64回目 追放、そして「ざまあ」の流れ 3
不当な追放をした者達は行動を始めた。
自分達が追放し、いずれは落ちぶれるはずだった連中。
それらが成功している。
それを許せるものではない。
他人の不幸を誰よりも望む。
他人の成功に憤りを隠せない。
涙があふれ、はらわたがよじれるほどの怒りをおぼえる。
そんな者達が成功した追放された者達をそのままに出来るわけがなかった。
そんな人間がいるのか?
そう思う者もいるだろう。
そこまで嫉妬に狂うのか。
他人の成功が認められないのかと。
いるのだ。
そういう人間は。
自分が一番でないと許せない。
他人の成功などもっての他。
そんな人間は確かにいる。
そして、憤りのままに行動する。
可能な妨害は何でもする。
直接的でも間接的でも。
何をするにしても、まずは手が出せる所からやっていく。
手軽で簡単なところから。
まずは悪口。
悪評を振りまき、ある事ない事言い立てる。
その大半が、ない事だらけの出たらめだ。
だが、中にはそれを信じる者もいる。
世の中には頭のよろしくない者が確実にいる。
それもたくさん。
そういう者達は噂を好む。
嘘か本当かなど関係がない。
そして、悪口を好む。
他人の不幸は蜜の味、そう受け取る人間は確かにいる。
困った事に、そういう人間が大半だ。
それが悪いとも思ってない。
明確な悪意がなければやらない事であるにも関わらず。
言い換えれば、人間の大半は悪意まみれと言える。
そうでない人間の方が少数なのだろう。
残念ながら、そうした連中によって、追放された者達の評価は下がった。
実際の成果を見ることなく、流された悪評によって。
それを見てヒロトシは行動に出ていった。
こういった問題は早急に解決した方が良い。
その事を自分の実体験から把握していた。
放置するのが一番の問題だ。
つまらない連中のやってる事だから無視しておけ。
これが一番最悪の対応である。
なぜかこのように問題への対処をさせない人間がいる。
起こってる問題の解決をさせず、悪事を増長させる。
悪事への荷担をしている。
ヒロトシにはそういうつもりは一切無い。
問題が起こったなら早急に対処する。
問題が小さいなら小さいうちに解決する。
大きくなったら手がつけられない。
無視や放置はただ問題を大きくするだけだ。
そのような対応や対処は一切しない。
悪評を流してる者がいるなら、それらを見つけて対処していく。
もちろん、言って聞かせるような無駄な事はしない。
鉄拳制裁。
これ以外に手段は無い。
言って聞くような輩などいない。
それだけ頭が回るなら、悪事などしない。
悪事を悪とも思ってないから平気で出来る。
むしろ、やってる事は良い事だとすら思ってる。
だからこう考える。
「良い事をしてるのに、なぜ咎められなくてはならない」
そんな連中に説教など無意味である。




