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51回目 物騒な荷物

(何でそこまでやるのかな)

 当然の疑問だ。

 盗人対策などなら、拘束くらいで十分だ。

 治安関係の機関に渡すまで捕縛しておけばいいのだ。

 麻痺や気絶で体の自由や意識を奪う必要もない。

 沈黙で声を出させないようにする必要もない。

 なぜそこまでやるのか?



 その疑問が未だに解けない。

 ただ、何かしら理由があるのだろうとは思うが。

 説明がされてない。

 今度迷宮に行った時というのだから、迷宮が関わるのだろうが。

 だから余計に疑問が出て来る。



(何で迷宮に?)

 鼠にしろ盗人にしろ、迷宮が関わってくるとは思えない。

 むしろ、何の関係もないと思える。

 どこに接点があるのか?

 どういう関係があるのか?

 それが全く分からなかった。



 その疑問の答えが出るのは翌日。

 ヒロトシが乗ってきた魔力自動車で出発してからだ。



 魔力を用いた自動車。

 それが登場したのは20年ほど前だという。

 魔力という動力源の利用方法の一つとして編み出されたものだという。

 これにより、馬などの動物を用いない移動手段が出来上がった。



 もちろん、そう普及してるものではない。

 製造に時間と手間がかかる。

 その分値段が高い。

 利用出来るのは、裕福な貴族や商人など。

 それか成功した探索者あたりだろうか。



 そんな自動車が目の前に出て来て、ミナホは驚いた。

 それをヒロトシが運転してる事にも。



 だが、それ以上に驚いたのは、それに積み込まれた物だ。

 宿の倉庫から持ち出された物。

 それは身動きがとれなくなった人間達。

 驚くミナホは、呆然とそれらが自動車の荷台に積み込まれるのを見ていった。



 全部で10人ほど。

 いずれもまともに動けないようで、されるがままに荷台に放り込まれていく。

 トラックのような形状の自動車は、それらを積み込むといっぱいになった。

 その運転席にヒロトシが乗り込む。

「行くぞ」

 短くいって、ミナホを促す。

 それに従いミナホは、助手席側に座った。

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