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転生先の異世界常識は遅れてる、そんなの守ってたら死にそうになるから見限って前世の効率的な方法を導入していきます、常識を覆して最大の成果を、そして社会もいっそ潰してしまいます、やられた分をやり返すために  作者: よぎそーと
7章 そもそもの発端となった、他人からみたらくだらないかもしれない、だけど本人にとっては重大事な出来事

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86回目 最初の一歩、愚劣な環境からの脱出(ステータス表示)

 連れて行かれた迷宮では、思った通りに最低の扱いをされた。

 殴る蹴るの暴力も、罵詈雑言の暴言も無かったが。

 しかし、連れ込まれた迷宮の奥で、怪物の群れに放り込まれた。

「どれだけ馬鹿な事をやったのか。

 それを反省しろ」

 そんな事を言われた。



 冗談ではなかった。

 ふざけた態度をとってるのはどっちなのか。

 ろくな訓練もなく、戦術もなく。

 無駄な労力をかけての戦闘を強いて。

 挙げ句に利益はろくにない。

 そんな事を続けてる連中にとやかく言われる筋合いは無い。



 だが、文句があっても言ってる余裕は無い。

 ヒロトシは迷宮の奥に連れ込まれている。

 あろう事か、怪物の群れに放り込まれた。

 まずは目の前の状況をどうにかせねばならない。



 ひとまず、持っていた魔力で能力を増強する。

 これで当面の戦闘はどうにかなる。

 手にした短剣で目の前の怪物を斬り、そのまま先へと進む。

 この際、後ろに退くという選択肢はなかった。



 確かに酷い状況だ。

 頭に来る。

 だが、一方でこれはよい機会だとも思った。

 放り出された怪物の群れ。

 その中を突っ切れば、他の連中を振り切れる。

 そう考えてヒロトシは、怪物の中へと突進していった。



 その動きは近所の連中には予想外だったようだ。

 驚きながらヒロトシを見ている。

「なんだ!」「バカが!」などという声を背後に聞くが、一切無視。

 何も考えずに怪物の群の最後尾へと向かう。



 そこで少しばかり振り返り、その場に居た怪物を倒す。

 能力を強化してたので、それほど難しくはない。

 倒してあらわれた魔石を3つ手に入れる。

 それを使って更に能力強化。

 迷宮の奥へと向かっていった。

「おい、待て!」

 そんな声も聞こえたが無視していく。

 今は、怪物より近所の連中の方が問題だ。



 何とか近所の連中を振り切る。

 それから改めて魔力を使う。

 残り少ないが、気にしてられない。

 それで周囲を調べ、怪物の姿を探す。

 幸い、そう遠くない所に群があった。

 そちらへと向かう。



 そうして向かった先で怪物を倒し。

 魔石を手に入れて魔力を補充。

 同じ事を繰り返して、奥へ奥へと向かう。

 次第に魔力も貯まっていき、行動に余裕が出てきた。



 そうしたところで、以前から気になっていた事をやってみた。

 魔力を使った回復。

 それによる、栄養状態や空腹の解消。

 それが出来るかどうかを確かめてみる。

 すると、思った通りに調子が回復した。

 疲労や空腹も消えていく。



 ついでに、前世のゲームのように状態を表示できないかと試してみる。

 この世界では誰もそんな事をしてなかったが。

 試しにやってみたら、思った通りに上手くいった。

 目の前に、現在の状態が簡単に表示された。





*** 状態表示 ***



真榊ヒロトシ



体力/気力: 38/ 最大 38



所持品:

 短剣

 革防具


 魔石: 魔力 37点



*** 状態表示 ***





 内容は大雑把なものだったが、現在の状態が表示されている。

 これには驚いた。

 まさか、本当に見れるとは思ってなかったからだ。



 そして、それから更に怪物を倒し続け。

 状態や能力表示を繰り返していく。

 何がどのくらい変化するのかを確かめるために。



 また、そうしていくうちに様々な発見もあった。

 状態表示できるのは人間だけではないこと。

 怪物の強さなども表示出来ること。

 物品の状態も表示出来ること。

 いってみれば、これは識別や鑑定のようなものだというのが分かる。

 状態を表示しているのは、その効果のうちの一つだった。



 それが分かってからヒロトシは、迷宮内での更なる活動に勤しんでいった。

 外に出るのは、色々な事を調べてからで良いのだし。

 むしろ、外に出てまた捕まる方が面倒だった。



 それならば迷宮の中にいた方が良い。

 無駄な干渉を避ける事が出来る。

 それに、迷宮の中で怪物を倒せば、その分だけ稼ぎが増える。

 外に出る理由がなかった。



「よーし。

 やるぞ!」

 珍しく気合いを入れて事にあたっていく。

 惜しみなく魔力を使って怪物を倒していく。

 そうして魔石と魔力を集めていった。



 そんな事を続けて9日。

 その経過日数も魔力で調べる事が出来た。

 時間の経過が分からない迷宮内ではありがたい。



 更に魔力による識別・鑑定で様々な事を調べ。

 怪物も倒し続けて魔力も貯めた。

 その魔力で生命の維持に必要な栄養分をとれる事も確かめた。

 ますますもって外に出る必要がなくなっていた。

 しかし、さすがに籠もりっぱなしもどうかと思いもした。

 この辺りで外に一旦出る事にした。





*** 状態表示 ***



真榊ヒロトシ



体力/気力: 38/ 最大 38



所持品:

 短剣

 革防具


 魔石: 魔力 37点 → 1486点



*** 状態表示 ***





 今まで見た事がないほどの魔力を手にしている。

 その事にヒロトシ自身が呆然とするほどだった。

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