第一試練:個別戦
第一試練:個別戦
エアリス vs 教官ゼクス
冷たい空気が漂う中、長女エアリスが剣を構える。教官ゼクスは微動だにせず、その瞳は鋭く彼女を見据えていた。
「知性で戦う騎士か……ならば、お前の計算を超えてみせよう」
瞬間、ゼクスが踏み込み、巨大な刃がエアリスを襲う。彼女は瞬時にバックステップし、間合いを測るが、ゼクスは既に次の攻撃を準備していた。
エアリスは 魔法剣「ヴァルセリア・ルミナ」 を展開し、教官の攻撃を読みながら反撃を試みる。しかし、ゼクスはその全てを予測し、彼女の刃をことごとく弾き返す。
「……速すぎる!」
エアリスは息を呑む。
フレア vs 教官ゼクス
「戦士は力のみがすべてではない。だが、お前の炎がどこまで届くか、試させてもらう」
ゼクスの宣言に応えるように、フレアは 炎の剣「インフェルノ・ヴァルカン」 を振りかざした。
地面が焼け、闘技場に熱気が溢れる。しかしゼクスはまるで無傷のまま、彼女の剣先を見ていた。
「なぜ……!?避けていないのに、焼けない……?」
ゼクスは微笑む。
「魔法の力は、制御する者によって変わる」
次の瞬間、ゼクスの剣が迫る。フレアは火炎を防御に変えようとするが、一瞬の隙を突かれ、彼女の肩に浅い傷が刻まれる。
ライ vs 教官ゼクス
「動きが速いな……だが、それは予測可能だ」
ゼクスの言葉と共に、ライの突進が始まる。しかし――ゼクスの刃はまるでライの動きを見透かしているかのように迫る。
疾風剣「テンペスト・フルミナ」は空を切る。
ライは回避しながら、隙を探る。しかし、ゼクスの剣圧は圧倒的だった。彼女の速度をも上回る攻撃が、彼女の足元を削る。
ウェンディ vs 教官ゼクス
雪が降りしきる闘技場。ウェンディは冷静に 氷の魔剣「フロスト・エンブレイス」 を構え、機をうかがう。
「冷静な戦士か……だが、お前の防御がいつまで持つか見せてもらおう」
ゼクスの剣が振り下ろされる。ウェンディは雪と氷を操り、防御壁を築く。
しかし――ゼクスの剣が雪の防御を突き破り、彼女の肩をかすめる。
「この速度……!」ウェンディは震える。だが、その目はまだ諦めていなかった。