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50回目 身の振り方はこうなった

 大勢の新人が去っていった後。

 それでもミナホはヒロトシと行動を共にしていた。

 場末の宿を拠点としてる探索者達と顔を合わせたのだが。

 結局、もう少しヒロトシと一緒にいる事となった。

 まだ視力の調整を含めた問題が多少残ってるのが大きい。



 魔力で視力の補正は出来る。

 また、目とその関係部分の治療も行っている。

 だが、完全に馴染んでるわけではない。

 見えるようになって動きは良くなった。

 だが、まだ新たな視界に慣れてない。

 それが感覚的な問題をもたらしてしまう。



 単純なところだと距離感。

 なんだかんだで、視力の低い状態で慣れていた。

 その為、無意識に今で通りに動こうとする。

 それが、ちょっとしたミスに繋がる事がある。

 それが無くなるまでは、ヒロトシと一緒の方がよいのでは、となったのだ。



 他の者達も迷宮探索には慣れてる。

 しかし、失敗があった場合に対処出来るとは限らない。

 その辺りの臨機応変さに、他の探索者達自身が疑問を持った。

 果たして上手く出来るのだろうかと。



 なので、ヒロトシと暫く一緒の方がいいのではという事になった。

 新人達を連れて迷宮の奥までいく男だ。

 しかも、たいていは上手くこなして全員帰還させる。

 それだけの能力を持ってる人間はそうはいない。



 それだけ的確に指示を出してること。

 何かあった場合に上手く手を回してること。

 それが出来るだけの能力を持ってること。

 周りの人間はヒロトシにはそれだけの能力があると考えていた。



 あながち間違ってもいないだろう。

 ほとんどの者が知らない、ヒロトシの人生経験。

 前世と今生を合わせて、何十年にもなろうか。

 それだけの経験があるから、たいていの事はどうにか出来る。

 最悪、魔力を使ってどうにかしていける。

 周りの人間の評価は間違ってるわけではなかった。



 そのおかげでミナホはヒロトシにもう少し厄介になる事になった。

 ヒロトシは面倒をまだまだ抱える事になった。

 それが良いのかどうかは分からない。

 ただ、ヒロトシは自由を失い。

 ミナホはもう少しヒロトシから学ぶ機会を得た。



 そんなミナホが抱いた疑問が、宿の周りに設置した仕掛けだ。

 魔力を用いたそれは、素人目には分かりにくいものだ。

 だが、魔力を持って魔術を使うようになったミナホには分かる。

 それがなかなかに凶悪なものであるのが。



 基本的には捕獲用である。

 小さい所だと鼠など。

 大きい所だと盗人など。

 それらへの対策用だ。

 だが、その効果がなかなか凄まじい。



 通常なら捕獲して、そのまま拘束。

 それくらいで終わる。

 だが、ヒロトシが設置していたのはそれだけではない。



 捕獲や拘束は確かにするのだが。

 それ以外にも色々な機能をつけていた。

 麻痺に沈黙に気絶。

 命に関わる事はないが、対象の意識や行動を奪う効果が揃ってる。

 それを宿の周りに設置していた。

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