第2話〜ここが平行世界その名も魔空世界《デーモンワールド》〜
という訳で俺は隣の自称妹に連れられてここにやってきたという経緯。隣の自称妹曰くここは魔空世界と呼ばれているらしい。俺のいる世界は普通世界らしい。いや俺のいる世界ってそんなに普通なわけ?っていうかここってどこなわけ?平行世界って言ってもここって福岡やろ?
「って思ってる奎汰さんにお教えしましょう!ここはなんと!なんとですねぇ!?」
「まずその喋り方やめろよ。うざい」
「あら辛辣〜冗談だよ。和ませようと思って」
絶対に和まねぇと思いながら、ここはどこか聞いてみた。
「福岡県北九州市だよ?」
福岡県北九州市…それは福岡市と並んで福岡県の政令指定都市と呼ばれる福岡県にある市の中では2番目に大きい都市部でもある。ってなんで俺北九州市の説明してんだよ。誰得だよ。というか北九州市って紫川とか川も流れていたはずなんやけどな〜。
「さてと、ここがどこかわかってくれたからここからは歩いて行くよ付いてきて!」
「ああ、わかった。」
そういえば自称妹ってものすごくフレンドリーやね〜。それにすごく笑顔で天真爛漫だ。こんな子が自称妹なんだな。
「って何でさっきから自称妹って言ってるの!?」
「さっきから心を読むなよ。」
「顔に書いてるんだって。」
「まじで」
俺って、そんなにわかりやすいんか?そういやあいつらも、わかりやすいって言ってたな。まぁ自称妹はさすがに可哀想だから、今度から佳奈と呼ぼう。
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「よし着いた!ここが私が所属する悪魔撲滅部隊の小倉支部だよ。」
「…お前やそっちの大和達が悪魔殺しって事を最初から言っとけばよかったやん?てか、なんかちゃ悪魔撲滅部隊って。」
「悪魔撲滅部隊って言うのは悪魔殺しが多数所属する組織だよ。国家公務員だし。そういう組織もあるんだよ。時々北九州弁になってるよ?」
「…やば…うずうずしてきた。北九州弁になってるんは福岡人やししょうがないやろ?」
正直、その話を聞いた瞬間俺もそのバスターズに入ってみたいって思ってしまった、まぁ俺には無理か、この世界みたいに魔力持ってるわけじゃないしな。北九州弁になってるのは、気にしないでくれ。
「そういう考えは中に入ってからでいい?みんな待ってるから。」
「さっきのテンションどこやったんだよおい」
「ドブに捨てたのだよ(。・`ω・´)キラン☆」
「うぜぇ」
そんな事言ってる間に佳奈が言った場所に着いた
「じゃあ、私がいいって言ったら入ってきて。」
佳奈に言われ俺はドアの前で待つことにした。そんな俺を佳奈はドヤ顔で見ながら入って行った。なぜドヤ顔!?……数十分経っても、佳奈からの声はかからなかった。何で俺待たされてんの?何て考えてるとドアが開いて、佳奈の顔がひょっこり出てきた。
「いいよっ!入ってきて!」
と言ったので俺は部屋に入ることにした
「失礼…しま…」
俺は部屋に入り、一応挨拶をしようとした…だがそれは叶わなかった目の前の光景に絶句したからだ。
「ハロハロ〜奎ちゃん昨日ぶり〜」
「どうもはじめまして。奎汰さん」
口調は違うが、声が一緒で、昔からよく知る幼馴染である松村絵里が2人この場に居た…
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「何で黙ってんの?」
「うん、幼馴染が2人この場に居たら誰だって驚くやろうもん!?」
「くふふっ!!」
絵里にそんなこと言われて俺はツッコミを入れた横で佳奈に爆笑された。こいつわかっててやったな。そんな事より俺は絵里に聞いてみた。
「何でお前までここに?」
「それは私から説明させていただきます。」
「お、おう…」
少し戸惑ってる。俺の知ってるのが隣にいるが幼馴染である絵里は容姿端麗、成績優秀で運動神経もいい、だが口調はすごく砕けた感じだ。こう丁寧語を話されると戸惑ってしまった。ちなみに容姿はつり目で口元にホクロがある。それは両方共通だ。傍から見れば双子だな。
「知ってるとは思いますが、私は松村絵里、一応この支部の長をやっています。絵里さんを呼んだのは私です。あなたもご存知の通り、この世界のあなたは魔王に攫われてしまいました。そしてあなたを呼べとあの人は言いました。言われた通りにあなたを呼んだまでは良いのですが、そこで重要な事がわかったのです。」
「重大な事?」
「はい…、驚かないで聞いてください。実はあなた方二人はこの世界の魔道の力を有しているとわかったのです。」
「……は?!」
これは誰だって驚くついこの間まで普通に(鍛えてはいるが)過ごしていた俺と絵里が魔道の力を持っていることが。
「何故、そんな事わかったん?俺達は普通に向こうで過ごしてたのに」
「それは「ウチから説明するよ!!」はるか…遮らないでください」
「あっ、ごめんごめん!そして奎汰くん!!知ってると思うけど、青橋春香!!よろしくね!」
またしても、幼馴染が居たよ。青橋春香、絵里と一緒で幼馴染…ここはパラレルワールドであるからしょうがないけどさ、またしても性格が違うんやな。向こうはこの世界絵里みたいな感じなんよ。こっちの春香と違いロングヘアがすごく可愛い。顔はまぁ、並行世界だし似ていてもしょうがないか。
「さて!何故2人が魔道の力を有しているかと言うと!!憶測だけどこちら側の世界と綿密に絡み合ってるからって言ってたんだ!それに若干だけど、オーラがこちらの世界の人たちと似てるからって先生が言ってた!」
なるほどな、それだと説明が付くが何故このタイミングにわかったんやか。その疑問は、佳奈が言ってくれた。
「政府にすごい預言者がいて、それでわかったんだ。」
「そうか…ってまたサラッと心読んだな。」
俺と絵里がこの世界来た理由がわかった気がした。絵里が来るとは思ってなかったが、
「てなわけで、奎兄!絵里さん!これからよろしくね!」
「奎汰さん、絵里さん何卒よろしくお願いします」
「奎ちゃん!!絵里ちゃん!!よろしくね!」
3人からそう言われ(本当は3人の他に4人居るが次の機会だ)俺と絵里は顔を見せ合い、そしてお互い笑いながら
「「よろしく!」」
こうして俺達の平行世界の冒険は始まった。
「あっ、ここ部屋が3つしかないからか絵里さんと奎兄は一緒でね♡」
「はっ!?」
俺にとっての最後の爆弾がなければだが…
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ゲームの主人公ってのはさ、必ずって言う程最初のチュートリアルだけ使われて、後はガチャ産のキャラに取って代わられるよな?パズド〇とかドラ〇エとかさ?確かにガチャ産のキャラって強いよ?俺は可哀想だと思うんだ。なんていうか始まりは僕だったのに何でいつもあいつらに取って代わられるんだよ!思ってるはずなんだよな?俺は主人公キャラは売ってないまたいつか使うだろうからさ。
「うん、すっごく現実逃避な事考えてるとこ悪いけど現実だからね?」
くっ…やっぱり気づかれたん!?だってそうやろ!?急に幼馴染と二人っきりって!!最近二人きりだったことなんてなかったんよ!?いつもみんなが居たんやからな!?
「うちは別に構わないけど〜」
そう言ったのは何かものすっごく嬉しそうな顔をした絵里だった。
「なんでだよ!?」
「いやぁだってよくよく考えてみると最近二人きりになってないじゃん?久々2人もいいかなって。」
「んな気恥しい事どうどう言えるなおい」
「まぁ、いいじゃん?…奎汰と二人きりなんてめったにないし。」
おい、最後本音聞こえたぞ。絵里は俺に昔から好意を抱いている。
ーーーーなんて言うと自意識過剰って思うか?違うぞ?こいつは気持ちを隠そうとしてるが、いかんせん隠しきれてないもんだがら俺も他の幼馴染も挙句の果てには親達も知ってるんだが…こいつは周りが気づいてることに気づいていない。何故かそこだけ鈍感だ。
閑話休題
「奎兄、絵里姉部屋に行こっか?」
「「「「ちょっと待てィ!?」」」
佳奈が部屋に俺達を案内しようとした時に他にいた4人から声をかけられた。そりゃそうか。
「うちらのこと忘れてたでしょう!?」
「佳奈、それは無いぞ!?」
「紹介もしてくれないと読者もわかんないよ!?」
「湊それはメタいから言わないの!?でもそうだよ!」
放置されてた4人は佳奈に猛抗議をしていた。俺も次回に言うと思ったからな。
「あっ、忘れてた、ごめんごめん知ってるかなぁって思って♡」
「だから奎汰はわかるかもだけど、読者が!」
「湊だからメタいから!」
今佳奈の語尾にハートがついてた気がしたぞ?気のせいか。
「てなわけで、奎汰くん!知ってると思うけど、うちの名前は品薔薇さくら!よろしくね!」
最初に自己紹介したのは品薔薇さくら、絵里たちと一緒で幼馴染の1人だ。でも性格は俺の世界のさくらと一緒だ。容姿はえくぼがものすごく可愛い感じだ。つまりこいつも美少女ってわけだ。
「次に、俺は山内大和だ。知ってると思うがよろしくな。」
次に山内大和、お察しの通り、幼馴染の1人だ。大和もこっちの世界と一緒な性格だ。赤眼で青髪と日本人離れしてるけど。でもメガネをかけている。それと俺の知ってる大和は赤髪である。
「じゃあ、次はうちだね!!星岡湊よろしくね!!」
星岡湊幼馴染の1人だ。でも性格はこっちの方が元気がある、こちらの方はクールな委員長だ。黒髪でショートヘアがよく似合ってる。
「ふぅ…私は皆川楓子です。よろしくお願いします」
次に皆川楓子幼馴染の1人だ。性格的に大和やさくらと一緒で同じだな。それと…胸がでかい。そりゃもうでかい。湊や春香も、絵里2人もでかい。DかFの間ってわかるくらい彼女達は胸がでかい。それと佳奈も…絵里と同等か…
「えい!」
「グフォ!?」
なんて考えたら、俺は鳩尾に衝撃が入り、変な声を出してしまった。痛みを押さえながら見ると佳奈がこちらを冷えた目で見ていた。それと絵里2人も…
「…考えてる事わかっとったんやからな?」
と低く言われた…佳奈も喋れるのね…北九州弁…
「はぁ…またうちの胸見てたんやろ?あの人みたいだよ?」
絵里は胸を押さえて呆れながら聞いてきた。
「何故わかったんよ!?てかあいつと一緒にすんな!」
「「(それはいいとして!)きさんの考えてる事わかっとるっていいよろうもん!!」」
「…すいませんでしたァ…」
佳奈と絵里から同時に言われ、俺は潔く謝った。さすがにこれ以上は何も言わない。
「…それでは佳奈さん、奎汰さん達をお部屋にお連れしてください。」
うわぁ…さっきのまるまるスルーされたよ。スルースキルすごいなおい…
「…はーい!じゃあ、奎兄、絵里さんついてきて!」
「ほいほい」
絵里(魔空世界の)から言われ、佳奈は俺達に付いてくるように言った。俺は気だるげに言ったけど…
「返事ははいやろ?」
絵里(俺の世界の)から低く言われ、さっきの二の舞なりかねないから、俺は素直に言う事にした。
「…はーい…」
少しひねくれて、伸ばしたけど…
…あいつはいなかったな。この世界ではいるかわかんねぇからまぁ…いいけどさ。
ーーーーーー
「…皆さんはどう思いました?」
どうも皆さん魔空世界の松村絵里です。奎汰さん達が出ていった後に私はここにいる幼馴染の5人に聞いてみる事にしました。
「…ドスケベ?」
発言したのは、さくらでした。
「いやそっちじゃないから!」
湊がツッコミを入れました。確かにあちらの奎汰さんは少しスケベでした…けどそうではなくて。
「そうだよ。そうじゃなくて、なんか緊張してたよね。無理もないけどさ。今日色んな情報頭に叩き込まれたもんだし。昨日まで普通に学生として生きてたんだから、鍛えてたみたいだけどね〜」
私も同意すると次ははるかが発言しました。
「まぁ俺から1つ言えることは…
こっちの奎汰と違って悪者に見えないところだな?」
大和さんの発言によって、場の空気は変わりました。そう…奎汰さんにはああ言いましたがあの方…遠藤奎汰は本当は攫われてなんていません。魔王と共謀して私達を裏切ったのです。佳奈ちゃんは明るく振舞ってはいますが、本当は憎くて悔しい気持ちなんです。この事実を奎汰さんと絵里に言うのは気が引けます。嘘を付いてここに来てもらった訳ですから。
「何か気が引けるなぁ…何か騙してこっち来させたもんだしさ。」
「俺が行くべきだったかもな。実の兄が魔王側って向こうの奎汰言うの辛いだろうし。」
「佳奈が自分で伝えるって言ってきたんだよ?そこは佳奈に任せよう?」
「そうだな。じゃあ、明日に備えて今日はもう寝よう」
大和さんがそう言い丁度時計を見ると22時を回っていた。夜ふかしは体に毒。
「じゃあ皆さんおやすみなさい」
「うん、おやすみ〜」
「おやすみー」
「おやすみ〜」
「おやすみ。」
私たちの話はこうして終わりになりました。ですが、私は…




