」



「……!」


ウェンディは咄嗟に剣を返し、エミリアの攻撃を逸らした。


ライが戦局を読み、エアリスへと叫ぶ。

「このままでは勝てない……何か策を!」


エアリスが歯を食いしばりながら言う。

「まだ可能性はある……!」


フレアが遠くで退路を確保しながら叫んだ。

「早く……時間がない!」


ウェンディとエアリス、そしてライは最後の力を振り絞り、エミリアに挑む。


しかし、彼女の冷たい刃は、すべての希望を削り取るように迫る――。



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